2021・04・23
女性活躍の動きから考える、2022年以降の高度外国人採用状況
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2022年4月より設けられるプライム市場の指標に、企業統治指針の改定案が適用される見込みです。そのポイントの一つが「管理職層の多様性」。女性や外国人、中途採用者の登用に関して、数値目標と達成状況の公表を求める方針です。

これにより、企業の高度外国人材採用はどのように変化するのか。その見通しを、2015年に施行された女性活躍推進法の動きと照らし合わせて見てみましょう。

 

1.これまでの女性活躍の動き

近年の女性の働き方の転換点となった2015年の女性活躍推進法。一億総活躍社会を目指す中で、女性の活躍を促すことを目的としたものです。

これにより、従業員数301人以上の企業は自社の女性活躍に関する課題分析や、数値目標を含めた行動計画の届出などが義務化されました。2022年4月からは従業員数101人以上の会社にまで範囲が広がる予定です。

同時に、女性管理職比率の開示が求められるようになりました。世界的にダイバーシティが重視される中、投資家が女性管理職比率を注視していることから、女性のキャリアパスや働き方など、自社の環境を見直す企業が増加しました。

実際に、女性を管理職に登用している企業と株価には相関性があることもわかっています。例えば女性登用に関する情報の開示比率は、上位市場になるにつれて上昇。たとえ現状の女性比率が低かったとしても、取り組もうとする姿勢を示すこと自体が重要になっています。

コーポレートガバナンス報告書における開示状況(日本)

一方で、内閣府男女共同参画局は企業の女性活躍の見える化を目的に、東証一部上場企業のうち、女性役員がいない企業をリストにして公開。女性登用に取り組まないことのデメリットは年々増しています。

 

2.高度外国人材採用はどう進むか

こうした女性登用の動きは、2022年4月新設のプライム市場の指標となるであろう「外国人材登用」にも当てはめて考えることができます。

女性管理職比率が上場企業の評価指標の一つになったことで企業の取り組みが加速したように、プライム市場の指標に外国人材比率が入ることで、外国人材を増やそうとする企業の動きが生じると予想できます。

ダイバーシティ&インクルージョンの考え方は、世界的に重視されています。これから先、多様性がより重視されることは間違いありません。その一つとして、一定の外国人材比率があることの重要性は増していくでしょう。

ダイバーシティに関する開示制度(世界)

 

3.外国人材採用の5つのメリット

外国人材を採用することは、ダイバーシティの観点はもちろん、それ以外にもさまざまなメリットをもたらします。

(1)女性エンジニアが採用できる

日本人の理系女性は少なく、エンジニアをはじめとした技術者に女性を増やしたくても、採用は容易ではありません。
一方で、海外には女性の理系人材が多くいます。

つまり外国人材に目を向けることにより、ダイバーシティの観点から重要性が増す「外国人材」、人材不足が深刻な「IT人材」、国内では採用が難しい「理系女性」の3つの要素を備えた人材が採用できるのです。

(2)黎明期ゆえ採用がしやすい

高度外国人材採用に取り組む企業はまだそれほど多くありません。だからこそ、比較的優位に採用が進められるうえ、内定の受諾率や受諾後の辞退率も低く抑えられる傾向があります。
また、外国人材の採用に本格的に取り組むことで、他社との差別化にもつながります。注目を集めやすくなり、採用ブランディングの面にもプラスの効果を見込むことができます。

(3)日本特有の雇用や働き方を見直す機会に

日本人が当たり前すぎて気が付けない慣習や特有の文化に、外国人材は忖度せず指摘ができる存在です。
例えば転勤制度。海外では本人の希望がない中で、一方的に転勤を言い渡されることはまずありません。外国人材の採用は、こういった日本特有の文化を見直すきっかけになります。

(4)ジョブ型の促進

海外の採用は基本的にジョブ型です。総合職の考え方はないため、日本企業が外国人材採用をやる際はジョブ型の考え方でジョブディスクリプションを作り、選考を進める必要があります。
近年日本でもジョブ型を取り入れようとする企業が増えていますが、外国人材採用に取り組むことは、自社にジョブ型を取り入れる一つの方法にもなります。

(5)日本人社員への刺激になる

日本企業への就職を希望する外国人材は、慣れない環境に飛び込もうとしている人たちです。総じてバイタリティーやモチベーションが高く、外国人材採用を行っている先進企業からの「日本人社員の刺激になっている」という声は多数あります。

 

4.外国人材が働きやすい会社は、日本人にとっても良い会社

外国人材を採用し、一緒に働くことは、自社に変化をもたらします。文化や宗教の違いを受け入れるために、時には外国人材に適した環境を整える必要も生じますが、それこそがまさにダイバーシティ&インクルージョン。

外国人材にとって働きやすい会社とは、異なる文化や風習を受け入れ、共に働くことができる会社です。それは日本人にとっても働きやすい会社であることは間違いありません。ダイバーシティ&インクルージョンを体現する会社に近づく一歩として、外国人材採用に目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

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