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インドネシア大学日本語学習センターの先生に聞く、就職事情と国民性【大学レポート】

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インドネシアの中でも優秀な学生が集まる、インドネシア大学(University of Indonesia/UI)の日本語学習センターの先生に、ASIAtoJAPANがインタビューを実施した。理系では、医学部、歯科学部、情報学部が、文系では会計学や国際関係が人気の大学だ。
国際交流基金が発表している2015年度「海外日本語教育機関調査」によると、インドネシアは世界で2番目に日本語学習者の数が多く、74万5,125人もの人が日本語を学んでいる。
そういった背景もあり、インドネシア大学の日本語学習センターへの入学希望者は毎年約2500人にも上る。2015年までの定員は100人弱だったが、教員数とのバランスを考慮し、2016年から50人の定員に変更。より狭き門となったが、引き続き日本語を勉強したい学生が殺到している。インドネシアの学生が専攻を決める際には、本人だけでなく、家族の意向も影響するが、日本語ができれば就職に有利というイメージが強いため、日本語を勉強することへの理解は得やすいようだ。

インドネシア大学の日本語学習センターで目標としているのは、在学中に日本語能力試験で上から2番目のN2レベルに達すること。日本語能力試験の義務化はしていないものの、毎年受けることを推奨している。「定員を約半分にしたことで、学生のレベルが上がっていることを実感している」と、一番上のクラスの日本語授業を担当する先生は話す。そのクラスの学生数75人のうち、およそ半数がN3を取得。N2合格者が約10人、N1の合格者も2人いるという。
インドネシア大学の学生の多くは、大学卒業後、若いうちに海外で働くという夢を抱いているそうだ。日本語学習センターの中にも、日本での就業を希望している学生がいるという。海外で経験を積んだのち、将来はインドネシアに戻り、その経験や語学力を国内で活かしたいと考えている学生が多いようだ。
インドネシアの学生が就職活動を開始するのは、卒業後のこと。インドネシア大学の場合はキャリアセンターが、毎年2月と8月の卒業時期に合わせて、ジョブフェアを開催している。そういったイベントに参加したり、入社を希望する会社に履歴書を送り採用プロセスに進むのが一般的な就職活動の方法だ。最近では日本のリクルート会社がインドネシアに来ることもあり、「卒業後の進路が早々に決まるのはありがたいこと」と先生は話す。

人気の就職先の一つは、外資系企業。給与が高く、キャリアアップがしやすいという考え方が根付いている。もう一つは公務員で、中央政府の経済産業省や外務省などに入省できれば一生安泰というイメージが強いという。
インドネシア人と日本人の違いについて、先生は次のように説明する。
「日本人はルールの背景を問わずに、とりあえず従う傾向があるように感じます。一方でインドネシア人は従う前に理由を問う人が多くて、その結果、ルールに従わないこともありますね。また、インドネシアには『神様が定めた運命に身を任せる』という考え方があって、文句を言っても仕方がないという思いが根底にあります。インドネシア人はそういう意味ではあまりストレスを感じにくいところがあると思います」
また、仕事観にも大きな違いがある。
「インドネシア人には『家族のために仕事をする』という考え方が根付いています。日本人は子供が病気という理由で仕事を休むことはしませんが、インドネシア人からすると、『子供が病気の時にどうして仕事をしているの?』という感覚で、逆なんですよね。この違いは問題になることもあるかもしれませんが、よく話し合えば、一緒にお仕事することはできるはずだと思います」

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