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日本の大学生と同じ評価基準はフェアじゃない
~海外大学に通う日本人学生の ホンネと悩みを徹底調査(6)

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前編に引き続き、海外大学に通う日本人留学生に聞いた、就活に関する日本企業へのリクエストをお届けします。
後編では内定後〜入社後についての学生たちの希望もご紹介します。

>(前編はこちら)海外学生を考慮した選考をしてほしい

リクエスト5.海外大学生の評価基準

日本人留学生から企業へのリクエスト

●Cさん(カナダ/トロント大学):日本の就活生には、就活に対するある種の答えがあるように思います。グループディスカッションにプロみたいな学生がいて、びっくりしたんですよ(笑)。意地悪な質問への回答や志望動機のポイントなどもしっかり押さえていて、受け答えがばっちりだから、面接官の印象はいいだろうなと思います。

●Aさん(アメリカ/UCLA):海外大生は就活の練習をする機会も少ないですよね。ボスキャリでぶっつけ本番になることも多く、それは怖いなと思います。

●Cさん(カナダ/トロント大学):しかも、就活の情報が入ってこないから、海外大学生はノウハウもないんですよ。真面目に勉強していて優秀な人も多いのに、就活のノウハウがなくて損をしている面は多いと思うんです。

例えば「競合他社じゃなくてなぜうちの会社なの?」といったちょっと困る質問も、前提知識があれば返答は変わるじゃないですか。就活という競技においてものすごいハンデを抱えている感覚があって。別の軸で測ってもらえないと、不利だなと思います。

●Aさん(アメリカ/UCLA):これまでは日本人の先輩から就活の指南をしてもらえましたけど、コロナ禍でそれもできなくなり、状況は悪化していますよね。僕は大学入学後丸1年間オンラインだったので、分断されているのを感じています。日本の大学生と同じ評価基準というのは、フェアじゃないなと思います。

リクエスト6.言語について

●Hさん(アメリカ/UCバークレー校):面接の言語を選べると、自分のフィールドで戦いやすいなと思います。

実は、僕は日本語の面接が苦手で。ボスキャリでは面接の前半は日本語、後半は英語というケースが多いですが、日本語の面接で結果は決まっているだろうなと思うことが多いです。一方、最初から英語で面接ができる場合は二次、三次面接と進める。

特に授業について説明をするときは、英語の方が楽なんです。例えば課外活動で「模擬国連」をやっているのですが、このシステム自体を日本企業はほとんど知らない。正しい和訳で一から説明をするのは、結構大変です。

●Kさん(イギリス/マンチェスター大学):細かい話ですが、ILTSのスコアを書く場所がないのは地味に困ります。イギリスはILTSが主流なので、TOIECやTOFLE以外にも目を向けてほしいです。

●Iさん(アメリカ/サンディエゴ州立大学):日本語の敬語やビジネスマナーについては、かなり不安がありますね。私は高校を卒業してすぐにアメリカに行ったので、周りに日本人の社会人がいなくて。メールはテンプレートを駆使してどうにかやっていますが、「書き方が変なんじゃないか」「何か失礼なことをしてしまうのではないか」など、常に心配しています。

アメリカの場合は多様性が認められているので、やり方が違ってもそこまで問題にはならないのですが、日本だとみんなと一緒の方が好まれる風潮があるじゃないですか。その文化の差に苦労しそうな気がします。

●Hさん(アメリカ/UCバークレー校):英語のメールだとファーストネームなのに、日本語に変えると「〇〇様」になる。それだけでも結構ギャップがありますよね。

 

 

リクエスト7.ポジションへの応募

●Hさん(アメリカ/UCバークレー校):僕は入社後に対して不安があります。「最初の2〜3年はあまり専門性が磨ける期間ではない」と先輩から聞いたことがあって。それだと大学で学んだ意味がないですし、残念です。

アメリカだとポジションに応募する感覚が強いですが、日本だとまず企業名を見る。そのギャップの大きさを感じています。

●Fさん(カナダ/トロント大学):入社後にどの部署に配属されるかわからないのは、ナンセンスですよね。「このポジションでこういうスキルを持った人を募集します」という海外の考え方の方が効率的だし、大学で勉強したことも生かせるのになと思います。

——もしも希望の部署と違うところに配属されたら、どうすると思いますか?

●Fさん(カナダ/トロント大学):とりあえずやってみるでしょうけど、違うと判断したら転職なり起業なり、違う道を探すと思います。

●Dさん(カナダ/UBC):配属への不安はありつつ、私は今のところ、入社した会社で定年まで勤め上げるのもいいなと思っています。その会社で頑張ると決めてやり切るのは悪くないと思っているので、ポテンシャル採用に納得感はありますね。

リクエスト8.4月入社以外の選択肢

●Iさん(アメリカ/サンディエゴ州立大学):私は秋入社できる会社がもっと増えたらいいなと思います。私は来年5月に卒業なので、ぎりぎり23卒入社は間に合わなくて。1年間ギャップイヤーが生まれてしまうんですよね。ちょっと長すぎるなと思っています。

●Jさん(アメリカ/UCSD):夏〜秋入社はぜひお願いしたいですね。僕は3月25日に学校が終わるので、4月入社も可能ではあるんですけど、1週間でアメリカの家を引き払って日本に戻って生活を整えるのは大変だなと。入社時期がもっとフレキシブルになるとありがたいです。

●Dさん(カナダ/UBC):通年採用もぜひ増えて欲しいですね。

<参加者>

  • Aさん:アメリカ/カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会学専攻
  • Bさん:アメリカ/カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会学専攻
  • Cさん:カナダ/トロント大学、映像・経済学専攻
  • Dさん:カナダ/ブリティッシュコロンビア大学(UBC)金融専攻
  • Eさん:カナダ/ブリティッシュコロンビア大学(UBC)心理学・美術学専攻
  • Fさん:カナダ/トロント大学、経済学・保健数理専攻
  • Gさん:イギリス/マンチェスター大学、コンピューター専攻
  • Hさん:アメリカ/カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー校)環境経済学
  • Iさん:アメリカ/サンディエゴ州立大学、ビジネス専攻
  • Jさん:アメリカ/カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)社会学専攻
  • Kさん:イギリス/マンチェスター大学、ビジネス専攻

 

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