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留学生と海外大学の学生でビザ申請の流れはどう違う?【2018年最新ビザ事情】

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外国人採用をしようと考えたときに、気になるのがビザのこと。そこでASIAtoJAPANの日本語教育プログラム受講者のビザサポートを担っている株式会社トッパントラベルサービスの外国人受入サポートデスク部長・風間弘将さんにインタビュー。昨今のビザ事情やビザ申請の流れについて伺った。

 

●昨今のビザ事情

2017年に就労ビザを取得した外国人数は約70万人。入国者数は増えているものの、同時にベトナムやマレーシア、フィリピンといった国からの不法滞在者も増えている。外国人労働者の需要はあるものの、単純作業ではビザは認められないのが現状だ。
「単純作業で招聘していいのは技能実習のみ。建築や飲食、介護、アパレルといった外国人労働者の需要が高い仕事は単純作業と見なされ、工場のラインに立つ、店舗での接客といった仕事では、ビザは原則として降りません。入管管理所も目をつぶっている部分はあるものの、国の規制と民間の現状とで差異があるのが現状ですね」
直近では2020年の東京オリンピック関連業務のビザが降りやすい傾向にある。また、通常ではほぼビザが降りないタクシードライバーも、語学を生かし、観光ガイドを兼ねることで許可が出る事例もある。
「今後は中小企業を中心に、理系の分野で外国人雇用に参入する企業が増えることが予測される」と風間さん。その際に課題となるのが、「事業の安定性」だ。ビザ申請時には学生側と受け入れ企業側、両方の審査が行われ、企業の審査カテゴリーは大まかには以下のように分類される。

<企業の大まかな審査カテゴリ>

1:東証一部上場企業
2:従業員数50名以上の企業
3:従業員数50名以下の企業(の可能性有)
4:設立初年度の企業
それぞれのカテゴリーごとに提出書類や申請のスケジュールが異なり、数字が大きくなるにつれてビザ取得までの所要期間は長くなり、難易度も上がる。

 

●ビザ申請の流れ:日本の大学に通う留学生の場合


日本の大学に通う留学生は、12月頃から就業できるビザに切り替えるための申請を開始する。一旦は卒業見込証明書を、3月に正式に卒業証明書を提出して、ギリギリのタイミングで新しい在留カードに切り替えるというスケジュールだ。
「申請時とビザが降りたタイミングでパスポートの原本が必要です。留学生は12〜3月の間に帰国する方が多いので、きちんとスケジュールを握っておくことが重要。また、留学生は大阪と名古屋の入国管理局でしか申請ができず、理由は不明ですが、どんなに早く手続きをしても3月まではビザが降りません。今年は入管の人員が不足していて、4月1日の入社前にビザが降りなかったケースが散見されました。申請中ということで各社内定式や研修には出させていましたが、黙認扱いですね」

 

●ビザ申請の流れ:海外大学の学生の場合


海外大学の学生の場合、書類を提出してからビザが降りるまでの所要期間は、企業規模や事業の安定性によって異なる。
「一部上場企業ですと1週間でビザが降りたこともあります。ただ、企業規模が小さかったり設立間もなかったりすると、追加の提出資料を求められることもあり、審査期間に3〜4カ月かかることもあります。審査にどのくらい時間がかかるかは提出してみないと分からないところがありますので、弊社では1カ月を審査期間として基本的にはご案内していますね」
同社では10月入社の申請準備を5月から開始。ビザ申請には卒業証明書が必須となり、日本での手続きの他に、本人による現地の大使館での申請も必要となる。

 

●ビザ申請は誰がやる?


(株式会社トッパントラベルサービス 外国人受入サポートデスク部長・風間弘将さん)
ビザ申請は人事と本人、他に行政書士の資格を持っている人のみが実施できる。大手企業の中には自社で申請するところもあるが、「人事にとってはかなりの手間」と風間さんは指摘する。
「通常の流れであれば、面倒ではあるものの人事の方でもできないことはありません。やり方を知っていれば、そんなに難しくはないと考える企業は多いですね。ただ、どうしてものノウハウが物を言う業務なので、前任の担当者が異動になってしまってやり方がわからなくなってしまい、途方に暮れている人事の方のお話をよく伺います」
そんな中で専門家に依頼をするメリットは、大きく2つある。

1. 手間と時間が省ける

面倒な手続きをアウトソースできるのはもちろんのこと、申請時に入国管理局に並ばなくていいことは大きな利点だ。
「入国管理局はディズニーランドよりも混雑しています。4月入社に向けた1〜2月のタイミングが一番混雑していて、朝一番に行っても順番が回ってくるのは昼以降、なんてことも少なくありません。人事の方がやるべき仕事ができないのは大きなロス。我々が代行することで、担当者の方に本来の業務へ専念していただければと思っています」

2. 許可率&審査のスピードがアップ

申請書の中で、職務内容に関する項目はチェックボックスのみ。入国管理局の審査官は卒業証明書との関連性をチェックボックスでしか判断できず、詳しい業務内容まではわからないという。
「我々はその方の採用経緯や、入社して5年後までのキャリアプランを理由書として文書化して提出しています。それによって許可率が上がるだけでなく、審査スピードも早くなりますね」
専門家に依頼をするタイミングは採用後が主だが、初めて外国人採用を行う企業からは採用前に相談を受けることもあるという。「不許可になって、慌てて連絡をいただくことも多い」と風間さん。専門家へのビザ申請代行の業界平均相場は一人当たり12万円程度とのこと。自社でやるか、専門家に依頼するかは、費用対効果を考えて検討したいところだ。

 
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