世界第2位の人口を誇るインド。毎年およそ1300万人がインドで言う中学校を卒業し、およそ900万人が高校を卒業するという。日本の中学、高校の卒業学生数はどちらも130万人程度。インドの高等教育への進学事情は、日本のそれとだいぶ異なることがわかる。高校卒業後は2年制の上級高等学校や、6年制の工業学校、または就職といった道を選ぶこととなる。上級高等学校は日本の大学における基礎課程で、工業学校は技術専門大学である。上級高等学校に進学する学生は、後の大学(学部3年制)で何を専攻したいかによって受ける授業が異なってくる。ビジネス系の専攻を考える学生は商学系の授業を受け、エンジニア系の専攻を考えていればサイエンスの授業を受けるといった具合だ。

気になるインドの大学生の就職事情だが、インドの一般的な大学は8月に新学期が始まり5月に終わる。就職活動は、大学進学後2年目の10月から徐々にスタートし、その方法は主に2つある。ひとつは学校内で企業と面接を行う方法(いわゆるキャンパスリクルーティング)である。キャンパスでの面接を実施委する企業一覧を確認し履歴書をつくって応募する。その後、書類審査や、エンジニアであればプログラミングテストなどを経て、12月頃から面接が開始される。国内に16校あるインド工科大学については、毎年12月1日が面接解禁日となるが、他の大学は統一された決まりは無く、大学ごとに異なってくる。内定を得る学生は早ければ1回の面接で、かかっても2~3週間以内には結果にたどり着くという。内定を承諾した学生は基本的にはそれ以降に予定していた面接は受けられないというルールがある。カレッジごとに面接に来る会社が異なり、また日程や時間帯も決められた中で面接を受けるという形だ 。二つ目は、学生が自分で会社に応募し、面接の機会を得るといったやり方になるが、この場合は特別な期間は定められていないので、学生自身が受けたい時に応募することになる。新卒者募集に限らず、中途採用の募集枠に応募することも少なくないという。他の方法として、大学の先生や家族の紹介、インターン先から採用のオファーを得るといった場合もある。

では、日本の企業がキャンパスリクルーティングに参戦する場合、どのような手順を踏むことになるのか?

まずは、事前に学内で説明会を開催し、その後エントリーを受け付け、書類審査やテスト(筆記試験やグループディスカッション等)を行い、その後に面接という流れが一般的だ。大学ランキングや他社の傾向などを調査し、ターゲット校を決め大学へ問い合わせることになるが、大学によってはいきなりの参戦はバーが高いといった場合もある。12月からの面接に向けて、8月~10月頃にかけ説明会への参加募集から書類審査までを済ませておくことになる。キャンパスリクルーティングを行う企業は欧米系が圧倒的に多く、日本の企業は数として少ない。日本の企業を自ら選んで応募するインドの学生は少数派だ。日本企業のもつ優れた育成環境や福利厚生面、暮らし心地や安全性といった日本という国自体の魅力を売りにしながらアピールしていく必要がある。