マレーシア科学大学でASIAtoJAPANが提供している日本語クラスの学生にインタビューを実施した。ここでは同大学の特徴や現地の情報をご紹介する。
まずマレーシア科学大学(USM)は1969年設立の国立大学。マレーシア国内での地名度も高く、日本語クラスの学生は入学した理由を「有名だから」「科学やITの分野ではマレーシアで一番の大学だから」と話す。

キャンパスは、技術系の学部が集まる「Engineering Campus」、医療系の学部が集まる「Health Campus」、その他の学部が集まる「Main Campus」の3つ。マレーシア科学大学という名称だが、文系の学生も多く、学生数は全体で約3万人に上る。人気の学部を尋ねると、建築、環境科学、IT、科学工学、電気電子工学、航空工学の名前が上がった。
同大学の大きな特徴は、半年間のインターンが義務付けられていること。3年生の後期で民間企業ないしは政府系機関のどちらかでインターンを行う。

日本語学習者は全体でおよそ300人。日本語副専攻が約50名、選択授業の受講者が約250名いる。副専攻では学習時間270時間でN3、選択授業では240時間でN4の日本語力を目指す。
話を聞いた学生25名のうち、ほぼ全員が日本語を学ぶ動機として「日本で働きたい」と答えた。一番の理由は給与が高いこと。他に研修制度が整っていることも魅力と感じているようだ。また、日本のアニメや文化に興味を抱いている学生も多い。人気のアニメを尋ねると、「ドラえもん」や「七つの大罪」などの名前が上がった。
日本語力に関しては、「読み書きやリスニング、文法は得意だが、スピーキングは少し弱い」と、日本語を指導する先生。言いたいことを即座に日本語で話すことは苦手であるようだ。実際に話をしてみると、たしかに言葉が出てこない場面はあるものの、伝えようという意欲の高さを感じる。ゆっくり丁寧に話すことである程度はカバーできそうだ。
同大学が位置するペナン島は、街ごと世界遺産として登録された「ジョージタウン」や数々の寺院、そして美しいビーチで知られる。さまざまな民族が住んでいて、お祭りの種類が多いと学生たちは口を揃える。日本のよさこいや盆踊りもあり、特によさこいは有名。餅つきも行われ、人気なのだとか。

また、「マレーシア人の特徴は?」という質問に、こんな回答が返ってきた。
●多言語
マレーシアは主にマレー系、中華系、インド系の民族で構成されている多民族国家。公用語はマレー語だが、英語や中国語も広く使われている。他にもフランス語、日本語、アラビア語、タイ語など、飛び交う言語は多岐に渡る。マレーシア人は平均的に3〜4か国語が話せるそうだ。多言語に対応していることは大きな魅力といえる。
●食べ物がおいしい
特に「ナシカンダー」という、ごはんにカレーやおかずを添えたものが人気で、全体的に味付けは辛い。国教はイスラム教で、食事に宗教上の制限がある人も多い。聖典コーランで食べてもいいと定められた「ハラルフード」が日本にあるのか、心配する声も上がった。
●兄弟、姉妹が多い
インタビューをした25人のクラスの中で、兄弟・姉妹が2人以下の人はなんとゼロで、一番多い人だと兄弟・姉妹は8人。兄弟・姉妹が4〜5人いるのが一般的で、「兄弟・姉妹がたくさんいることは嬉しいこと」と話す。大学の寮でも4人ほどで暮らしているため、日本で一人暮らしをする際は孤独感を感じないような工夫やケアがあるといい。マレーシアでは一人暮らしが一般的ではないことを念頭に置きたい。
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