「言葉の壁に苦労しましたが、多様なバックグラウンドを持つ人々と出会うことは私にとって最も価値ある経験でした。」

– 「会社での最初の目標は、先輩から多くを学ぶことです。」 –

内定先企業

オートバイを中心とした輸送用機器を製造する日本企業。 二輪の売上規模は世界第4位 であり、船外機やウォータービークルの販売台数は世界首位。

立命館大学で機械工学専攻の博士。博士時期の研究ではエンジニアリング機器に複数のセンサーの取り付けの製造および修理のコスト効率を高めるために、多種物理量が同時計測できるMEMS運動センサーの研究に取り組む。N2取得済み。日本在住は4年目、明るく日本語でのコミュニケーション力の高い希少な理系人材。

Profile

国籍・地域
パキスタン
大学
国立科技大学,立命館大学
学部
機械工学
最終学歴
博士

私が日本に興味を持つようになった理由 

私はパキスタンのトップ大学で機械工学を専攻していた学部生の頃、日本の自動車や家電製品などの技術に触れました。その高度な技術に感銘を受け、日本で修士号と博士号を取得することを決意しました。 

 日本での学び 

2018年に立命館大学に入学し、滋賀県で4年間過ごしました。言葉の壁に苦労しましたが、多様なバックグラウンドを持つ人々と出会うことは私にとって最も価値ある経験でした。大学寮生活を通じて、日本人や留学生の友人を作ることができました。 

日本に来る前は「こんにちは」しか知りませんでしたが、日本に来てから本格的に日本語を勉強し始めました。修士号と博士号の授業は英語で行われたため、大学院で日本語に触れる機会は多くはありませんでした。しかし、日本人の友人との会話を通じて徐々に日本語力を向上させることができました。4年間の勉強の末、2022年7月に日本語能力試験 (JLPT) N2を取得することができました。 

また、アルバイトで日本の高校生に英会話を教えることもありました。私は定期的に行われる短期プログラムに参加し、そこで彼らと各国の文化や社会問題についての日常会話を通して英語を教えました。英語が苦手であまり話さない生徒も時々おり、彼らとのコミュニケーションには苦戦(苦労)しました。しかしながら、私は教えることが好きで楽しむことができたので、プログラムは非常に有意義だったと感じています。

日本での就職活動 

最初に日本に来た頃は、日本で働くつもりはありませんでした。しかし、日本の文化や人々、企業について学ぶにつれて、日本で働くことへの興味とやる気が増していきました。私はパキスタンの技術とエンジニアリングの発展に貢献し、人々の生活をより良くすることを目指しています。また多くの日本企業は、その技術や製品で社会の発展に貢献し、人々の生活を向上させるというビジョンを持っています。私もエンジニアとして、このような情熱と目標を持って仕事に取り組みたいと考えています。このような日本企業の特徴やビジョンは私の目標や理想と合致する点が多いと気付き、日本で働きたいと思う様になりました。 

 

 2022年11月、私はFAST OFFER International を通して日本での就職活動の準備を始めました。 FAST OFFER International の最も良かった点は、その簡潔なプロセスでした。一般的に、日本の就職活動プロセスは非常に長く、多くの時間を要します。しかし、FAST OFFER International のおかげで、いくつかの書類を提出してから数日以内に面接を受けることができました。そのため、通常よりも簡単でスムーズだったと思います。 

 しかしながら、面接の準備には時間がかかりました。企業面接では、自分の長所と短所、仕事へのモチベーション、研究テーマなど、基本的な質問がいくつかあります。そこで、口頭での質問に対する答えと、卒業論文についての簡単な説明をPPTで準備しました。卒業論文の説明に関しては大学院の教授と研究室のメンバーから協力を得ました。また、面接練習においてメンターさんから非常に有意義なアドバイスをいただきました。そのひとつが、「日本の就職面接では長文で答えるべきではない。」ということです。私は当初1つの質問に対して2~3分くらい長々と答えていました。しかしながら、彼女のアドバイスのおかげで質問に簡潔に答える準備をすることができ、とても助かりました。 

 日本での面接 

2023年3月に日本で面接を受けるチャンスを得ました。もちろん面接前や面接中はとても緊張しましたが、全体的を通してとても楽しかったです。私は4社の面接を受けました。それぞれ会社の強みや特徴が異なるため、面接の準備をすることがとても大変でした。私は各社について詳しく調べ、予想される質問に対する答えを暗記しました。幸運なことに4社とも一次面接を通過することができたので、4社とも最終面接を受けることになりました。その時は、嬉しい反面、喜ぶべきか、緊張するべきかわからず戸惑いもありました。ただ、一番早く第一志望の会社の最終面接を受けて合格することができたので、他の最終面接は受けませんでした。 

全体的にどの面接官もとても良い方でしたが、特に第一志望の会社の方は技術に詳しく、面接もより専門的で難しいものでした。彼らは私の研究プロジェクトを深く理解してくれていて、とても感謝しています。何とか面接を乗り切って、合格を勝ち取ることができました。 

さらに、そこではとても良い思い出ができました。ASIA to JAPANのスタッフの皆さんや、さまざまな国から来た学生たちとの交流です。スタッフの皆さんはサポートしてくださり、多くのことを学ぶことができました。お別れパーティーも楽しかったです。 

 会社での目標とメッセージ 

私がこの会社に夢を抱き、入社を決めた理由は3つあります。 

  第一に、日本の伝統ある大企業であり、経営がスマートであることです。ビジネスは非常に多様で、今でもさらなるレベルの拡大を目指しています。 

   第二に、グローバル企業であることです。この会社はパキスタンにも販売部門があり、製品はパキスタンでも使用されています。そのため、パキスタンでのビジネスをさらに拡大するプロジェクトに携わり、長期的にパキスタンの技術開発に貢献することができればと考えています。 

   第三に、会社の主力生産品であるバイクや車などの自動車に私自身とても興味があることです。 

 

   会社での最初の目標は、先輩から多くを学ぶことです。入社当初は、業界や会社、製品、技術的な面を勉強することが一番大切だと考えています。多くの経験を積んだ後、チャンスがあればマネージャーになり、パキスタンで事業を展開したいです。 

 

   日本で働きたい皆さんへ。私は日本での就職活動を実現するために大切なことは主に2つあると思います。 

まず、事前に計画を立て、実行することが重要です。例えば私の場合、就職活動を本格的に始める前の2022年8月にキャリアプランを立て、面接の準備や企業リサーチを始めていました。特に、目標を小さな計画に分けて、そのタスクを実行することが望ましいと思います。 

次に、自己分析も非常に重要です。日本で希望の企業に入社できた人は、非常に論理的で技術的な考え方をする人が多く、自分のことを深く理解しています。また、面接では論拠を聞かれることが多いです。ですから、自己分析をして、自分の長所と短所を理解することが非常に重要です。 

   言語面では、人それぞれスタイルが違うと思うので、自分のスタイルに合ったものを見極めることが重要です。私の場合、1冊の本だけで勉強するとすぐに飽きてしまいます。そこで、YouTubeやオーディオブック、漢字のフラッシュカードなど、複数の教材を使いました。そのため一つのものにこだわらず、興味を引く要素を見つけるために色々と試してみることをお勧めします。  

みなさんの成功を心から応援しています。ありがとうございました。 

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