「苦労している間もASIA to JAPANのスタッフは常に私をサポートしてくれ、私が希望を失わないようにしてくれました。」

– 「失敗は単なる過程に過ぎないことを学みました。」 –

内定先企業

電気計測器の開発、生産、販売・サービスを手掛けるメーカー。

機械工学専攻の既卒者。大学のFinal Year Projectでは、制御・自動化を活用し、自動車の開発に取り組んでいた。自動車系の企業でインターンシップした経験あり。日本の先端技術に憧れ、日本就職の夢を叶えるために、日本語の勉強を頑張り続けている。 特徴

Profile

国籍・地域
インド
大学
サビトリバイフールプネ大学
学部
機械工学
最終学歴
学士

ASIA to JAPANとの出会い 

 きっかけは工学部の3年生だった2021年、コロナウイルスの感染拡大が2年目を迎えたころに訪れました。大学の講義がオンラインに移行し、私はedX主催の「ものづくり」講座を受講することにしました。このコースでは、日本の製造業がどのように運営されているのかや、規律へのこだわり、そして現在世界中で使われているさまざまな製造技術について学びました。
 この授業では、銅管の小さな蒸気船を作る機会がありました。ただ、私は技術的な学び以上にものづくりの技術や完璧さを追求する姿勢にも感銘を受けました。様々な面で本当に驚かされ、日本のものづくりに興味を持つきっかけとなりました。

 私は日本語教室を探し始めました。ちょうどその頃友人の一人がASIA to JAPANで日本語を学んでいました。彼らにこのコースを勧められましたが、私はすでに登録の締め切りから1週間遅れていました。私は連絡を取りクラスに参加したいとお願いしました。FAST OFFER Internationalのプログラムは日本語授業を提供するだけでなく、学生に仕事の機会も提供していると聞いていました。日本語能力試験対策、日本語会話、面接対策など、さまざまな独自の授業がありました。アカデミックの世界に進むよりも業界で働くことに興味があった私にはぴったりでした。日本に来るという選択は、私の国では一般的な決断ではありません。しかし私には非常に魅力的な選択に思えていました。
  

ASIA to JAPANとの経験、そして日本語学習 

 始めはすべてをうまくこなせるか心配でした。1週間遅れて始めた上に、ひらがな、カタカナ、漢字、そして文法を習得するのは不可能なことに思えました。しかし、先生方のおかげで大変楽しく学ぶことができました。授業は非常によく構成されており、楽しみなことがたくさんありました。先生方は私たちと素晴らしい絆を築き、交流を促してくれました。授業はオンラインでしたが、私たちを飽きさせないよう様々なオンラインゲームを企画してくれました。私たちはよくブレイクアウト・ルームに分かれてお互いに交流しました。終わってみると、本当に思い出深い経験となりました。 

 漢字は、とても苦戦しました。しかし、私が魅力的だと感じたのは、たとえ文章全体を理解できなくても一部の漢字が分かればその文章の大まかな意味が分かるということです。書き言葉のコンパクトさに魅了されたのです。私にとって最も難しかったのは会話でした。文法パターンや書き方は学びましたが、日常会話でそれらを使う実践的な訓練が不足していました。幸いなことに、ASIA to JAPANでは、会話やビジネス日本語など、さまざまなコースが用意されていました。本当に助かったのは、アジアからの留学生が多く、彼らのほとんどが英語をあまり話せなかったことです。残った共通語は私たちがちょうど学んでいた日本語でした。そのため、私たちは日本語でコミュニケーションを取らざるを得ず、これは私にとってとても有益なことでした。 

 

面接

 面接はオンラインで行われましたが、正直なところ思っていたより簡単に感じました。私の説明を理解してもらえるか、どう解釈されるかという不安はありました。しかし、ASIA to JAPANのサポートもあってスムーズに進めることができました。提出のプロセスや期限について詳しい情報を提供してくれましたし、コミュニケーションが効率的であるだけでなく、親切で思いやりのあるものでした。さらに、サポートしてくれるメンターまで付けてくれました。私のメンターは、日本企業がどのように運営されているのか、新入社員に何を求めるのかなどを指導してくれました。特に助かったのは、面接した企業ごとに異なるメンターをつけてくれたことです。また、ASIA to JAPANのスタッフは各企業のビジョンやミッション、製造している製品、所在地などを全て教えてくれました。さらに、面接を受ける企業の近くにある魅力的な場所や観光スポットについての情報まで教えてくれました。 

 面接の準備として、私は率先して自分でも練習をしました。自分だけが参加する模擬Zoomコールを設定し一人で練習していました。オンライン面接であったからこそ誤解を避け、明確に表現する必要がありましたが、この練習によってその能力が向上しました。
 サポートと練習のおかげで、面接はうまくいきました。企業の面接官はフレンドリーで、笑顔で対応してくれたのでやりやすかったです。2次面接は1次面接よりも長く少し難しい質問もありましたが、ASIA to JAPANのスタッフの方々との練習と質疑応答の準備のおかげで、うまくこなすことができました。 今年の9月に内定式があり、初めて日本を訪問します。日本に行くのが本当に楽しみです。
 

来日後の目標とビジョン 

 私は日本で長期間働くことを計画しています。私は、ある文化を理解し本当に適応するには数年かかると考えています。海外に短期滞在する場合、その国に慣れ始めた頃に帰国する人をよく見かけます。インドと日本では印象が異なるかもしれませんが、人々の習慣や根底にある信念には共通点があることに気づきました。インドでのインターンシップ中にも、『改善』といった日本語に出会いました。日本に行ったことはないけれど、その地に自分との共通点を感じればその環境で成長できると信じています。私は、人々の考え方がどのように培われているのか、規則の守り方、一貫性、そして仕事に対する姿勢を学びたいと思っています。こうした側面は、たった数年では完全に把握することはできません。
 インターンシップやものづくりの授業を通して、日本発のさまざまな考え方や生産技術システムに触れてきました。インドでもこれらの技術を学ぶことができるのは理解していますが、よくあるのは、技術が他国に伝わると、その地の都合や生産プロセスに合うように修正される傾向があるということです。それなら、その技術が生まれた国で学べばいいじゃないかと考えました。だからこそ、私は日本に長期滞在してこれらの技術を習得したいと思っています。 

 

挑戦し続ける価値がある 

 私の場合1週間遅れて参加したこともあって、コースに参加する許可を得られるかどうかすら確信がありませんでした。許可を得たあとでも初めの成績は芳しくはありませんでした。学生はASIA to JAPANのスタッフとの模擬面接を受け、日本語能力とコミュニケーション能力を評価してもらいます。その後、企業とのコンタクトが始まります。私の場合、企業から連絡が来るまでに1年かかっています。私は、”なぜ私は選ばれないのだろう?”と考えずにはいられませんでした。そこで鏡の前やダミーのZoomコールで練習を始めました。そうしてより多くの文法パターンや語彙を自分のスピーチに取り入れる必要性を痛感しました。私を後押ししてくれたのは、”人生とは出会いであり、同じ招待は繰り返されない “という言葉です。ASIA to JAPANのプログラムに参加できたことは私にとって幸運なことで、それは二度と巡り合えないであろうチャンスだったのです。 

 FASTOFFER Internationalのプログラムは、日本での就職への合理的な道筋を提供する実に優れたプログラムです。しかし、重要なことは、コミュニケーションスキルを磨き、強い意志を持つことです。苦労している間もASIA to JAPANのスタッフは常に私をサポートしてくれ、私が希望を失わないようにしてくれました。このようなチャンスはめったにありません。   

 間違いなく、この旅には困難な日々もあるでしょう。不採用になったり、企業からの面接がなかったりするたびに、私はなぜこの旅に出たのかを振り返りました。その中で、失敗は単なる過程に過ぎないことを学みました。つまずくたびに、なぜこの旅を始めたのかを思い出し、そのモチベーションを目標達成への原動力にすることが大切です。 

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