「自分のコンフォート・ゾーンを飛び越えて日本で一人暮らしをしながら働くことで、より自立した人になりたいと思いました。」

– 「自信を持って日本語を一生懸命勉強すれば、私のように内定を獲得することができると思います。」 –

内定先企業

コンポーネント製品、フィールド機器、自動調節弁を製造している会社です。

電気工学出身の既卒インド人男性。日本語はビジネスレベル。pythonやMATLABでのプログラミングや回路設計を得意としている。現在インドの日系企業で日本人と働いており、日本人の働き方に感銘を受けていた。

Profile

国籍・地域
インド
大学
バナリアンマン工科大学
学部
電気工学
最終学歴
学士

日系企業インドオフィスでの就業経験 

 私は大学卒業後の3年間、日本の大手電機メーカーのインドオフィスで働きました。私は大学で電気工学を専門としており、機械や回路の設計を学びました。その会社の事業内容が私の培った知識や技術を生かすことができるものであり、かつ大学時代から知っているほどインドで有名な企業であったため入社を決めました。そのため、当時日系企業に入社したのは日本への興味というよりも事業内容への興味からでした。 

 日系企業で実際に日本人スタッフやクライアントと共に働いてみて、インド系企業や他の企業との違いに気が付きました。まず、日本企業は他の企業と比べて異なる部署間やクライアントとの間のコミュニケーションが盛んでした。皆一つのプロジェクトに対してチームとして働いていました。また、仕事を円滑に進めるための「報連相」と呼ばれる日本人の働き方にも感銘を受けました。このように日系企業では一つのプロジェクトを協力して進める文化がありました。 

 日系企業で働く中で日本人の働き方が自分に合っていると感じ、日本で実際に働くことに興味を持ちました。私の場合、わざわざ転職しなくてもある程度日本らしい労働環境・文化の下で日本人と共に働くことができましたが、実際に日本に来た方が技術的面においても、協調性やチームワークといった内面的な部分においてもより速く成長できると思いました。また、日本で1人で働きながら暮らす中ではきっと困難もあると思いますが、あえてそれにチャレンジしたいと思いました。なぜなら、今まで私は家族と一緒に暮らしてきて生活するのに困ったことがあまりありません。だからこそ、あえて自分のコンフォート・ゾーンを飛び越えて日本で一人暮らしをしながら働くことで、より自立した人になりたいと思いました。そのため、インドの日系企業から転職をし、日本で働くことに決めました。 

 

仕事と日本語学習のバランス 

 私は日系企業のインドオフィスで働きながら日本語を習得しました。 

 最初は働いていた会社がJLPT N4レベル程度の日本語の授業を提供してくれていたので、その授業を取りました。 

 ある程度授業を通して日本語の基礎を固めた後は、オフィスの同僚と日本語でたくさん会話をして日本語力を高めていきました。私が働いていた会社には私と同様に日本語を勉強していたインド人の同僚がいました。その同僚と退勤後に日本語で会話をしたり、アニメの歌を日本語で歌ったりなど少しずつ自らが楽しめるやり方で日本語を勉強していました。勤務中に日本人スタッフと話す機会もたくさんあったため、これも日本語の練習になりました。このようにできるだけ日常会話の中で日本語を話す機会を作り、特に日本語の会話力を高めていきました。 

 また、通勤にはバスで片道一時間程度かかったのですが、そのバスの中でも集中して日本語の勉強に励みました。もちろん仕事が忙しい時期は日本語の勉強が疎かになってしまう時もありましたが、このように隙間時間を使って毎日少しずつ日本語に触れ続けていました。 

 最近ではアニメを日本語で見たり、漫画を日本語で読んだりして、楽しみながら学び続けています。特に「ワンピース」が好きで、アニメは全て見終わりましたが、漫画は読み終わっていないので、時間がある時に少しずつ読み進めています。かれこれ2年程日本語の勉強を継続しており、今は来月に受験するJLPT N2に合格するために勉強を頑張っています。 

  

日本での就職活動 

 本格的な日本での就職活動は偶然LinkedIn上でFAST OFFER Internationalに関する投稿を見たことが始まりでした。それを見てすぐに登録をし、プロフィールや書類のアップロードを行いました。私は元々日本語がある程度できたため、日本企業との面接のステップにスムーズに進むことができました。メンターさんやASIA to JAPANのスタッフさんから面接への臨み方や日本の就職活動についてレクチャーを受け、面接準備も問題なく行うことができました。2022年7月にFAST OFFER International に登録し、2023年3月に内定を頂くことができたので、とてもスムーズにプロセスを進めることができました。 

 面接は20233月に実際に日本で行われました。私にとってそれが初めて海外に行った経験であったためとてもわくわくしました。日本に到着したら、何となく「日本が私の人生を変えてくれる場所だ。」と直感的に感じました。それと同時に文化や言語の違いから、「自分にはまだ頑張ることもたくさん残っている」と感じました。 

 面接では1社を対面で受け、2社をオンラインで受けました。本番の面接では大学時代の経験や日系企業で働いていた時の様々なエピソードを求められましたが、緊張せず考えたことを日本語で伝えることができました。ASIA to JAPANのスタッフやメンターさんに色々と相談にも乗って頂き助かりました。 

 第一志望の企業との最終面接には自信を持って臨むことができ、上手く受け答えもできたので合格を期待していましたが、やはりその会社から内定通知を頂いた時はとても嬉しかったです。次の日にはその会社の研究開発施設の見学に行きました。そこは新しい建物なので綺麗で、雰囲気も素晴らしく、自然も近くにあってとても良い場所でした。 

 

内定先企業での目標とメッセージ 

 内定先の企業を選んだ理由は、業務内容がインドの会社で行っていたものと同じ内容だからです。そこでは、産業オートメーション分野に精通した私の知識を生かすことができると思いました。入社後は、技術面のスキルを磨きたいです。また、働きながらリーダーシップスキルを身に着け、日本語ももっと上達させたいです。 

 日本で就職したいと考えている皆さん。自信を持って日本語を一生懸命勉強すれば、私のように内定を獲得することができると思います。ぜひ頑張って下さい。 

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