テクノロジーと文化のバランスが取れた日本に魅力される
インドのテレビではアニマックスというチャンネルがあり、子供の頃、よくそのチャンネルで日本のアニメを鑑賞していたので、日本という国を意識し始めました。学生時代の勉強より、日本の技術に触れ、日本の技術が強いと思う中で、日本という国に興味を抱くようになりました。
コロナ禍で時間ができたので、グーグルで日本についてより深く調べました。そこから、日本は技術が強いだけではなく、技術と文化がよく調和された国だとわかりました。例えば、日本で最も高い構造物の一つであるスカイツリーは1000年以上の歴史を持つ伝統的な五重塔にインスパイアされて建てられ、地震にも耐えられるそうです。その建築技術と伝統文化の出会いが本当に素晴らしく思います。そして、日本人のルール遵守や協調性、真面目さにも感銘を受けました。そのような環境で生活すれば、自分自身の成長につながると信じ、日本に憧れるようになりました。
FAST OFFERとの出会い
日本への憧れから、卒業後直接日本に行く方法をグーグルで調べました。検討した結果、経済的な負担が大きい留学より、IT技術への情熱と日本語への興味を仕事に活かし、日本で就職することが一番理想的な選択肢だと思いました。
しかし、当初、新卒な上に海外の学生である自分は日本企業に応募する方法が少なく、非常に不安でした。日本での就職を決意した以上、簡単に諦めたくありませんでした。そしてグーグルで検索した結果、遂にFAST OFFERを見つけ、FAST OFFERのHPにある様々なサクセスストーリーに励まされました。そこで、LinkedInでFAST OFFERを利用したことがあるインド学生とコミュニケーションを取り、FAST OFFERのサービスは本当に無料で、確かに日本での就職のチャンスをいただけるという話しを聞き、更に興味が湧いてきました
大学一年生の頃は、日本語力がまだ足りなかったので、日本語学習のプランを立て、力を蓄えました。三年生の頃には、日本語で面接を受けられるようなレベルに達していたので、FAST OFFERに申し込みました。
FAST OFFERに登録後、オンライン面接で二社に選ばれました。一社目は、コーディングテストではうまく力を発揮できましたが、面接官とのコミュニケーションがうまく取れなかったため、落ちてしまいました。二社目は、私の専門とマッチしていなかったので、同じく不合格でした。二社とも不合格だと言われた時、モチベーションがなくなり、とても落ち込みました。しかし、その時は卒業まで後一年間あったので、日本での生活を真剣に考え直した上で、ひたすら努力することを決めました。
二社だけでも参加させていただいた来日型面接会
9月上旬、まだオンライン面接の失敗で落ち込んでいる中で、ASIA to JAPANから「三社に選ばれれば、無料で日本での面接会に招待できる」との連絡を受け、希望を再び燃え上がらせました。しかし、その時は、私を選んでくれた会社は二社しかなく、三社目からの連絡がなかなか来ませんでした。今回日本に行くことを諦めかけていたところ、ASIA to JAPANのスタッフから、「通常は三社に選ばれる必要がありますが、あなたは二社だけに選ばれても日本に行くチャンスがあります」というメールが届き、その時の私は泣くほどうれしかったです。
来日に対する期待が高まる一方で、不安も湧き上がりました。その時は4年生になったばかりだったので、国内外ともに面接に参加した経験が少なく、しかも、母国語ではない日本語で面接に参加する事は非常に緊張したからです。
面接に向けての準備
そのため、来日型面接会に合格できるように面接対策に取り組みました。
まず、企業研究です。会社のHPを閲覧し、歴史、製品、技術、ミッションなどあらゆる内容をメモしておきました。また、希望職種に関する想定質問にも答えてみました。
そして、自分の用意した答えをメンターさんに訂正していただき、答えを決まったパターンではなく、自分のものにするようにしました。
最後は、練習を重ねることでした。面接に対する緊張を乗り越えるように、来日型面接会に参加した学生同士とグループを組んで、模擬面接を行いました。お互いに評価し合うことで、改善できる点を意識させてくれて、パフォーマンスを高めることができました。このような模擬面接は緊張の克服にとても役に立ったと思います。
忘れがたい面接会と企業見学
様々な準備をし、いよいよ本番の面接会に臨みました。初めての面接は、緊張しすぎてしまい、自分の持っている日本語力の六割ぐらいしか発揮できませんでした。それでも一次面接に合格しましたので、自信になりました。FAST OFFERのメンターさんにも励ましていただきました。その後の面接で、私はだんだん本調子を出すことができ、全て落ち着いて話すことができました。
内定先の面接会の光景は今でも鮮明に覚えています。20年前に、父が仕事上で内定先の製品を使っていたことから、私もその会社に対する興味がありました。その上、内定先の職種が私の持っている技術と合っていたので、面接官とうまくコミュニケーションを取ることができました。
最終的にはなんと面接した二社とも合格できたことは本当に嬉しくてたまらなかったです。
来日型面接会の最後の日は企業見学に行きました。二社の内定をいただけたので、二つの場所へ移動しました。朝6時に東京から出発して、新幹線に乗って、滋賀県にある一社目の企業に向かいました。滋賀県での工場を現場で見学し、日系メーカーの技術の素晴らしさを認識させてくれました。
それから、愛知県へ移動し、二社目の企業、今の内定先のオフィスに移動します。オフィスで将来一緒に働くことになる同僚たちと話し合い、そこで勤務する雰囲気を肌で感じることができました。日系企業にある上下関係のイメージが全くなく、先輩方も親切に話しかけてくれました。従業員の半分程が外国人なので、周囲に溶け込みやすい環境で、そのような社風と職場環境が自分に向いていると感じました。企業見学をしたことによって、入社後の職場生活にとても期待するようになりました。
一日の見学が終わり、東京に戻った際はもう夜9時になっていました。一日中の移動が大変でしたが、日本企業の工場からオフィスまで実体験でき、とても有意義で充実した一日でした。
メッセージ:決意+努力=目標達成
日本で就職したい皆さん、目標に向かって一貫して努力すれば、目標を達成することができます。最後の最後まで諦めずに頑張り続ける強い決意が必要だと思います。会社とマッチングできず、不採用になったり、もう日本での就職をやめようとやる気を無くしたりすることがあるかもしれません。それはあなたがまだ楽しさ・感動を味わっていない状態に過ぎず、希望を失ってはいけません。一つだけ信じてください。モチベーションを保ち、強い決意を持って取り組んでいけば、きっとあなたは夢を実現させることができるでしょう。