–日本に興味を持ったきっかけ –
私が日本に興味を持ったきっかけはアニメです。小さい頃から見ていたので、「ありがとう」や「初めて」などという簡単な単語はアニメを通して覚えました。学部2年生(※飛び級しているため、当時16歳)の頃、友人に日本語の教科書を見せてもらった時に、私も何か新しいことに挑戦したいと思い、日本語の独学を始めました。そして5年後の2017年に日本語能力試験(JLPT)N2に合格しました。
最初は新しい知識を学んでみたいという単純な興味からでしたが、勉強する中で日本語と中国語には似ている部分が多いと気付き、上達のスピードからは達成感を味わうことができました。また、勉強が進むにつれて、何となく言葉からこの国の考え方が少しわかってきたような気がしました。その繊細なところ、丁寧なところ、真面目なところに感心しました。
日本語は、敬語や複合動詞が多く難しい言語です。しかし、研究と両立しながら日本語の勉強を続けてこられたのは、常に興味を持って勉強しているからです。今は日本のドラマを字幕なしで見て、セリフに分からない部分があったら巻き戻して勉強しています。最近はインターネットが発達しているので色々な所から学ぶことができます。「興味は一番の先生」という言葉は本当にその通りです。最初は簡単な所から始めてみると良いと思います!
–日本と中国の職場環境の違い –
日本語を勉強し始めた当時は日本で働きたいとは思っていませんでした。しかし大学院の博士課程まで進み、将来は研究職に就きたいと考える中で、就職先には中国よりも日本の方が良いと感じ始めました。
あくまで私の見解ですが、日本と中国の職場環境の違いは主に三点あります。
一点目は、中国ではエンジニアがあまり重要視されておらず、昇進ルートも狭い点です。日本では新人から始まり、技術と経験を積む中でプロジェクトリーダーなどに昇進することができますが、中国では技術者は技術者留まりで、管理職でないと昇進が難しいことが現実です。
二点目は、日本では毎年給料が上がるチャンスがありますが、中国では職位が上がらないと給料も変わらないことです。中国の若者は昇給したければ転職するしかありません。
三点目は、会社の規模に関わらず中国ではワークライフバランスが悪いことです。日本では残業代は出ますし、休憩時間もしっかりと設けられている会社がほとんどだと思います。しかし、中国では残業代は出ませんし、昼休みはミーティングばかりで休めません。中国の大手企業は高給だと言われますが、私から見れば「1人で3人分の働きをして2人分の給料を得ている」感覚です。人口が多く自分が仕事をしなくても代わりは沢山いるので、このような職場環境になってしまうのです。
このように研究職にとって安定した環境がある日本で、博士課程まで学んで身につけた専門スキルを活かし、社会に役立つものの開発に携わりたいと考えました。また自分の中国語能力も活かして、少しでも技術や商品開発の役に立ちたいと考えています。
–日本での就職活動 –
FAST OFFER Internationalを知ったのは2018年に私の大学でASIA to JAPANの社長が説明会を開いて下さった時です。しばらくして大学院の卒業見込みが立ったため、FAST OFFER Internationalに登録し、日本での就職活動を始めました。
その後ASIA to JAPANのスタッフさんが企業オファーを出して下さり、面接の機会を頂きました。メンターさんからは面接のアドバイスを沢山頂きました。例えば、メンターさんから「この会社に入社したいなら、会社に対する理解がないといけない。」と言われたので、面接を受ける企業について一通り調べました。また、中国では質問への受け答えは長ければ長い方が良いと考えられていますが、日本では簡潔な方が好まれることにも驚きました。私のメンターさんは技術知識にも精通していたので、技術面でのアドバイスも下さりとてもありがたかったです。
本番はオンラインで行われました。ASIA to JAPANのスタッフさんが直前までアドバイスして下さり、緊張が解れました。本番の面接では会社の開発担当の方が優しく、雰囲気を和やかにして下さいました。私の研究内容にもよく理解を示して下さりとても嬉しかったです。
このような経緯で、第一志望の会社から内定を頂くことができました。メンターさんのご指導が無かったら内定はありませんでした。内定を頂いたらすぐにメンターさんにメールを送りました。来年から日本で働くことができるということは本当に夢のようです!
–会社でのビジョン –
私には会社での5年後、10年後のビジョンがあります。
5年後には、ギアサイズを小さくするための材料や工法を開発したいです。そして後輩を指導し、先輩やマネージャーを助け、中堅メンバーとしてチーム目標達成までやり抜きたいです。また最低2件の新工法・新材料の開発を終了し、要素技術として確立させたいです。
10年後には、複合材料の専門家になり、新たな挑戦に適用する複合材料の開発にも携わりたいです。プロジェクトリーダーとしてチームメンバーを主導し、チーム目標達成までやり抜きたいです。また最低10件の新工法または新材料の開発を行い、この技術が用いられた製品も作りたいです。
–メッセージ –
私は日本に留学した経験はありません。いくら日本が好きで日本語ができても、日本の就活事情については全く知りませんでした。中国の就活とは異なる点も多かったです。FAST OFFER Internationalはこのような私にも日本で働くチャンスを下さいました。FAST OFFER Internationalのスタッフさんは準備もたくさん助けて下さいましたので、心配はいりません!自信を持って進んでください!