「挑戦は避けられないですが、成長は選択できる」

– 「文化や言語の壁に圧倒されるかもしれませんが、それは新しい視点や考え方を学ぶチャンスにもなります!開かれた心で新しい経験を受け入れ、それを自分の力に変えてください」 –

内定先企業

計量器やPOSを製造、販売している日本企業。

2歳から幼稚園に通い始めた若きインド人IT人材。頭の回転が非常に速く、就学スピードも高いため、日本語のみならず韓国語やフランス語も扱うことができる。卒業研究では大学用のソーシャルメディアをチームで作成し、Firebaseなどを利用したサーバー技術と、FlutterやProviderなどのクライアント技術を活用し、iOS・Android・Webページなど様々なプラットフォームに対応できるようなアプリを開発した。

Profile

国籍・地域
インド
大学
マハーシダヤーナンド大学
学部
コンピューターサイエンス
最終学歴
学士

インドにいながら、日本を肌で感じられた 

 子供の頃から、日本のテクノロジーに興味を持っていました。日本は先進的なテクノロジーとイノベーション能力を有していますし、そのような環境の中で、自分のスキル、能力、知識などを得ることができ、自己成長に繋がると信じていました。そのため、日本で働くことにも魅力を感じていました。 

 最初に、日本を意識したきっかけはインドにある日本の会社です。日本企業は積極的に海外展開を進めていますので、インドにおいても有名な日系企業が多くあります。その中で、グルガオン(Gurugram/Gurgaon)という首都デリーの隣の都市は、インドの中では日本企業進出ナンバーワンの都市です。私の大学はグルガオンに近いので、日系企業で働く日本人スタッフとのコミュニケーションの機会も多くありました。次第に、日本人の知り合いや友人もできるようになり、彼らとの交流の中で、日本の雰囲気や文化を、肌で感じることができました。 

 

コロナ禍で日本語を独学 

 2020年に、日本の大学へ留学するつもりでしたが、コロナ禍の影響で、留学もキャンセルせざるを得ない状況でした。そのため、インドの大学へ進学する方針に急遽変更をしました。結局、インドの大学に入っても、コロナは流行していたので、学校も休校となりました。わたしは空いた時間を有効的に活かしたいと思い、2020年8月頃、「英語を話す人にとって最も難しい言語と言われる」日本語の独学に挑み始めました。 

 父が「日本語を勉強するのは留学だけでなく、将来の仕事においても糧になる」と励ましてくれたので、はじめて「日本で就職する」という考えも生まれました。その時から、私はもっと真剣に日本語を学ぶようになりました。2022年から日本語能力試験にも積極的に参加し始めました。初回はN2を受けるつもりでしたが、テストが近かったため、一旦はN3を受け、少しずつ上級レベルへと進めていく方針で取り組みました。今年(2023)7月に、N2の試験に参加、結果は翌月に発表されましたが、見事「合格」することができ、とても嬉しかったです!今年の目標は、12月に開かれる試験でN1に受かることです。最高レベルのN1に合格できるよう、邁進していきたいです! 

 実は、様々な言語を学び、誰とでも会話できるような人間になる、というのは子供頃からの夢でした。私の母語はヒンディー語ですが、3才の頃、英語を学び、バイリンガルになりました。2020年に日本語を勉強し始めましたが、昨年からフランス語を学び、今年から韓国語にも取り掛かっています。ヒンディー語には英語との共通点が様々ありますが、韓国語は英語ではなく、日本語と似ているところが多いです。内定先には、韓国の方も何名いるため、将来は韓国語で同僚と話し合ってみたいです! 

 

先輩の紹介でFAST OFFER Internationalに登録 

 2021年、当時のFAST OFFER InternationalはまだSTUDY GO WORK JAPANという名前でしたが、このプログラムを通じて日本で働くことになった先輩が身近に2人もいました。彼らがFAST OFFER Internationalを強く勧めてくれたので、大学4年生になってから私もFAST OFFER Internationalに登録しました。 

 登録前、インドにいる私は日本で就職することは極めて困難だと思い、自信もありませんでした。FAST OFFER Internationalに登録してから、面接に向けた準備やプロセスが明確になり、実感が湧いてきました。特に、メンターセッションは、個別指導をいただき、ビジネスマナーなども色々学ぶことができ、コミュニケーション能力が大きく伸びました。 

 登録した二ヶ月後、初めて面接の機会が設けかれました。人生初の日本企業との面接なので、私は自分が想像していたよりも緊張していました。一次面接は何とか通過しました。しかし、最終面接になると、面接官は6、7人いらっしゃって、様々な方の視線を感じたので、声が震えていました。早口になったり、頭が真っ白になったりしてしまい、ゆっくり落ち着いて話すことが全くできませんでした。私はやはりプレッシャーに負けてしまい、結果は当然「不合格」になってしまいました。 

 悔しいと思う中で、2社目の面接の連絡が来ました。面接を前に、ASIA to JAPANスタッフとのメンターセッションを3回も実施してくれました。1回のセッションが3時間4時間も超えたことがあります。メンターさんは私が事前に準備した答えとプレゼンテーションを聞いて、私のパフォーマンスを面接官の視線で評価してくれました。その上で、足りないところに関しその場でアドバイスをいただき、チェックしていただきました。メンターさんが心から私の合格を応援してくださっているのだと強く感じていました。私もその気持ちに応えたいと思い、「今回こそ、絶対合格するぞ」と一生懸命練習を重ねました。 

 

「洪水」の中での準備と面接 

 2社目の面接に向けての準備は着々と進んでいましたが、ある日、目を覚ましたら、大切なギターが水に浸かっていることに驚くとともに、インドにいる故郷が突如10年ぶりの洪水に見舞われたことがニュースで流れました。面接やメンターセッションはすべてオンラインで行われるため、ネットの環境が洪水に影響されないのか、非常に心配していました。 

 幸いなことに、水位は完全には下がらなかったものの、面接の初日までにはインターネットのスピードは元通りに復旧しました。面接は終始リラックスした雰囲気で行われ、企業さんとの一次面接は順調に進みました。 

 二次面接の時は、自信満々で参加しました。しかし、面接官は広い部屋に集まっていたため、お互いの声が響き合い、よく聞き取れない時がありました。そのため、私は何度も「何とおっしゃいましたか」と繰り返して聞き返しました。自分が思っていたように練習の成果を発揮できなかったので、面接後は少し落ち込みました。 

 結果に対して不安が沢山ある中で、突然、ASIA to JAPANの方から「内定です!」との連絡を受けた時は涙がこぼれていました。不安でいっぱいだった心が幸福感と達成感で満たされ、言葉では伝え切れないほど嬉しかったです。両親に伝えたら、家族も全員心から喜んでくれました! 

 

「自己成長」を軸にした就職活動とメッセージ 

 振り返ると、FAST OFFER Internationalを通した就職活動の旅で、「挑戦は避けられないが、成長は選択できる」ということがわかりました。FAST OFFER Internationalが私に成長のチャンスを与えてくれました。自己成長のために、未知の領域に足を踏み入れなければなりません。最初は「叶わぬ夢」と思うかもしれませんが、困難を乗り越えるからこそ、最終的には自分にとって価値のあるものが見つけられたと思います。 

 社会人生活を見据え、ひとまずはコーディングのスキルと日本語能力を高めたいです。将来、有能なエンジニアになるというのは一番実現したい目標です。もちろん、機会があれば、歌舞伎や富士山の山登りなど、日本の文化や日本での生活も満喫したいです。 

 

他の学生さんへのメッセージ 

 まず、自分の夢や目標を追い求めることです。最初は挫折を経験したり、日本で働くための就職活動は難しいと思ったりするかもしれませんが、そういった困難は避けられません。それらを乗り越えてこそ、計り知れない成長につながると思います。 

 そして、常に学び続ける姿勢を持つことが大事だと思います。文化や言語の壁に圧倒されるかもしれませんが、それは新しい視点や考え方を学ぶチャンスにもなります!開かれた心で新しい経験を受け入れ、それを自分の力に変えてください。 

 最後に、ぜひFAST OFFERを最大限に活用してください。一歩ずつでもいいので、自分のペースで進めてください。皆さんを心から応援しております!