Q. 東南アジア・華僑圏の大学から採用を考えています。どの国・どの大学が日本就職に向いていますか?
A. シンガポール・香港は世界水準の大学と英語力を持つ多国籍人材の宝庫です。マレーシア・フィリピンは日本との給与差が大きく就労意欲が高い人材が豊富。インドネシアは人口規模と若年層の多さが強みです。
シンガポールの大学は世界ランク上位ですが、採用にアクセスしやすいですか?
シンガポール国立大学(NUS)と南洋理工大学(NTU)はQS世界ランク常時トップ20圏内の世界的名門です。在籍するのはシンガポール人だけでなく、中国・インド・ASEAN各国からの優秀な留学生も多く、この層が日本就職の有力候補になります。
ASIA to JAPANはNUS・NTUへのルートを持つほか、現地キャリアフェアへの参加や留学生向けの説明会を通じた採用支援が可能です。シンガポール経由で採用する場合、英語・中国語・日本語のトライリンガル人材に出会える可能性があります。
マレーシア人材の特徴と日本企業での活躍しやすいポジションは何ですか?
マレーシア人材の特徴は以下の通りです。
- 多言語対応:英語・マレー語に加え、中国系マレーシア人は中国語(広東語・普通話)も話せるケースが多い
- 宗教多様性:イスラム教・仏教・キリスト教が混在。採用時は宗教配慮の確認が必要
- IT・エンジニアリング:理系大学(UTM・UPM等)出身のエンジニア人材が豊富
日本企業で活躍しやすいポジションは、グローバル営業(東南アジア担当)・IT開発・製造業の品質管理・多言語カスタマーサポートなどです。
フィリピン人材の採用で注意すべき点は何ですか?強みと弱みを教えてください。
強みは以下の通りです。
- 英語力が高く(英語が公用語のため)、グローバル業務に即対応可能
- 明るく社交的なコミュニケーションスタイルで職場に馴染みやすい
- 介護・医療・ホスピタリティ分野での日本就労の歴史があり、受け入れノウハウが蓄積されている
注意点は以下の通りです。
- 日本語力はゼロから学習が必要なケースが多い(N3以上取得者を探すと採用プールが狭まる)
- 家族との繋がりが強く、仕送り文化があるため帰国需要が生じる場合もある
- フィリピン海外雇用庁(POEA)の規制・手続きに注意が必要
香港の大学はどんな特徴がありますか?香港人材の日本就職の現状は?
香港大学(HKU)・香港科技大学(HKUST)・香港中文大学(CUHK)はアジアトップクラスの研究大学で、英語・広東語・普通話の三言語教育が特徴です。
2019年以降の社会状況変化により、日本・英国・カナダなど海外移住・就職を志す香港人が増加しています。特に英語力と高い教育水準を持ちながら日本文化への親しみがある層は、日本企業にとって魅力的な採用対象です。在日香港人コミュニティも一定規模存在します。
ASEAN全体で見たとき、今後10年で採用に最も有望な国・地域はどこですか?
有望度別の整理は以下の通りです。
- 即戦力・短期:ベトナム(IT人材豊富・日本語学習者急増)・フィリピン(英語力・人口)
- 中期成長:インドネシア(人口2.7億・若年層が豊富)・マレーシア(多言語・IT産業育成中)
- 高付加価値:シンガポール・香港(世界水準の大学・多国籍人材)
- 競争激化に注意:台湾・韓国(国内優良就職先が増加し日本就職の相対的魅力が低下傾向)
中長期の採用戦略では、今から大学や現地パートナーとの関係構築を始めておくことが重要です。