Q. アジア各国の大卒エンジニアの給与を比較したい。どの国の人材が日本就職に興味を持ちやすいですか?
A. 日本の給与水準(月22〜30万円)と比較したとき、フィリピン・タイ・マレーシア・インドネシアでは日本就職が経済的に魅力的に映りやすい傾向があります。台湾・韓国は近年国内給与が上昇しており、待遇以外の訴求(キャリア・環境)が重要になっています。
台湾の大卒エンジニアの平均給与は?日本との差はどのくらいですか?
台湾の大卒エンジニア初任給(2023年)は月額約3〜4万台湾ドル(約14〜19万円)が標準ですが、TSMC・Mediatek等の半導体・IT大手では月額6万台湾ドル超(約28万円以上)のケースも増えています。近年の台湾半導体産業の好況により、理系の優秀層への待遇が大幅に改善されています。
日本就職との比較では、TSMC等を目指せる上位層には日本の一般企業の待遇は見劣りしますが、日本語を活かせる・日本での生活を希望する層には依然として日本就職の需要があります。
マレーシアとタイの大卒新卒の給与水準は?
マレーシア(2023年)の大卒初任給は月額約2,500〜3,500リンギット(約7〜10万円)です。日本の初任給は約2〜3倍に相当し、経済的な魅力は依然として高いです。
タイ(2023年)の大卒初任給は月額約15,000〜20,000バーツ(約6〜8万円)です。日本の給与との差が大きく、日本就職の経済的インセンティブは明確ですが、生活費差を含めた実質的な豊かさを適切に説明することが重要です。
フィリピン人材を採用する際、給与面でどう提示すればよいですか?
フィリピンの大卒初任給は月額約18,000〜25,000ペソ(約4.5〜6万円)が一般的です。日本の初任給(22〜25万円)は3〜5倍に相当するため、経済面での訴求力は高くなっています。
- 額面だけでなく日本での生活費シミュレーションをセットで提示する
- 送金(家族への仕送り)を前提とした手取り計算の説明
- 社会保険・住宅手当などの福利厚生を明示する
- 英語環境の有無を明確に伝える(フィリピン人材は英語前提が多い)
アメリカの給与水準と日本の差はどのくらいですか?米国在住のアジア人材は採用できますか?
米国の大卒エンジニア初任給(特にIT・シリコンバレー系)は年収10〜15万ドル(約1,500〜2,250万円)と日本の3〜5倍以上です。米国在住のアジア系人材を日本の一般給与で引き付けることは難しく、日本語話者であることや「日本への帰国・移住を希望している」という動機を持つ層にターゲットを絞ることが現実的です。
ASIA to JAPANが支援する「米国の大学で学ぶアジア系留学生」(日本就職を希望する層)は、在米エンジニアとは異なるセグメントであり、日本初任給での採用が成立します。
アジア各国の給与水準は今後どう変化する見込みですか?採用戦略への影響は?
全体的な傾向は以下の通りです。
- 上昇が続く国:インド(IT需要急増)、ベトナム(製造業集積)、台湾(半導体バブル)
- 比較的安定:フィリピン・インドネシア(人口が多く供給が安定)
- 日本との差が縮まりつつある国:韓国・台湾(特に上位層)
採用戦略として、今から給与差が縮まる国とは大学や現地パートナーとの関係構築を早めに進め、安定的に差がある国は採用規模の拡大を検討するのが有効です。