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フィリピン共和国(Republic of the Philippines)

フィリピン共和国の海

目次

 

1.基本事情と特徴

首都 マニラ
人口 約1億98万人(2015年フィリピン国勢調査)
言語 公用語はフィリピノ語と英語。
7000を超える島にはさまざまな民族が暮らしており、80前後の言語が使われている。
宗教 ASEAN唯一のキリスト教国。国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%、イスラム教は5%

国民性としては、明るくて優しい人が多い。物怖じせず、母国を離れてホームシックになってしまう人も少ない。ホスピタリティが高く自分以外の人の仕事にも気を配れる傾向にあり、責任感があるためスタッフ系の職種にも向いている。コミュニケーション力に長けており、プレゼンテーションが得意な人も多い。
男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数では、2018年調査でフィリピンは8位とアジアで1位を獲得。女性の社会進出が進んでいるのも特徴だ。

2.教育事情

幼稚園に1年間、小学校に6年間、中学校に4年間、高校に2年間、大学に4年間(技術系は5年間)通うのが一般的。義務教育期間は幼稚園から高校までの13年間となる。飛び級の制度があり、各学校の1学年100〜1000名程度のうち飛び級となるのはだいたい2〜3名。最近では16歳で国内トップのフィリピン大学を首席で卒業した例も。

中学、高校は一般の学校と「サイエンスハイスクール」と呼ばれる学校の2つに大きく分かれる。受験に受かった人がサイエンスハイスクールに進むことができ、通常の授業に加えてジャーナリズムやロボットなど、専門性の高い分野を学ぶことができる。大学進学率は35.48%。金銭的な理由で進学できない人も多く、また入学できても卒業するのは難しい。成績の問題もあるが、途中で大学を辞めて就職する人も一定数いる。
大学の年間スケジュールは8〜12月が前期、1〜5月が後期で、卒業式は6月に行われるのが一般的。

3.日本への関心と日本語環境

フィリピンにとって日本はたくさんあるアジアの国の一つに過ぎず、他のアジア各国が日本に抱くような特別な印象はない。英語ネイティブであるため、アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアなどの英語圏に目が向きがちだ。ただ、最近は各国のビザが取りにくくなっており、日本でも採用のチャンスは高まっている。

アルファベットを使用しているため文字の感覚は日本人と大きく異なり、日本語には馴染みにくいが、フィリピン語の発音が日本語と似ているため、日本語の発音はきれいな傾向にある。日本語を話せるフィリピン人は稀少であるものの、「英語が話せれば日本語は問わない」という企業の場合、言語の問題はクリアできる。

4.就職事情と仕事観

大学在学中は勉強に専念する学生が多いため、就職先は卒業後に探すのが一般的。トップ大学の場合はジョブフェアで仕事探しをすることが多いが、他に大学の卒業生とのコネクションで探したり、企業に直接アプローチしたりすることも多い。

フィリピン国内にも仕事はあるが、賃金が安く、貧しい地域の出身者は大手企業に就職しにくい状況もある。親戚の誰かしらが海外で働いているような環境であるため、海外で仕事をすることへの抵抗はほとんどない。海外に出た後はそのままその地に居着くことが多く、長期就業が見込める。

注意すべき点として、フィリピン人の場合はビザとは別に出国許可の手続きをする必要がある。フィリピンが定めた専門のエージェントに依頼する必要があり、来日後にも面接がある。他の国と比べると手続きがやや煩雑だが、それを差し引いても人柄が良く長期就業が見込めるフィリピン人を採用するメリットは大きいだろう。

5.主な大学

■アテネオ大学(Ateneo de Manila University)

■フィリピン大学(University of the Philippines)

■デ・ラーサル大学(De La Salle University)

 

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