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台湾の教育&就職事情 ~台湾成功大学・機械専攻の学生にインタビュー~

国によって異なる教育システムや就職の仕方。今回はASIAtoJAPANの無料日本語研修プログラム「Study Go Work JAPAN」受講生の台湾人学生に、台湾の教育事情と就職事情について尋ねた。

 

台湾成功大学の学生にインタビュー

【学生プロフィール
写真右:台湾成功大学(National Cheng Kung University/NCKU)の修士卒。学部では機械工設計CAD、加工製造技術などの機械学を主に学ぶ。院ではITを選択し、データマイニング技術を用いた分類手法を研究。
写真左:台湾成功大学の工学部機械工学科。電動アシスト自転車を開発する研究室で実務経験を積んだ。

台湾の教育事情

台湾と日本の教育システムは似ている。小学校、中学校、高校、大学が用意され、それぞれの年数も同様だ。
小学校:6年間 中学校:3年間 高校:3年間 大学:4年間
大きな違いは義務教育期間。日本は中学校までの9年間なのに対し、台湾では高校までの12年間が義務教育期間となる。
進学の仕方も似ている。小学校から中学校に進む際にテストはなく、中学から高校に進学する際は、テストと面接、課外活動の成果を見て、総合的に合否の判断がなされる。課外活動は例えばボランティアやスポーツが対象となり、日本でいう内申点とイメージは近い。
高校から大学に進学する際は、2つの道筋が用意されている。一つはテストの結果だけで合否の判定がなされるもの。学生たちは希望の専攻ごとに用意された全国共通のテストを受け、その結果によって選べる大学が決まる。もう一つは、高校の成績とテスト結果で総合的に判断をするもの。先述したテストと比べて難易度は低く、イメージとしては日本の推薦入試に近いようだ。

台湾の就職事情

仕事探しは卒業後に始めるのが一般的。在学中に就職活動を行う人もいるが、少なくとも男性が仕事探しを開始するのは大学在学中の兵役を終えてからとなる。なお、兵役は以前まで1年間だったが、現在は4カ月に変わったそうだ。
仕事はインターネットで探し、採用プロセスに進むのが主流。その他に大学で実施する就職イベントに参加することもある。海外で就職するのは珍しく、海外に行く人の中では「比較的アメリカに行く人が多い」と学生たちは話す。日本での就職はかなり稀なようだ。
有名な日本企業を聞くと、トヨタ自動車やホンダなど、自動車メーカーの名前が真っ先に上がった。その他に、ヤマハや日立、三菱も有名だという。話を聞いた学生2人が日本で就職をしたい動機は次の通り。
「祖父が日本語教育を受けていて、家に日本語の本がありました。中身が気になったから勉強を始めて、日本語ができるようになったから日本での就職を希望しています」
「乗り物が好きで、車やバイクが作りたいです。台湾では組み立てしかできず、設計に携わりたいから日本で働きたいです」

(関連リンク)
>>参考:諸外国・地域の学校情報(外務省)

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