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インドネシア理系トップ大学を訪問。第5期目となる日本語研修プログラムを開始します。

目次

ASIAtoJAPANは、2022年8月17日から8月22日までインドネシア理系トップ大学を訪問しました。

インドネシアでは、2022年10月で4期目の日本語研修プログラムが終了し5期目がスタートします。日本語研修プログラム5期目の開始に向けて、学生へ「FAST OFFER 日本語研修プログラム」の説明会を現地で行いました。

インドネシア国内はパンデミックの状態から、日常の落ち着きを取り戻しつつあります。マスクの着用のほか商業施設やイベントに入場の際は、国内のコロナ証明アプリを提示するなどの対策が取られています。

 

今回のインドネシア訪問では、日本語研修プログラムの説明会に加え、現地大学の先生方へのあいさつや意見交換、コロナ禍での現地の状況視察を行ってきました。

 

インドネシアの理系トップ校を訪問


今回訪問したのは以下の大学です。

  • インドネシア大学(University of Indonesia / UI)

  • バンドン工科大学(Bandung Institute of Technology / ITB)


 

上記の大学は「The World University Rankings 2022」でインドネシア国内トップ10に入る大学。また国内の学生や先生の間でも理工学系トップ1、2の大学として認識されています。



 

インドネシア大学(University of Indonesia / UI)




インドネシア大学は首都ジャカルタの南に位置するデポックにある国内トップの総合国立大学です。

インドネシア最古の高等教育機関で、東京大学や一橋大学をはじめとする日本のトップ大学とも協定を結んでいます。



今回のインドネシア大学訪問では、工学部教授やキャリアセンターとの面談、日本語研修プログラムの学生向け説明会、内定者のサクセスストーリーを学生に共有しました。

2021年10月から2022年10月に行われた日本語研修は、オンラインで実施していたため今回が初めての顔合わせとなりました。



インドネシア大学の先生方との意見交換では、学生たちが働くときの優先順位について伺いました。

  • 自分のやりたいこと

  • 仕事のキャリア

  • 家族と住むこと


 

年収や企業のネームバリューよりも、自分のやりたいことやキャリアを優先している点が印象的です。

また海外思考が強く、機会があれば外に出て働きたい学生が多いとのことです。

 

バンドン工科大学(Bandung Institute of Technology / ITB)




バンドン工科大学はインドネシア国内トップクラスの理工系国立大学、入学難易度も非常に高いと言われています。

インドネシア大学と同様に歴史ある名門校で、バンドン工科大学はインドネシア初代大統領スカルノ氏の出身大学としても知られています。



今回の訪問では、工学部教授やキャリアセンターとの面談、日本語研修プログラムの学生向け説明会、内定者の体験談の共有を行いました。

バンドン工科大学では、日本語研修プログラム説明会に80名を超える学生に参加いただきました。



学生からは次の質問がありました。

  • 日本の会社の家賃補助、外国人サポートなど福利厚生は?

  • 自分の専門ではない仕事をすることもできるか?

  • ムスリムにとっての日本の生活はどうか?


 
バンドン工科大学の先生方からは、現在の学生の傾向としてジョブ型志向が強いとのお話がありました。
10年ほど前までは、就職の機会があれば職種を問わず大きな企業に入りたいという学生が多かったそう。しかし、現在はポジション重視でスタートアップに入社する学生も増加しています。


 

 

理系分野では初任給も上昇中。インドネシアの学生に日本就職を選んでもらうには?




インドネシアの人々にとって日本は身近な国。車、家電、お菓子、アニメなど、日常生活の中に日本のものが多く浸透しているため、親しみを感じやすい環境です。

今回の訪問で先生方との面談中に、インドネシアの学生にとって日本は就職したいというよりも、修士や博士留学で日本を志すことが多いとのお話がありました。

もちろん日本の大学院で学び、そのまま日本での就職を目指す学生もいますが日本で働くことのメリットは日本企業側も積極的に伝えていく必要がありそうです。

 

インドネシア政府がインターンシップを奨励


バンドン工科大学の先生方からは、夏休み期間中に日本でのインターンシップがあればよいのではとの意見が出ました。

この意見の背景にはインドネシア政府がインターンシップを奨励していることがあります。

インドネシアの教育文化省は2020年1月、「Kampus Merdeka, Merdeka Belajar(英訳:Independent Campus, Freedom to Learn)」という施策を発表しました。

この施策は、学生が大学の専攻以外に自分の興味関心がある分野で働く体験することを推進しています。職場での活動は単位に換算され、学生たちは専攻にとらわれず自分のキャリアのために現場で経験を積みスキルを磨くことができます。

学生目線で考えると、大学卒業後に初めて来日しキャリアを築いていくハードルが高いことは容易に想像できます。バンドン工科大学の学生からの質問で紹介したように、日本企業の待遇やムスリムとして日本で生活するのに不便はないのかといった不安もあります。

インターンシップの受け入れを行うことで、日系企業や日本での就職のきっかけとなる可能性も十分に考えられるのではないでしょうか。

 

ジョブ型志向の学生にフィットする工夫を


インドネシアでは、理系トップ層の初任給が上昇しています。月給6万円から20万円と開きはあるものの、産油国であるインドネシアでは特に石油工学の分野の仕事の給与が高く、日本の初任給に迫る勢いです。

このような背景からインドネシアの学生にとって給与面での日本の魅力度は下がりつつあります。

そして最近の優秀な理系の学生は「自分のやってきたことが活かせるか?」を重視しています。

採用を目指す際は学生のジョブ型の志向性を理解して、募集するポジションの職務内容を明確に伝え「自分の専門性が活かせる」と感じ取ってもらうなど、インドネシアの理系学生にフィットするよう工夫をしていく必要がありそうです。

 

ASIAtoJAPANでは、今後もインドネシア現地とのコミニュケーションを取り日本企業の外国人採用をサポートしていきます。

 

 
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