基本事情と特徴
| 首都 | オタワ |
| 人口 | 約3,699万人(2021年カナダ統計局推計) |
| 言語 | 英語、フランス語が公用語。 |
| 宗教 | 国民の半数以上がキリスト教徒、約3割が無宗教。その他に、ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教、シーク教、仏教など。 |
カナダ人の国民性は、非常にフレンドリーで、優しい人が多いのが特徴である。また、のんびりとしたマイペースな性格もしており、急な予定の変更や、取引先が無断に納期延長を行った場合でも、相手に対しクレームを入れるなどはなく、穏やかに対応する傾向にある。一方で、長所は短所になり得るではないが、仕事面では時間や納期に対しての認識が若干甘い傾向にある。ストレスフリーと表現するとプラスに捉えられるが、時間厳守の日本人と関わって働く際は、認識や感覚のズレがある点を注意した方が良いかもしれない。
教育事情
JICAが公表する「第5章 カナダの教育課程」によると、カナダは10の州と3つの準州から構成されており、教育制度は完全な地方自治制で行われるため各州の州政府に教育の管轄権を保有している。そのため、州によって学校制度、教育行政、カリキュラム、そして義務教育の期間等が異なっている。一般的な義務教育期間は、6 歳から15歳(日本と同じ期間)、もしくは7歳から16歳であり、この期間内に受ける教育は初等と中等の2つに分かれている。初等教育は、幼稚園から6年生までの児童が対象で、中等教育は7年生から12年生までの学生が対象である。
教育の現場という点では、カナダの教員は副業が認められているというところが特徴的だと言える。多くの教員は、学校とは別の仕事経験があり、それを活かした授業を行なっている。そのため、授業を受ける学生は考え方や価値観などが多様になり、想像力や判断力も豊かに育まれていくと考えられる。
カナダでは当たり前で、日本ではあまり見ない授業が「ボランティア活動」である。そもそもカナダの人々は、社会貢献に対して高い意識を持っている。この国民性は、学業を通して社会貢献の大切さや方法を学んできているからであろう。事実カリキュラムでは、在学中に一定の期間ボランティア活動を行わなければ卒業ができないとなっている。
中等教育を終えた学生のうち約7割は、高等教育として大学もしくはカレッジに進学する。大学の構造は基本的に日本と変わらない。一方でカレッジは、短大のように2年制で主に職業訓練を行う「コミュニティ・カレッジ」と、職業訓練的な性質をもちつつ特定の分野において 3,4 年次の科目を提供し、修了時には学士号が取得できる「ユニバーシティ・カレッジ」の2種類がある。
大学の年間スケジュールは3学期に分けられる。9〜12月が秋学期、1〜4月が冬学期で、5月〜8月が夏学期もしくは春学期であり、そのうち2学期を学習に、1学期が休みとなる。一般的なのが秋・冬を学習にし、夏を休みにあてるスケジュールだ。卒業式は6月に行われるのが一般的である。
日本への関心
外務省が公開している「令和4年度カナダにおける対日世論調査結果」によると、日加関係に対して72%が日本と「友好関係にある」と回答している。また日本との信頼関係に対しては68%が
日本は「信頼できる」と評価している。イメージの面に関して、「日本に対しては礼儀正しくて親切」であったり、「ルールを守る真面目な国民」と日本人らしい点をプラスに捉えていた。一方で、「自己主張がないため何を考えているか分からない」や、「日本人は一生懸命働いているが、相応な額の給料がしっかりと支払われていないのでは?」という、たびたび話題にあがる問題点もイメージとしてあがっていた。
就職事情
カナダは日本と異なり、新卒採用の枠を特別用意していない。その理由が、企業が常に即戦力を求めているからである。そのため、企業側のポストが空いたり人材が必要になった時に採用が行われるため、実質1年を通して採用活動が行われていることになる。即戦力を求めるということもあり履歴書の記入内容がとても重要となる。面接対象が何を専門に学び、どのような研究を行なってきたのかが問われるだけでなく、記載内容が不十分だった場合、確実に書類選考で落ちてしまう。日本同様に、履歴書で面接官の印象を左右するということだ。また、日本のように連絡先を交換した担当者には、丁寧に連絡を入れ印象を上げておくなど努力が必要となる。
効果的なネットワーキングを行うことが就活の鍵となる。注視している企業や、同じ目標を持った就活生から有益な洞察が得られ、かつ社会的にも職業的にも重要な人脈を得ることができるためだ。また、前述した通りカナダではボランティア活動を前向きに行う傾向にある。その場で出会った人と繋がりを継続しておくことも、人脈形成に欠かせない活動である。
主な大学
■トロント大学(University of Toronto)
■ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)
■マギル大学(McGill University)
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(脚注)
・(参考)外務省 (カナダ)
・(参考)JICA(第5章 カナダの教育課程)
・(参考)外務省(海外における対日世論調査)