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【韓国人学生を採用したい企業必見!】5分で知れる韓国人学生の教育事情と仕事観

目次

韓国の基本情報

首都 ソウル
人口 6,641万人(日本外務省:2022年)
言語 公用語は韓国語
宗教 仏教約762万人、プロテスタント約968万人、カトリック約389万人

【韓国】人事のための大学情報まとめ

韓国の教育事情

日本と同様、小学校に6年間、中学校に3年間、高校に3年間、大学に4年間以上通うのが一般的。小学校から中学校の9年間が義務教育となる。進学する中学、高校は住んでいる地域が指定する中学校に入学する必要がある。そのため、子供に質の高い教育を受けさせるためにカンナムなど、教育の質が高い地域に家族で引っ越すことも。

ただし、学歴社会が根強く残っている韓国では、一流の大学に進学するための準備期間として進学する高校選びは重要であると考えられている。そのため名門大学に多くの合格者を輩出している、“科学英才学校”、“特殊目的高校”、“自立型私立高校”など高校受験が必須の高校に進学を志す学生も多くいる。

韓国の大学進学率は70%ととても高い。出身大学がその後のキャリアに大きく影響するとも言われる韓国では、より良い大学に入るために激しい受験戦争を勝ち抜かなければならない。

大学への入学方法は大きく分けて2つある。一つ目が「定時募集」で、スヌンと呼ばれるテストと大学独自の2次試験を組み合わせた入学方法である。これは日本の国立大学入学試験の流れと非常に類似しており、最初に共通テストを受け、その後に志望する大学の2次試験を受ける。二つ目が「随時募集」で、日本でいうところの推薦入試である。学生は大学に高校時代の学業成績や、大会での成績、これまで行ってきたボランティア活動などの課外活動、先生からの推薦状を提出し、大学はそれらの情報をもとに合否を出す。元々は、定時募集で受験するが受験する学生が多かったが、近年は随時募集や定時募集と随時募集を組み合わせて受験する学生が増えている。

韓国では、多くの学生が学業に真剣に取り組む。その理由は就職活動で学業成績が重視されるからだ。たとえ有名な大学に通っていたとしても、学業成績が悪いと大企業への就職は困難である。そのため、多くの学生は入学後も受験生の頃のように勉強に取り組み、ダブルディグリーやトリプルディグリーなど、複数専攻を持つ学生も少なくない。

日本との大きな違いとして、韓国人男性の兵役の義務化がある。一部の特殊な理由を除いた20代の韓国人男性は18ヶ月間軍役に服する。多くの韓国人男性は大学1年〜2年生の間に学校を休学し、約18ヶ月の間軍隊に入隊する。そのため、大学に5年以上在籍する男子学生も珍しくない。

男性は兵役があるため、卒業までの日数は必然と長くなるが、その期間を除いても、大学を4年間で卒業する学生は珍しい。2019年の統計データによると、韓国の平均卒業期間は学部課程で約5.7年、修士課程で2.9年。特に、超大手や資格を必要とする専門職を目指す学生が多い有名大学の学生は在籍期間が長くなる傾向がある。

韓国のアカデミックスケジュールは日本と同様に春から始まるが、日本よりも1ヶ月早い。春学期は3月上旬から6月下旬、秋学期は9月上旬から12月下旬までである。卒業式は2月にあり、その際に卒業証書が授与される。

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韓国人学生の日本への関心と日本語環境

韓国は世界的に見ても日本語学習者数が多い。日本語と韓国語の文法が類似している点や、似た発音の言葉が多くあることから、比較的日本語習得の難易度は低い。日本語学習人口は53万人で、その約8割が中学生である。ただし、子供の時から日本のアニメや漫画など日本のコンテンツを見て育ち、独学で日本語を話せる若者もいる。採用時に日本語が少し足りないと感じても、内定後に日本語学習を支援することで、日本語力の大幅な向上が見込める。

 

韓国人学生の就職事情と仕事観

韓国の大学生の就職活動は4年生の9月頃から始まるが、一部の大手企業では大学4年生の春頃にも募集をしているため、春頃から就職活動をする学生もいる。しかし、韓国では新卒一括採用を実施する企業が少なく、一部の超大手企業のみが行なう。その他の多くの企業は通年採用で、人員が必要になった際に募集要項を出し学生を採用する。新卒の通年採用でも、スキルや経験が求められるため、大学1年生の頃から、長期インターンや海外留学、資格の取得など、自身の「SPEC」を高めるために多くの時間を使う。実際に韓国の学生が就職活動を始めるのは卒業間際だが、大学に入学とともに就職活動、またはそれに向けた準備が水面下で始まっているとも言える。

仕事探しは日本の大学生と同様に、キャリアセンターやオンライン求人サイト、就職説明会、SNSを利用する学生が多い。理系学生の場合は研究室からの推薦によって就職する学生もいる。就職活動も日本と同様で、エントリーシートを企業に提出し、書類選考を通過した学生が面接に進む。ただし、企業によっては書類選考、面接後に1ヶ月〜3ヶ月の長期インターンシップへの参加が必要となる。そこで及第点以上のパフォーマンスを発揮した学生のみ最終面接に進むことができる。このように、実務能力も選考過程で見られるため、韓国での就職活動は学生のポテンシャルよりもスキルがより重要視されていると言える。

韓国の大学に通う新卒学生の就職率の平均は60%代前半である。韓国のトップ大学であるソウル大学や高麗大学、延世大学の学生でも就職率は6割後半から7割前半である。日本の就職率と比較し、20%以上低い数値だが、その主な理由は、文系学生の就職難である。文系学生の場合、学部によっても異なるが、就職率が30%〜40%の学部も多く、卒業後の進路に困る学生も多い。

就職先として人気があるのは給料が高く、福利厚生が整った財閥系の有名大企業。韓国では中小企業と大手企業の年収差が大きいため、多くの学生が大企業での就職を目指す。競争がなく、安定した職場として公務員も人気が高い。かつてはトップ大学の学生も公務員を志す学生が多かったが、近年は大手企業の年収が上がっているため、公務員を目指していた優秀層が大手企業を目指す動きも出てきている。給料や安定性は韓国人学生が就職先を探す上で重要な要因ではあるが、職場環境も重視される。特に重要視される項目は、社員の健康管理やワークライフバランスである。

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韓国の主要大学

上位総合大学

ソウル大学 (Seoul National University)

延世大学 (Yonsei University / ヨンセ大学)

高麗大学 (Korea University / コウライ大学)

成均館大学 (Sungkyunkwan University / ソンギュンガン大学)

漢陽大学 (Hanyang University / ハニャン大学)

西江大学 (Sogang University / ソガン大学)

梨花女子大学 (Ewha Women’s University / イファヨジャ)

上位理工系大学

韓国科学技術院 (Korea Advance Institute of Science and Technology / カイスト)

浦項工科大学 (Pohang University of Science and Technology / ポステック)

 

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