【出張レポート | インドネシア・タイ・マレーシア】語学面でも将来性ある人材を早期発見!日本語を学ぶトップレベル大学の理系学生と出会う弾丸採用ツアーを実施
ASIA to JAPANは、2025年2月2日〜8日にかけてインドネシア、タイ、マレーシアの各トップレベル大学を参加希望企業様と訪問し、日本語を学ぶ理系学生を対象にした弾丸採用ツアーを実施しました。
この記事では訪問した大学の紹介や、採用ツアーの実施内容についてご紹介します。
■採用ツアーとは?
・目的
ASIA to JAPANでは、日本語能力試験(以下:JLPT)のN3以上(日常で使われる日本語をある程度理解できる)を取得した海外の理系新卒を日本に招き、外国人材の採用を希望する企業様と対面で面接を行う採用イベント「FAST OFFER」を定期的に開催しています。
FAST OFFERではすでに日本語能力が備わった学生が対象ですが、今回実施した採用ツアーは日本語話者育成プログラムに参加する成長途中の学生が対象で、人材の早期発見と囲い込みを目的に行いました。
・なぜ早期発見?
なぜ早期発見なのか。
ITや工学に精通し、さらにコミュニケーション可能なレベルの日本語まで話せるとなると、外国人材を希望する他社と間違いなく競合するでしょう。
このツアーでは、まだ他の日本企業に知られていない人材と出会える可能性があり、生の声を直接聞けます。
日本語が堪能でないだけで認知されていない優秀な人材を、どこよりも早く発見できるのがこのツアーのメリットです。
■3カ国訪問採用ツアー
・訪問先
・インドネシア:インドネシア大学(インドネシア国内大学ランキング1位)
・タイ:キングモンクット工科大学ラートクラバン校 (タイ国内大学ランキング11位)
・マレーシア:マレーシア科学大学(マレーシア国内大学ランキング2位)
※University Guruのランキングを参考
※大学情報は記事後半へ
・参加企業様の業種
普段からFAST OFFERをご活用いただいている企業様だけでなく、外国人材の採用手段を探されている新たな企業様も加わり、計4社にご参加いただきました。
【各社の業種】
- A社:物流向けソリューション開発・製造
- B社:小売業流通業向けの管理分析システムのソフトウェア開発
- C社:ビル空調自動制御システム
- D社:通信事業会社
・面接対象者の選考は?
ツアー開催前、参加企業様に面接対象者の条件などヒアリングし、日本語講座を受講する学生から該当者を選定しています。
各大学への訪問日数は1日ずつでした。
そのため訪問日に一次面接を進め、合格者はオンライン(ASIA to JAPANが調整)で最終面接を実施する工程でスケジュールを組みました。
・学生の状況は?
採用ツアーの対象となる学生は、ASIA to JAPANが開講する理系学生を対象にした日本語授業の生徒です。
彼らはほぼ全員全く日本語を話せない状態から授業に参加しています。
そして、日本で就職することをモチベーションに、約1年半かけてN3以上のレベルまで成長を遂げています。
今回は受講期間がまだ半年〜1年以内の学生のため、英語通訳がいないと面接が難しい学生もそれなりに参加していました。
■参加企業様からの声
今回ご参加いただいたきっかけを伺うと、既存の企業様から「普段は来日された学生に会う限りでしたが、コロナ禍も落ち着き移動しやすくなったので、直接現地を訪問して学生に会いたい」と、普段の面接イベントでは出会えない学生や現地の雰囲気を求めたとの声をいただきました。
新規の企業様からは「ツアー先の3カ国には以前から興味があり、当ツアーであれば各国のトップ大学に通う学生に出会えるだけでなく、現地の教育環境の視察もできるから」と、ASIA to JAPANだからこそ組めたプランに魅力を感じたという嬉しいお話しをいただきました。
実際にツアーを終えた後、数名が最終面接に進み、内定承諾までいただく結果となりました。
ただ現状の学生の日本語レベルに戸惑われるシーンも見られたため、今後のツアーに向けて原因を追求して改善を図りたいと考えています。
■採用ツアーとアフターフォロー
現地訪問する採用ツアーは今後も実施を予定しています。
・アフターフォロー
前述した通り、ツアーの面接対象者は日本語レベルがまだ完全に成熟しきれていません。
そのため採用後の成長を心配に感じる企業様も多くいるかと思いますが、ASIA to JAPANは一気通貫した採用支援をしているので、内定承諾後から入社までの期間の日本語学習支援も行っています。
例えば、海外大学の多くが夏頃に卒業を迎え、入社まで数ヶ月間の空白がうまれますが、その期間を活用し、普段はオプションである300時間※の日本語集中講座をアフターフォローとして付帯しています。
※学生の成長レベルによって変動あり
・ツアーの醍醐味
繰り返しになりますが、この採用ツアーのメリットは人材の早期発見にあります。
ご希望される国・大学に合わせてツアー内容を調整することも可能です。
またツアーではFAST OFFERで採用実績がない国にも訪問するため、様々な環境と国の文化に触れる機会があります。
日本語力が足りないのであれば、日本語教育でしっかりとアフターフォローしますので、直接現地に行き、能力や人柄など企業にマッチする人材かどうか見極めてみるのはいかがでしょうか。
・9月実施予定
2025年9月にはITやテクノロジー人材を多く輩出するインドへの採用ツアーを予定しています。
訪問先など詳しい情報を希望される方は、お問い合わせいただけましたら個別に詳細をお送りいたします。
※お問い合わせはこちら
■訪問した大学
・インドネシア- インドネシア大学(Universitas Indonesia:UI)
インドネシア大学はオランダ植民地時代の1851年1月に医療従事者を育成することを目的とした「ドクタージャワ学校」という名の専門学校がルーツで、1950年に大学名をインドネシア大学へ改称しました。
医学系がルーツであるため医学部が有名であり、インドネシア国内の大学ランキングではトップ3に入ります。
またインドネシアでトップレベルの日本語学科があり、通う学生の多くが通常会話ができるレベルです。
・タイ- キングモンクット工科大学ラートクラバン校(King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang:KMITL)
キングモンクット工科大学ラートクラバン校は日本政府の技術支援を受けて、前身である電気通信訓練センターとして1960年にノンタブリー県に設立され、4年後に大学へと変更された国立大学です。
同校では国内初の電気工学分野の博士課程を開設しています。
・マレーシア- マレーシア科学大学(Universiti Sains Malaysia:USM)
マレーシア科学大学はマレーシアで2番目に古く1969年ペナン島に設立された国立総合大学で、マレーシア国内でもトップ3に入ります。
自然科学、応用科学、医療健康科学、薬学から建築科学技術、社会科学、人文科学、教育まで全部で27学部と幅広いコースを提供しています。
2008年からは高等教育機関が世界クラスの地位を獲得することを支援する迅速プログラム「Excellence加速プログラム」(通称:APEX) に参加するために、マレーシア政府によって選ばれた国内初の大学となりました。
■まとめ
今回の弾丸採用ツアーついて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
企業様にとってなかなか見られない現地の様子や、成長途中ではあるものの魅力的な人材を早期発見ができる貴重なツアーとなっており、今後グローバル採用を進める企業にとっても、大変有意義な機会を提供できると思います。
今回のツアーは満足いただけた反面、今後のブラッシュアップに繋げる反省点などASIA to JAPANにとっても学びがありました。
9月のインド採用ツアーに向けた準備も粛々と進めています。
また、企業様のご要望を踏まえたツアー編成も可能ですので、少しでもご興味を持っていただけましたら、お気軽にASIA to JAPANへお問い合わせください。