新卒採用における、これまでの外国籍人材採用実績について教えてください。
関口様:系統立てた採用ルートは設けていなかったのですが、国内の通常の新卒採用の中で一部留学生の採用を行ったことはあります。
FAST OFFERの利用に至った経緯を教えてください。
原岡様:弊社の売上における海外の割合は約90%以上です。モノ(製品)が巨大なので海外各地域に生産拠点があり、グローバルベースでの外国籍社員比率が70%に達するのですが、開発においては国内が中心であるため、開発部門単体でみると日本人社員が中心という、いびつな形になっているという課題がありました。
そのため今回のグローバル採用の取り組みは、開発部門が主導して行なっています。グローバルに対応する為の採用については当初は新卒採用・経験者採用といった既存の枠組み中で行っていましたが、グローバル採用強化の為、FAST OFFERに参加させて頂くこととしました。また、グローバル企業として、日本人の採用にこだわり続けるのは企業の持続的成長のリスク要因になるという危機感もありました。
先行事例として、コマツのグローバルにおけるエンジニアの育成機関をフィリピンに置いており、過去約20年に渡り全世界に人材を輩出しているという経緯があります。フィリピンの理系トップ大学から採用を行なっており、アジアの新卒学生は優秀であるという認識は従来から持っていました。
今回、どのような職種で採用を目指しますか。
関口様:一言でいうとIT系でプログラミングやソフト開発、AIといった分野で学んだ学生を中心に採用したいと考えています。国内の新卒採用においては、これまで機械系や材料系の学生が中心でしたが、IT系については比較的最近から力を入れ始めた為、機械系などに比べるとやや苦戦しているというのが現状です。
新卒での採用が難しい部分は経験者採用で補っておりますが、出来る限り組織拡大のスピードに併せたタイムリーな採用をしたいと考えています。
海外の外国籍人材に期待することは何ですか?
原岡様:ダイバーシティ、異文化交流ということに大きく期待しています。今回の面接もダイバーシティや異文化という点に重きを置き、趣旨にあわせた学生の選出や選考をおこないました。イノベーションを創出するためのきっかけになって欲しいと考えています。
今回初めて面接会に参加し、実際に学生に会ってみた感想を教えてください。
関口様:「前向きさ」「熱さ」「ひたむきさ」を感じました。新卒なので当たり前かもしれませんが、エネルギーや若さを感じられました。国内の採用活動だとこれらを実感することが減っているように思います。
コマツには、プロジェクトを取りまとめられるような人材がリーダーとなる気風もあり、人間力が一つの大事な要素となっています。今回はその資質に多く触れることができました。
学生を日本に呼んで面接するという、FAST OFFERのやり方についてどう思いましたか?
ファイストゥフェイスには絶対的な良さがあります。マストではないがベターな選択肢でしょう。コミュニケーションには間合いが必要で、人物を見極める際の大事な要素だと思います。オンラインだとその差がつきませんが、対面だとそこに差がつきます。