
― まずは、御社の従業員規模について教えてください。
現在の従業員数はおよそ100名で、これまで外国籍社員の採用実績はなく、今回が初めての外国人採用となります。
― 外国人材の採用に取り組もうと考えられた背景を教えてください。
日本人採用は、ここ数年で難易度が大きく上がってきました。
ここ数年は毎年4〜5名と安定的に採用できている一方で、日本人学生の層そのものが少しずつ薄くなってきている、という危機感もあります。
大手企業が優秀層を先に確保していく中で、これまで当社に来てくれていた層が将来的に確保できなくなる可能性がある。
そうなれば、品質を維持するのが難しくなるのではないか。
そうした将来への不安があり、「海外の優秀な人材に目を向けるべきではないか」という声が社内で上がりました。
そのタイミングで既にFAST OFFERに参加して採用決定されていた静岡銀行様からのご縁でFAST OFFERを知り、今回の参加につながっています。
― 採用に向けた意思決定はどのように進んだのですか?
外国人材の採用について最初に方向性を示したのは経営層でした。
「これからの採用を考えるうえで、海外人材は避けて通れない」という判断がありました。
同時に、現場からも「人手が足りない」という声が強く上がっており、現場の危機感と経営層の方針が一致したことで、外国人材採用の検討が加速しました。
― 採用開始前に抱いていた不安はありましたか?
宗教・文化の違い、生活習慣の違いなど、一般的に言われる懸念はもちろんありました。
また、会社としても初めての取り組みなので「受け入れが本当にスムーズにいくのか」という心配はありました。
とはいえ、ダイバーシティを前向きに進めなければならない時代になってきており、社員のマインドも以前より柔軟になっています。
配属先の部門からも直接的な反対の声も特にありませんでした。
会社の置かれている状況を社員が理解しており、「今後のために必要な変化だ」と受け止めてもらえているからだと思います。
― ASIA to JAPANを知り、参加を決めた理由を教えてください。
一番大きかったのは、採用から入職までのサポートが非常に手厚いと感じたことです。
人材を紹介して終わり、ではなく、来日・入社までしっかり寄り添ってくれることは、初めて外国人採用に取り組む当社にとって大きな安心材料でした。
また、静岡銀行様からの紹介という点も信頼感につながりました。
実績のある企業に多く送り出しているという話を伺い、「人材の質が担保されている」と感じたことも決め手になりました。
― 初めて面接会に参加してみて、運営やサポート面はいかがでしたか?
とても丁寧で、細かなところまで気遣いをいただきました。
通訳をこちら側が頼んでいない場面でも自然にサポートしていただいたり、学生に対して大切に接している姿勢が随所に見えたり、安心して面接に集中できる環境でした。
運営面のきめ細かさは、外国人材採用初心者の企業にとって本当に心強いものでした。
― 面接した学生で、印象に残っているエピソードはありますか?
一番印象的だったのは、どの学生も当社のことを非常によく調べてきていたということです。
企業情報だけでなく、本社のある地域周辺の特色や有名なものなどの話まで出てきて驚きました。
また、社会貢献活動として取り組んでいる献血活動や、最近受賞した表彰、ふるさと納税の取り組みまで把握している学生もおり、「ここまで見てくれているのか」と感心させられました。
皆さんが、日本で働く覚悟がある、企業を選ぶうえで真剣に調べ、理解しようとしている、という姿勢を持っていることが伝わってきて、逆にこちらが初心に返らされる思いでした。
― 今後の受け入れ体制・早期離職防止についてはどのように考えていますか?
まず取り組みたいのは、メンター制度の導入です。
当社はこれまで職人文化が強く、「背中を見て覚える」というスタイルでしたが、文化や習慣が異なる方にそれを求めるのは難しく、だからこそ、制度として丁寧に支える仕組みが必要だと考えています。
また、長く働いてもらうためには「故郷に帰る時間」も大切だと感じています。
まとまったリフレッシュ休暇を整備して帰省できるようにするなど、生活環境や精神面のサポートも整えていきたいと思っています。
さらに、一つの部署だけに負担をかけないように、会社全体で見守り、支え合う体制をつくりたいと考えています。
― 入社後、外国籍の方に期待することがあれば教えてください。
最初は日本語の壁もあり、仕事の覚え方にどうしても差が出ると思います。
ただ、それ以上に皆さんは覚悟と真剣さを持って日本に来てくれます。
このひたむきな姿勢は、間違いなく日本人社員にも良い刺激になります。
前向きに学び続ける姿勢を保ってくれれば、それだけで組織にプラスの風が吹き、会社全体の成長につながると期待しています。
― 最後に、今後のグローバル人材採用における展望をお聞かせください。
当社の子会社でも技能実習生の受け入れが始まっており、日本の労働人口が減少する中で、特に建設業では人材確保がより難しくなると考えています。
地域で100年続いてきた企業として、次の100年・200年を目指すためには、国内人材だけではなく外国籍人材の力も必要です。
今後も外国籍人材を継続的に採用し、組織の力を補いながら未来への基盤をつくっていく必要があると考えています。