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【韓国の有名大学のレベル感を詳しく解説!】|気になるあの大学は韓国でこのレベル!

韓国の有名大学のレベル感を詳しく解説

目次

『韓国の知っている名門大学を挙げるなら?』

と質問されると、

『ソウル大学』

と回答される方が多いのではないでしょうか?

『では、『高麗大学』や『漢陽大学』のレベル感を知っていますか?』

と質問されると、回答できない方も多くいるのではないでしょうか。

日本には、『旧帝大』や『早慶』、『MARCH』など、それぞれの大学のレベル感を表す大学の括りがありますが、韓国にも日本と同じように、大学のレベル感を表す括りがあります。

この記事では、優秀な韓国人材を採用するために、知っておくべき有名大学とそのレベル感について解説します。

【韓国】人事のための大学情報まとめ

韓国の最難関総合大学『SKY』

SKYとは韓国の名門大学であるソウル大学(Seoul National University)、高麗大学(Korea University)、延世大学(Yonsei University)の3校の英語の頭文字をとった総称です。

学歴が重要視される韓国では、どの大学に入学するかによって将来が決まると言われるほど、入学する大学は重要です。数ある韓国の大学の中でも『SKY』の3校は別格とされており、これらの大学の出身者という肩書きがあると、韓国社会では大きなアドバンテージを持ちます。

将来の選択肢が広げるために多くの学生は『SKY』を目指して勉強に励みます。当然、『SKY』に入学できるのは一部の成績優秀者だけで、その枠はスヌン(日本のセンター試験に当たる共通テスト)の成績上位数%と言われています。多くの学生がこの3校を目指すので、当然競争倍率は高くなり、上位数%に入るためには、試験でほぼ満点をとらなければならないほどです。もちろん日本のように浪人生もいるため、受験者約50万人の中で、上位数%に入るには相当の努力が必要となります。

『SKY』に入学するためには、テストを受ける以外にAO入試があります。近年はAO入試で入学する学生の割合が7〜8割に増えています。AO入試では、高校時代の学業成績と学生の課外活動や受賞歴等のポートフォリオで合否が判断されます。『SKY』を目指す学生の多くは内申点がほぼ満点であるため、ポートフォリオが合否を分けます。

どのような入学方式で入学するにせよ、『SKY』に入学する学生は、韓国の中でもトップクラスの学力や経験を持つ高校生と言えます。

 

韓国の難関総合大学『서성한(ソソンハン)』

『서성한(ソソンハン)』とは『SKY』に準じる名門大学の集まりで、西江大学(서강 대학교 / Sogang University)、成均館大学(성균관 대학 / SungKyunKwan University)、漢陽大学(한양 대학 / Hanyang University)の韓国語の頭文字を合わせた呼称です。

韓国では、서성한も権威ある名門大学として認識されており、企業からの評価もとても高く、特に漢陽大学や成均館大学の理工系大学は学生からも人気が高く、優秀な人材が多いと企業からも熱い視線が注がれています。

この大学群に属する大学もスヌンで高い点数を取る必要があり、スヌンで上位5%前後の成績を取る必要があると言われています。AO入試で合格するためには、高校の成績で4.0/4.5前後のスコアが必要と言われています。

SKYに準じる大学群なだけあり、入学するのもそれに応じて困難だと言えます。

 

韓国の最難関理工系大学『KAIST & POSTEC』

KAISTとPOSTECは韓国の中で最難関の理工系大学です。設立されてからの歴史は他の伝統的な韓国の有名大学よりも浅いですが、韓国国内で非常に高く評価され、ソウル大学と同等の大学であると見なされています。両校は韓国の技術発展を担う科学者やエンジニア人材の育成を目的に設立され、最新鋭の設備が整う研究所や施設が設置されています。

グローバル化を進めるために、両校の共通言語は英語で統一されており、大部分の授業が英語で行われます。そのため、入学する学生は入学段階で理系科目の専門性を持つだけでなく、英語で学問を学べるだけの英語力が必要とされます。入学に必要な最低限の英語力はTOEFL iBT 83, IELTS 6.5 です。(TOEIC換算で、820-870の点数)ただ、これはあくまで最低限の点数であるので、学問を英語で学ぶためにはさらに高い点数が必要です。

KAISTやPOSTECHに入学する学生の出身校は様々ですが、その多くは科学と数学の教育に特化したソウル科学高校や大邱科学高校などの『科学高校』や、韓国科学アカデミー、韓国数学アカデミーといった『英才教育センター』の出身者が多いです。このように韓国トップの理工系大学に入学する多くの学生は、高校時から科学や数学などの理系科目に特化した教育を受けています。現在は数が減っていますが、科学高校で高校2年を修了してから飛び級制度を使用してKAISTなどの大学に進学する学生もいます。

 

韓国の難関理工系大学『UNIST & GIST & DGIST』

UNIST(蔚山科学技術院)やGIST(光州科学技術院)、DGIST(大邱慶北科学技術院)は、KAISTやPOSTECHと同様、韓国の科学技術の発展を目的に設立された大学です。これら3つの研究機関は2000年前後に設立されたため歴史も浅く、また、国際的な知名度もそれほど高くありません。

しかし、韓国国内ではすでに高い評価を得ており、韓国の難関総合大学『서성한(ソソンハン)』と同等以上の大学と見なされています。卒業生の就職先も現代やサムスンなど韓国トップクラスの企業で、企業からも高く評価されていることが分かります。

UNIST、GIST、DGISTは科学技術の発展を目的に設立されましたが、それぞれの大学がナノテクノロジーやバイオテクノロジー、ロボット工学や人工知能など、異なった研究分野で強みを持ち、教育理念もそれぞれの機関で特色があります。そのため、同じ工科大学と一括りに捉えるよりも、それぞれの大学の特色を理解して学生を採用することが重要です。

授業はKAISTやPOSTECHと同様英語での授業が提供されており、UNISTに関しては、専門科目だけでなく、教養科目まで全てが英語で授業が行われます。そのため、韓国の科学技術院に通う学生は総じて、専門性だけでなく、英語力も高いグローバルなエンジニア人材の宝庫だと言えます。

 

日本の大学と韓国の大学を比較!

それぞれの国には独自の大学ランキングが存在することもあるため、一括りに他国の大学同士のレベルを比較することは困難です。この記事では、世界大学ランキングと各国の大学進学者数をもとに、日本と韓国の大学のレベル感を比較します。

手順

1:QS世界大学ランキング2023をもとに、日本と韓国の大学トップ10を抽出します。
2:それぞれの国の大学に進学する学生数を調べます(2022年)。
3:抽出した大学のランキング表を元に、それぞれの大学の2022年度の募集定員(学部生のみ)を調べます。
4:2022年度全大学進学者数に対して、先ほど抽出したトップ10校に進学できる大学進学者数の割合をグラフにまとめ、それぞれの国の大学合格難易度(パーセンテージ%)を求めます。
(上位何%の学生がランキング何位までの大学に進学できるか)

上記の1〜4の流れで、『日本の〇〇大学は、韓国の〇〇大学』を求めます。

 

QS世界大学ランキング2023年度版ランキング

2023年のQS世界大学ランキングを元に作成した、日本と韓国の大学ランキングTOP10

順位 日本 QS 2023 韓国 QS 2023
1 東京大学 23 ソウル大学 29
2 京都大学 36 KAIST 42
3 東京工業大学 55 POSTECH 71
4 大阪大学 68 延世大学 73
5 東北大学 79 高麗大学 74
6 名古屋大学 112 成均館大学 99
7 九州大学 135 漢陽大学 157
8 北海道大学 141 UNIST 197
9 慶應大学 197 慶熙大学 270
10 早稲田大学 205 GIST 288

日本と韓国の大学進学者数

2022年度の日本と韓国の大学進学者数は以下になります。

・日本の大学進学者数(2022):63万5156人
・韓国の大学進学者数(2022):42万8000人

 

大学進学者数に対する、それぞれ国のトップ大学に進学できる学生の割合

順位 日本の大学 入学定員 %(累積値) 韓国の大学 入学定員 %(累積値)
1 東京大学 3060 0.48 ソウル大学 3443 0.80
2 京都大学 2823 0.93 (0.45) KAIST 713 0.97 (0.17)
3 東京工業大学 1028 1.09 ( 0.16) POSTECH 330 1.05 (0.08)
4 大阪大学 3255 1.60 (0.51) 延世大学 3703 1.91 (0.86)
5 東北大学 2377 1.97 (0.37) 高麗大学 4502 2.97 (1.06)
6 名古屋大学 2107 2.31 (0.34) 成均館大学 3459 3.77 (0.80)
7 九州大学 2549 2.71 (0.40) 漢陽大学 2917 4.45 (0.68)
8 北海道大学 2485 3.10 (0.39) UNIST 440 4.56 (0.11)
9 慶應大学 6402 4.11 (1.01) 慶熙大学 4830 5.69 (1.13)
10 早稲田大学 9137 5.55 (1.44) GIST 215 5.74 (0.05)

*入学定員は2022年を基準としています。
*この数値はあくまで、成績以上位の何%がそれぞれの大学に入学できるかを表した表です。
*『%(累計値)』の列に表示されている『()』の数値は受験者全体に対するその大学に進学できる学生の『個別%』です。例えば、東京大学と京都大学に入学できる学生の『累計値』は、全体受験者の『0.98%』ですが、その中で京都大学に進める学生の『個別%』は『0.45%』という意味です。

 

日本と韓国の大学を比較すると、TOP3までとTOP10において両国とも同じような数値(累計値)を示しましたが、ランキングTOP5までの大学で比較すると韓国の方が上位5大学に進学できる可能性が高いです。これは、韓国の方が募集定員の多い私立大学が多くランキング上位に位置しているためです。

ただし、一概にこのデータをみて韓国の方が有名大学に進学しやすいと断定することはできません。先ほども紹介しましたが、韓国の上位校ではAO入試や推薦入試等で入学する学生の割合が7〜8割と高いです。そのため、純粋な筆記試験で韓国の上位校に入学しようとすると、日本の上位大学よりも入学することが難しいとも言えます。

今回行った日本と韓国の大学比較は、あくまで世界大学ランキングから作った日韓の大学ランキングをもとに大学のレベル感の比較を行いました。そのため、各国の国内大学ランキングが反映されず、日本の一橋大学などの有名難関大学がランキングに出現していないや医学部など、一部の難関学部を考慮した完全な比較は行えていません。完全あ比較とはいきませんが、今回作成した表を見ることで、日本と韓国の主要大学のレベル感の全体像のおおまかな部分を把握することができます。

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