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【セミナーレポート】高度外国人材採用支援セミナー ~企業の未来を担う基幹人材へ~

目次

【セミナーレポート】高度外国人材採用支援セミナー ~企業の未来を担う基幹人材へ~

株式会社ASIA to JAPANは2026年2月4日(水)、日本経済新聞社 人財・教育事業ユニット(本社:東京都千代田区)主催、企業経営者や人事部門役職者向けセミナー「高度外国人材採用支援セミナー~企業の未来を担う基幹人材へ~」を共催しました。

日本人の人口は減少の一途を辿り、反転の兆しすら見えない状況が続いています。
企業活動を支える若者の減少は深刻であり、採用に苦戦する人事担当者も少なくありません。

一方で、海外に目を向けると若い労働力人口は増え続けており、高い専門知識や技術を持つ「高度外国人材」は、働き手としての補充に留まらず、企業の未来を担う基幹人材としても注目を集めています。

本セミナーでは、高度外国人材採用を検討されている人事担当者へ向けて、具体的なプロセスやトレンドなどを徹底解説するとともに、実際に高度外国人材を採用した企業にもご登壇いただき、その背景や狙いを交えた臨場感のあるお話しを伺いました。

この記事では内容の一部を抜粋してご紹介します。


■セミナー概要

●トークテーマ
高度外国人材採用セミナー
~企業の未来を担う基幹人材へ~

●登壇者
第一ライフテクノクロス株式会社(以下:DLTX)

日立建機株式会社(以下:日立建機)

●モデレーター
株式会社ASIA to JAPAN(以下:ASIA to JAPAN)
代表取締役社長 三瓶 雅人


■企業が悩む人材の人材不足

三瓶:日本人の新卒採用において、採用目標数を充足できた企業は40.4%と調査開始以来最低の数値となりました。(『就職白書2023』より)

その理由は日本人の若者の人口が21年間で約34%減少しており、減少し続けていることにあります。

また年々少子化の影響で若者が減少しており、かつ理系大学生の比率が20.7%と各国に比べて少ない状況の中で、今後この充足率が上がることはないと言っても過言ではありません。

なぜ外国人労働者が増えているのかと言うと、日本人の新卒採用だけでは難しくなってきている、というのが1番の理由です。

厚生労働省が公表している最新の【「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和5年10月末時点)】によると、現在日本で働く外国人労働者数は2,048,675人で、届出が義務化された平成19年以降過去最高を更新するなど毎年外国人労働者の人口は右肩上がりとなっています。

※人材不足の状況に関しては、ASIA to JAPANのこちらの記事もご覧ください。

 

■各企業の外国人材採用

・日立建機株式会社

担当者様:当社は建設に関わる機械や鉱山機械をお客様に提供している会社で、海外での売上は全体の80%以上を占めています。

2024年度から外国人材の採用面でASIA to JAPANさんとのお付き合いを開始し、現状16名を採用しています。

お付き合いを始めた背景として、人事戦略に関する当社会長との議論が挙げられます。

事業はグローバル化しているにもかかわらず、足元を支えているエンジニアの大半が日本人である点に疑問を抱き、設計面などにおけるエンジニアのダイバーシティ化が求められるようになりました。

この課題を解決するための情報を探していたとき、ASIA to JAPANさんと出会いました。

外国人材採用の取り組みについて、当社は「単発で終わらせない」ことを心がけています。

ノウハウや実績は積み重ねによって得られるため、思いつきで終わらせるのは取り組みとして望ましくないと考えています。

また、新卒外国人材も人数が増えることでコミュニティが形成され、より働きやすい環境を生み出せるのではないかと考えているため、毎年一定数の人材を採用しています。

現在はASIA to JAPANさんのサービスとは別に、直接応募による採用も進めており、新卒社員のうち1割強を外国人材が占めています。

・当時社内が抱いた壁

担当者様:現在のように外国人採用が円滑に進められるようになるまでには、さまざまな課題がありました。

積極的に取り組む前は、社内の各部署から「言語の壁」「文化の壁」「早期離職への懸念」など、さまざまな声が上がっていました。

ただ、実際に入社し配属された方々と関わり、さらに実績も出している現状が目に見えてくる中で、取り組みに対して前向きな意見や評価をもらえるようになりました。

一方で、ビジネスに関する言語の壁については、解消までに少し時間がかかりました。

普段のコミュニケーションに問題がない日本語検定N3(JLPT)以上の資格を持つ方でも、専門用語やビジネスに関する表現を習得するには苦労されています。

この課題については、今後解決していかなければならないと考えています。

 

・第一ライフテクノクロス株式会社

担当者様:当社は第一ライフグループの中で、ITを専門に扱う会社です。

もともとはそれほどグローバル色が強くなかったのですが、この1年でグローバルへ舵を切り、取り組みが大きく変わっているところです。

グループの根幹となる生命保険事業は1902年に設立され、120年以上の歴史があります。

現在は海外拠点の設立や海外企業の買収などにより、グローバル化が進んでいます。

中長期目標にも記載されていますが、2030年にグローバルトップティアに入ることを目指しており、その実現に向けてIT・デジタル戦略に力を入れ、体制を整えることが求められるようになりました。

その中で、IT分野の最新テクノロジーを充実させるため、海外にシステム拠点を立ち上げる構想が出ました。

ご説明にもあった通り、日本国内の人材不足という課題に加え、ITの最新技術の多くは海外から得られること、また日本語に翻訳された情報を待つとタイムラグが生じることなどから、海外拠点の設立が推進されました。

そして昨年、無事にインドに設立いたしました。

・採用の背景

担当者様:海外拠点ができ、業務を進めていく上で浮上した課題が「言語」です。

現地スタッフは英語でやり取りしているものの、日本国内スタッフの多くは英語を話せないため、両者のコミュニケーションを円滑にするべく、両言語を話せるSEのバイリンガル人材が必要となりました。

現在はこのポジションの採用を強化しているところです。

そこで、ASIA to JAPANさんのサービスを利用するようになりました。

実際に高度外国人材を採用して感じたことですが、人材育成にかかる期間が短くなりました。

新卒採用者のうち6割が文系出身者で、入社後に教育してSEへと育成します。

一方、インド人材はもともとエンジニアリングを専門に学んだ方が多数のため、入社時のスキル面で大きな差が出ています。

ただ、言語面に関しては苦労している部分もあります。

外国人採用者のうち何名かはスキルを優先して採用しており、日本語力が十分でない方もいます。

入社後に日本語力を鍛えるとしても、受け入れ部門によってはコミュニケーション面で不安を感じるケースも少なくありません。

また、文化の違いについても、社員によっては理解が追いつかないことがあります。

とはいえ、採用者のほとんどが日本での就職を希望して入社した方であるため、SNSや動画サイトなどで日本の文化を学んでおり、チームに溶け込むまでにはそれほど時間はかかりませんでした。

今回のようにスキルを優先して採用した社員については、日本語で円滑にコミュニケーションが取れるようになるまでの言語教育が必要である点が課題だと考えています。

 

■パネルディスカッション

・採用前、準備段階

三瓶:外国籍人材の採用を始める際、多くの場合は社内の誰かの声かけをきっかけにスタートしますが、プロセス面で苦労される企業様も多くいらっしゃいます。

そのような中で、お二方の会社様ではどのようなプロセスを経て取り組みを進めてこられたのでしょうか。

DLTX担当者様:我々は、プロジェクトを進める上で必要となった採用であったため、プロセス面で苦労することはありませんでした。

ただ、我々が採用を始めた後、他部署でも外国人採用を進めることになりましたが、そこでは進め方の不透明さや採用基準の設定などに苦労している様子がうかがえました。

三瓶:ありがとうございます。日立建機様はいかがでしょうか。

日立建機担当者様:実は弊社も、プロセス面においてはそれほど苦労しませんでした。

考え方はDLTX様と同じで、「必要なポジションがあるから人材を採用したい」という点からスタートし、配属予定部門にもその旨を伝えましたが、理解を得るのはとても早かったと思います。

もちろん、言語の壁や文化の壁に不安を抱く部門責任者もいましたが、面接会に参加してもらったことで理解を深めることができました。

三瓶:各配属予定部門の責任者からは「どれくらい日本語ができるのか?」という質問があったかと思いますが、その際はどのようにお答えされましたでしょうか。

日立建機担当者様:まずは「面接に出てください」とお伝えしました。

私が初めてASIA to JAPANさんからお話を伺った際には、「日本語話者を育成しているとは言っても、どのレベルなのかわからない」と正直に思っていました。

しかし、一次面接で実際に学生に会った際、「思っていたよりもしっかり話せるな」と感じました。

二次面接には責任者も参加するように伝えていたため、直接話す機会を得ることができ、その際、責任者も私と同じ印象を持たれたそうです。

三瓶:DLTX様も同じ感じでしょうか。

DLTX担当者様:部門責任者が抱く言語面への不安については、同様に直接会ってもらうことで解消されました。

ASIA to JAPANさんのFAST OFFERに初めて参加した際は、まだ外国人採用を始めたばかりの時期で、1名採用できれば十分だと考えていました。

しかし蓋を開けてみると、4名の採用に至りました。

その背景には、不安を抱いていた部門責任者が彼らの日本語力に驚き、スキルと言語力の両立が可能であると判断したことがありました。

さらに、面接会とは別に事前に採用していた方が仕事で結果を出していたことや、面接時に直接話ができたことも、採用を後押しする要因となりました。

三瓶:そうすると、「どれだけ日本語ができるのか?」という質問に対しては、まずは「直接会って話をしてもらう」ことが重要ということですね。

・面接時

三瓶:続いて、面接時についての質問です。

日本人学生を採用する場合と比べて、どのような違いがありましたでしょうか。

DLTX担当者様:私たちが面接で重視したポイントは、「技術面で求めている学習を行っているか」という点です。

必要としているポジションにおいて、単一分野だけを学んでいたのか、それとも他分野も含めて複合的に学んでいたのかを注視していました。

日本人学生は文系出身の方が多いため、「入社後に知識を増やしていく」という基準で評価することもあり、やや基準が緩めになる傾向があります。

一方で、外国人材の場合は、即戦力として活躍できるだけの知識を持っているかどうかを、より重視して評価していると思います。

三瓶:日立建機様はいかがでしょうか。

日立建機担当者様:当社では、日本人学生に対する質問とほとんど変えていません。

「技術的に募集要件にマッチしているか」といった点は確認しています。

ただ、唯一「長期で働く意思があるか」という点は必ず聞くようにしています。

我々は将来の幹部候補となり得る人材を採用したいと考えているのですが、過去に何名かは1〜2年で自国に戻りたいという意思を示したことがありました。

少なくとも3年以上働いていただきたいと考えているため、この点は丁寧に確認しています。

以前、FAST OFFERに参加した部門責任者から伺って印象的だったのは、「参加者は日本人以上に技術や知識の勉強をしている」ということです。

勉強への取り組みを自信を持って話す姿や、技術的な質問に的確に返答できる点から、世界に目を向けるだけで優秀な人材と出会える可能性が大きく広がるのだと実感しました。

三瓶:ありがとうございます。

私は長らく新卒の高度外国人材の就職支援に携わってきましたが、外国人材の多くが日本人学生よりも勉強していることは間違いないと断言できます。

特に印象的なのは、「学生時代、何に力を入れましたか」という質問に対する回答です。

FAST OFFERに参加する外国人学生のほとんどが、「なぜそのようなことを質問するのですか?勉強以外に何があるのでしょうか」と答えました。

「専門分野や学んだことについて質問すればよいのに、なぜそのようなことを聞くのですか?」と、不思議そうな表情を見せる学生もいました。

外国人学生にとっては、勉強するために大学へ通い、何を学んできたかを面接で伝えることが当たり前です。

この点が、日本人学生との大きな違いであると言えるでしょう。

では次に、採用を決める際の日本語レベルの最低基準について教えてください。

日立建機担当者様:当社の基準は、「入社後に業務が遂行できるレベルかどうか」を重視しています。

わかりやすく言うと、日本語能力試験(JLPT)でN2以上が目安です。

ただし、先ほどDLTXさんもお話しされていたように、この資格はあくまで目安であり、N4レベルでも努力次第で成長が見込めると感じる方も採用対象としています。

つまり、配属後に英語が話せない社員ともコミュニケーションが取れ、業務を遂行できるレベルであるか、あるいはそのレベルに到達できる可能性があるかどうかを基準にしています。

三瓶:ありがとうございます。DLTX様は、いかがでしょうか。

DLTX担当者様:日本語能力試験で言うと、当社ではおおむねN3程度を基準にしています。

これにより母数が増え、能力のある人材と出会える可能性が高まると考えているからです。

さらに、三瓶さんがお話しされていたように、理系で日本語を話せる人材は一般的には少なく、大学3年生から学び始めてもN3レベルの方が大半になると考えられます。

ただし、話す力は資格のレベルとは必ずしも一致せず、N3レベルでもN2以上の会話ができる学生もいます。

そのため、N3程度を基準にしています。

三瓶:ありがとうございます。

先ほどお二方からお話があった通り、FAST OFFERに参加する学生の大半は日本語能力試験を目標に育成しておらず、面接会で日本語のみで会話できるレベルの教育を行っています。

というのも、日本語能力試験(JLPT)はN3以上になると漢字の出題が多くなり、漢字ばかりを練習すると会話力が疎かになってしまうことがあるためです。

そのため、日本語での会話力向上を目標に授業を組み、学生の育成を行っています。

 

■外国人材採用について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください

今回のセミナーでは、各企業がそれぞれの課題や経験を経て、外国人材の採用に本格的に取り組むようになった経緯が共有されました。

共通して浮上した課題は「日本語力の育成」や「文化の違いへの理解」ですが、不安を抱く部門責任者が面接に参加し、直接面談を通じて解消されるケースが多いことも紹介されました。

また、採用における評価のポイントとしては、「技術力や専門知識の習得状況」「即戦力として活躍できるか」「長期勤務の意思」が重視されていることがわかりました。

FAST OFFERを通じて採用された学生たちは、想像以上に高い日本語力や専門性を持ち、日本企業の一員として活躍できるポテンシャルを十分に備えています。

採用の難易度が年々高まる中で、企業がグローバルな視点を持つことはもはや特別なことではなく、必要不可欠な取り組みとなりつつあります。

ASIA to JAPANは、これからも日本企業と海外の優秀な学生をつなぎ、ともに未来を築くためのサポートを続けてまいります。

外国籍の学生採用に興味がある企業様はASIA to JAPANへお気軽にお問い合わせください。

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