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6割の企業が「住居に関する費用」を負担! 海外在住の外国人を採用した企業が行なっている「家探し」のサポートとは

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住居

 

海外在住の外国人を採用した後、社宅や寮がある企業以外は入社前に「住居」のサポートをする必要がある。専門業者に依頼すればビザや空港でのピックアップ、役所への申請と共に一連の手続きを代行してもらうこともできるが、そうでない場合は自社でのフォローが必要だ。そこで、多くの企業が行なっている主なサポートについて紹介しよう。

 

1〜2カ月の間、マンスリーマンションを用意する

前提として、外国人が海外から日本の賃貸物件を借りるのは不可能に近い。たとえ本人の日本語が堪能だったとしても、保証人や緊急連絡先が外国になってしまうこと、身分証明書やビザなどの確認が困難であることから、受け入れる不動産業者はほぼいない。そのため来日してから物件を探すことになるわけだが、慣れない土地で住む場所が決まっていない不安は大きいもの。

 

そこで多くの企業が行なっているのが、マンスリーマンションの手配だ。最初の1〜2カ月に住む場所を会社で用意し、その間に学生に物件を探してもらえば、学生は安心して来日できる。当座の住居が決まれば、銀行口座を開設するために必要な住民票を取ることも可能だ。

 

その際に懸念されるのが、日本の地方出身者の存在。ともすれば外国人学生ばかり優遇していると不満に思われかねない。そこで推奨したいのが、外国人学生受け入れの際のルールを作り、マンスリーマンションの手配を盛り込むこと。同時に、事実として外国人学生の住居探しが非常に難しいことも伝えておきたい。

 

物件探しをする際に日本人のフォロー役をつける

たとえ日本にいたとしても、外国人にとって賃貸物件を探す難易度は高い。そもそも日本の賃貸物件の約8割が「外国人NG」であり、外国人でも借りられる物件を探すのにまず苦労する。

 

さらに不動産業者で英語が通じるところはそう多くはなく、それなりに日本語を話せたとしても、住宅に関する用語に馴染みがないことは多い。加えて家賃相場や土地勘どころか、敷金・礼金などの日本の慣習もわからないとなっては、自力で住居を探すのは難しい。

 

こういった現状を踏まえると、物件探しの際にはサポート役の日本人がいると心強い。人事でフォローするのが難しければ、他の社員を頼るのも一つの手。留学経験者や海外旅行好きな社員の中には、外国人のサポートを快く買ってくれる人が思いの外多い。

 

また、物件を探す過程で外国人の住居探しに前向きな不動産業者を見つけたら、積極的に関係を築くことをオススメする。そうやって懇意の不動産業者が見つかれば、翌年以降の物件探しが格段に楽になるはずだ。

 

敷金・礼金をサポートする

数十万円にもなる敷金・礼金を支払えない学生は少なくない。シェアハウスであれば初期費用がかからず、通常の賃貸物件よりも探しやすいため、すでに外国人の社員がいるのであれば、シェアハウスに住んでいる人から紹介してもらう手もある。

 

ただ、特に女性の場合、シェアハウスを嫌がる人も多い。そこで、敷金・礼金の支払いに当ててもらうために給料を前払いする企業もある。

 

ASIAtoJAPANを通じて外国人学生を採用した企業の約6割が、何かしらの「住居に関する費用」を会社で負担している。航空券やビザ取得などの手続きだけでなく、住居に関するサポートも忘れずに行いたい。

 

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