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【出張レポート】 日本語レベルの高い学生が豊富!韓国学生の就活事情とは

目次

ASIA to JAPANは、10月16日〜17日の2日間に渡り、韓国の「慶熙(キョンヒ)大学校以下:KHU)」The Joeun Computer Academy」、韓国の就職サイトWORLDJOB PLUS主催の日本就職イベントに訪問、参加いたしました。 

慶熙大学校

KHUは、韓国のソウルにキャンパスを構える私立のハイレベル大学です。
以前提携を結んだ企業より、KHUを紹介されたことがきっかけで、今回初めて訪問しました。当初は、キャリアセンターに挨拶と就活の情報交換を目的としていましたが、ASIA to JAPANが展開するFAST OFFERを興味いただき、別途30日に説明会を開くこととなりました。 

10月30日実施の説明会 

説明会では、日本と韓国の就活スタイルの比較を中心とした就活説明を行いました。
主な内容は 

・韓国と日本就職の違いについて
・FAST OFFERを通した日本就業について
・日本就職に関係する資格について
・FAST OFFERを利用したアジアトップ大学の卒業生たちについて

です。

韓国と日本就職の違いについて

韓国と日本では、就活が始まるタイミングが異なります。日本では、大学3年生の3月より新卒の学生のみを対象とした情報の解禁が行われますが、韓国では4年生になるタイミングで就活が始まります。韓国では、新卒一括採用を行う企業が限られ、キャリア採用が大半を占めます。就活事情について後ほど詳しく記載しますが、学生は他学生と就活時の差をつけるべく、資格取得に余念がありません。

実際に、英語研修や資格を取得するため、1〜2年間ほど休学する学生も多いのです。また、一般企業と大手企業では、年収差が3倍以上と格差が開くので、大手企業に入社するため、あえて就職浪人として2〜3年間過ごす学生がいます。安定した給与や待遇を求めるため公務員を志望し、試験準備に時間をかける余り30代を超える学生もいるのです。

FAST OFFERを通した日本就業について

FAST OFFERは、日本企業と優秀な外国人材が採用マッチングできる、就活支援サービスです。
日本で就職を望む学生が、個人の学歴や実績を含めサービスに登録を行います。そして、企業から求める人材像のヒアリングを行い、該当する学生を企業に紹介し直接面接を行っていただきます。そして、企業が必要とする人材であれば内定を出していただくというシステムです。

韓国に限らず、外国人が日本企業に就職するためには、大きな壁があります。もちろん言語面も大きな壁として立ちはだかりますが、多くの外国人にとって、就活に必要な情報収集が困難であることがあげられます。今では、オンラインでの企業説明会も増えてきましたが、どの企業も指定日にオフラインで説明会を実施していることがほとんどです。学生は、渡航や宿泊に費用を捻出するのは非現実的なため、情報弱者のまま日本企業の内定を手にしても入社後にミスマッチが起きてしまうのは、必然なのです。

詳しく知りたい方はこちらにてお問い合わせください。

日本就職に関係する資格について

主に、日本語検定(JLPT)について紹介を行いました。日本で就職を目指す場合、必然的に言語の壁にあたることになります。外国人採用の経験がある日本企業は、以前に比べ増えてきましたが、それでもまだ一握りです。そんな時、判断基準として注目されるのが日本語検定です。ASIA to JAPANでは、FAST OFFERへの登録を希望する学生に対して、現地の大学を利用した日本語講座を無料で開講しています。(年単位のプログラムです)
日本で働く外国人材の多くが、言語の壁で苦労したと以前の調査で回答がありました。
日本語検定を取得することは、日本企業の判断に利用されるだけでなく、日本語力を培うのにとてもいい資格です。

FAST OFFERを利用したアジアトップ大学の卒業生たちについて

FAST OFFERを通じて、日本企業に就職することができた、アジアトップ大学出身の元学生たちの紹介をしました。
外国である日本で就職した後のイメージが湧きにくい学生に、具体例を紹介することで、不安や疑問を少しでも解消しようという意図がありました。

参加した学生の反応

この説明会に参加した学生の反応を見ると、日本での就活もポジティブに捉えられるようになった人が多くいました。中でも、「日本の就活にチャレンジしたい」という声をいただけたのが、学生へのきっかけ作りに助力できたのではと感じました。
日本就職で不安なことや疑問を学生に問うたところ、印象的な質問があがりました。それは、「挑戦したいけど、給料が低いと聞きました」というものでした。最近では、韓国と日本との給与の差がほとんどなくなってきたこと。そして、日本円がとても弱くなってきたということが、一部の学生にとって、わざわざ就職する必要があるのかと疑問に感じてしまうそうです。

大学情報

1949年に設立され、3つのキャンパスと21の単科大学、7学部81学科、6つの専門大学院、9つの特殊大学院を設置し、世界78か国、500校以上の大学と交流提携を行なっている総合大学です。

The Joeun Computer Academy

KHUを訪問したのち、近くにある情報系の専門学校The Joeun Computer Academyへ訪問しました。後ほど就活事情について紹介しますが、韓国の就活では学歴に合わせて資格を持つことが重要となります。そのため、優秀な学生であっても資格やスキルを獲得すべく、大学と専門学校の同時通学を行うことが多くあります。
今回は、The Joeun Computer Academyに通う優秀な大学生に向けて、日本就職の情報提供だけでなく、FAST OFFERの利用方法について紹介を行いました。

「日本就職イベント」

韓国青年国際交流機構「WORLDJOB PLUS」が、年に2回主催する「日本就職イベント」に、FAST OFFERに登録する4企業の代理として参加しました。開催地がプサンのため、プサン内の大学生を中心に多くの学生が参加されました。
このイベントの主な目的は、オンライン・オフライン問わず採用のための面接が実施されるというものです。ASIA to JAPANは、のブースでは、FAST OFFERの説明を中心に学生に行いました。内容に興味を持っていただき、日本の就職に意欲が出た学生が、説明終了後にFAST OFFERへ登録、代理元となる企業へ応募ができる流れを取りました。今回138名(重複あり)の学生より応募をいただき、そのうち半数近くが選考に進むこととなりました。
このイベントに参加したさいに、日本で働きたいという意思を強く抱く参加者がほとんどで、通常会話レベル以上の日本語を話せる学生が多かったのが印象的でした。

学生の就活事情

韓国の学生の就活事情は、少し特殊です。今回訪問したようなトップレベルの大学であると、企業のニーズも高く引く手数多というのが現実です。
というのも韓国では、人材の“スペック”にこだわる傾向にあります。一つは、日本以上に学歴に対して重きを置いていること。そして、もう一つが 何かしらの資格を保有していることが重要とされているため、これらの条件に当てはまらない学生は、自国での就職はとても困難を極めるのです。
また、日本のような新卒一括採用が行われていません。そのため、就職を有利に進めるためには、他の学生と差が出るような実績を積むことが、学生にとって必要不可欠となります。

採用にはしっかりとした準備を

前述していますが、近年日本と韓国の給与面での差がほとんどなくなってきています。そのため、わざわざ無理して日本で就職する必要がないのではと、就職先候補としての価値が低くなってきているのが現状です。そのため、韓国人材の採用を狙っている日本企業の方は、日本人と同様にしっかりと採用準備を行い、面接や意見のすり合わせなどを行う必要があります。

学生事情

前述した通り、学生が安定して就活を進めるためには、学歴と資格保有が大変重要視されます。そのため、大学の受験は熾烈を極めます。無事にトップレベルの学歴を誇る大学に合格することができても、それだけでは就活をスムーズに進めることができません。学生は、在学期間中に資格取得のために勉学に励み、そしてインターンシップに参加することで、社会経験を得るなど常に競争を続けているというのが、一般的な学生事情になります。

ASIA to JAPANの想い

代表の三瓶に今後の展望について伺ったところ、「今韓国の人材は、弊社のクライアントにとってニーズが大変高まっています。そのため、韓国エリアを今以上に強化していきたいと考えています」と、日本就職を夢見る学生にとってのきっかけづくりを強めていくとのことでした。

まとめ

今回の訪問を踏まえて、日本で働く意思が強い学生は、準備に余念がないということがわかりました。特に、言語の壁に対してもろともしないほどの言語力を兼ね備えています。しかし、優秀な学生ほど、自国の大手企業で就職することを願って活動しているのが事実です。魅力的な人材と出会い、採用するためにも、日本企業方々は、学生のようにしっかりとした準備を行うことをお勧めします。
今回の出張だけでなく、外国人材や日本人留学生の採用について気になることがありましたら、気兼ねなくASIA to JAPANへお問い合わせください。

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