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【出張レポート】新たに日本語講座の開講が決定!マレーシア学生の就活事情とは?

目次

ASIA to JAPANは、2023年10月22日〜25日の3日間にかけて、マレーシアの「マレーシア科学大学(以下:USM)」、「マレーシア工科大学(以下:UTM)」、「マレーシア日本国際工科院(以下:MJIIT)」(UTM クアラルンプールキャンパス内)に訪問し、就職説明会の実施や現地大学で無料開講する日本語講座について打ち合わせを行いました。

マレーシア科学大学

USMでは、ペナン島のメインキャンパスと、半島のエンジニアキャンパスの2箇所を訪問しました。訪問内容は、キャリアセンターで学生の就職に関わる情報の交換と、日本語講座の追加開講について打ち合わせを行いました。

メインキャンパスでは、キャリアセンターに伺い就活の情報交換を行いました。主に、学生が日本で就職するために必要な就活ノウハウや、日本企業の現状、採用スタイルについてお伝えしました。USMには、日本就職を検討する学生が一定数いるため、キャリアセンターから多くの質問をいただき、疑問を解消するとともに、今後互いの関係をより深めていくことで、学生の就職きっかけを増やしていくと話し合いました。実は、海外就職できる学生が多いというのは、大学のランキングに大きな影響を与えます。そのため、キャリアセンターも力を入れたいと考えているそうです。

エンジニアキャンパスでは、今回で6年目のASIA to JAPANが無料開講する日本語講座について説明を行いました。この説明会には、約200人の理系学生が集まりました。後ほども記載しますが、この日本語講座を受講する学生は、日本で就職を行う機会を得ることができるという魅力があるため、多くの学生が興味を持って参加されていました。

日本語講座

両キャンパス合わせて11月より日本語講座を2講座開講することになりました。すでに100人以上から応募をいただいております。この日本語講座は、ASIA to JAPANが提携大学の場所を使い、現地の理系学生を対象に無料で日本語の授業を提供するというものです。講義を行う教員は、普段日本語に関する講義を行なっている講師など、日本語に精通している方が教壇に立ちます。そして、約1年と半年かけて学生の日本語レベルを向上いたします。全てのプログラムを通過した学生は、ASIA to JAPANが提供する就活サービス「FAST OFFER」を通じて、日本企業の面接機会を得ることができます。そのため、日本で就職を希望する学生が多く集まるのが、当講座となります。
今回、この講座を提供するにあたって、大学側に感謝の意を込めた贈呈品を差し上げました。

マレーシア工科大学

UTMでは、就職説明会を行いました。当日は、30人以上の学生が参加しました。大学内での方針が変わり、3年生の間インターンへの参加が必要になりました。そのため、日本語を学ぶ期間が極端に減ってしまったのです。以前は、インターンが半年間だったため、インターン後から4年になるまでの間で日本語講座を開けましたが、現在の方針ではほとんど期間がないため、新たにUTM向けのオンライン特別クラス開講を検討することになりました。

学生の特徴

工科大学ということもあり、機械系に強い学生が多くいます。そのため、メーカー関連などの日本企業にとって親和性が高い人材が豊富にいます。また、FAST OFFERを利用したUTM学生の合格率はとても高く、過去に20人近くが日系企業から内定をもらい、就職をした実績があります。過去には、日本のトップメーカーや物流システムのトップ企業で内定をもらい、働いている学生がいます。

マレーシア日本国際工科院

UTMの系列に、日本政府とマレーシア政府が共同で立ち上げた「マレーシア日本国際工科院」(以下:MJIIT)があり、今回はこちらを訪問し関連する学生を対象に就職説明会を実施しました。もともと、院の立ち上げに日本が関わっていることもあり、日本語プログラムがすでにあります。また、日本に対して造詣が深い学生が多いのが特徴です。

学生の特徴

前述しているように、日本が関わる院のため、日本に対する造詣が深い学生が多いです。MJIITは、日本型の工学系教育を行う学術機関であり、かつUTM系列のため、技術者として即戦力となりうる人材が多いのが特徴です。過去には、FAST OFFERを使って、2名の卒業生が日本企業への就職が決まっています。

マレーシアの就活事情

マレーシアは、まだ日本と年収差があるため、日本で働きたいという考えを持つ学生が多くいます。USMは、マレーシア国内でも最上位に入る大学ということもあり、就職で困ることが少ないです。しかし、マレーシア国内と日本の企業では、給与面や待遇で差が大きくあるため、日本での就職を望む声があります。

学生の特徴について、訪問した代表の三瓶に伺ったところ、「マレーシアの学生は、日本企業との親和性が高く、面接からの合格率がとても高いのが特徴です。また、内定後の辞退数も少なく定着率も高いため、日本企業にとっていい条件の学生が多いです。そして、マレー語や英語だけでなく中国語を話すことができる学生もいるので、グローバル化を進める企業にはおすすめです」と、日本企業の採用対象として好条件であるとのことでした。

大学情報

ここからは、各大学について簡単に紹介します。

マレーシア科学大学

マレーシアで2番目に古く、1969年ペナン島に設立された国立総合大学で、マレーシア国内でもトップ3に入ります。自然科学、応用科学、医療健康科学、薬学から建築科学技術、社会科学、人文科学、教育まで、全部で27学部と幅広いコースを提供しています。2008年からは、高等教育機関が世界クラスの地位を獲得することを支援する迅速プログラムである「Excellence加速プログラム」(通称:APEX) に参加するために、マレーシア政府によって選ばれた国内初の大学となりました。

※詳しい情報はこちらから

マレーシア工科大学

マレーシアの南にあり、シンガポールと橋で繋がるジョホールバルにメインキャンパスを構える、工科系に強い大学です。長年にわたって約200,000人の技術系卒業生と、資格のある専門家を輩出してきたUTMは、マレーシアのエンジニアリングとテクノロジーにおけるプレミア大学としての地位を確立しました。

※詳しい情報はこちらから

マレーシア日本国際工科院

2001年に、当時のマハティール首相(当時)が小泉総理(当時)に国際工科大学設置の提案をし、マレーシアに日本型の工学系教育を行う大学を設置する構想が始まりました。2011年に、UTMの傘下として、独立性の高い工科院の立ち位置で開講しました。教育方法は、日・マレーシア間の共同プロジェクトとして、講座制などの特色ある日本型工学教育による高度な専門性に基づく学術研究機関としています。

まとめ

マレーシアの訪問では、日本企業への就職を考える学生が一定数おり、技術や知識、そしてトライリンガル以上の言語力がある学生はとても魅力的に感じました。実際にFAST OFFER経由で、日本企業の内定を獲得した学生も多くいます。ただ、マレーシアの物価や給与条件も年々動きが出てきています。優秀な人材を狙うのであれば、早い方がいいかもしれません。

外国人材に関して気になることがあれば、気兼ねなくASIA to JAPANへお問い合わせください。

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