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オーストラリア連邦(Commonwealth of Australia)

目次

 

基本事情と特徴

首都 キャンベラ
人口 約2,575万人(2021年9月。出典:豪州統計局)
言語 公用語は英語
宗教 キリスト教52%、無宗教30%(出典:2016年国勢調査)

オーストラリア人の国民性は、友好的で親しみやすいのが特徴である。また、仲間意識も強く、多くの人が助け合いを心掛けているため、困った人を見かけたら手を差し伸べる傾向にある。コミュニケーションを取る際は、互いに分け隔てのなく意見を伝え、また聞き入れられるよう平等意識が働いている。そのため、上司や部下、教員と生徒、先輩と後輩などあくまでも肩書きだけで、互いの話を尊重して聞き入れいている。

 

教育事情

JICAが公表する「第 7 章 オーストラリアの教育課程」によると、オーストラリアは連邦制を採用しており、憲法規定に基づき、教育に関する事項は各州政府・教育省の管轄とされている。そのため、教育カリキュラムや、義務教育年限、中等教育開始学年など各州によって異なる。一般的に、義務教育は5歳もしくは6歳から、15歳までの10〜11年間である。そのうち、初等教育は6歳から11歳までの6年間、中等教育は12歳から17歳までの6年間である。中等教育は前後期で分けられており、15歳までが前期中等教育(中学校)、それ以降が後期中等教育(高等学校)となっている。

1980年代後半に「国家教育指針」が策定され、それ以降オーストラリア国内での教育の統一化が行われる。2008年には、国家教育指針「メルボルン宣言」が策定された。メルボルン宣言では、2つの教育目標を掲げている。

  • オーストラリアの学校が公平性と卓越性を促進すること
  • オーストラリアの若者が、成功した学習者、自信に満ちた創造的な個人、活動的で教養のある市民となること

これにより、国内における教育基準・制度・内容の統一化および共通化が進められている。

オーストラリアでは、前期中等教育の修了後に就職か進学を選択する。大学へ進学を希望する場合は、後期中等教育の2年間に日本の大学の一般教養課程に相当する科目を履修し、統一資格試験を受けなければならない。

年間スケジュールは2期制をとっており。2月もしくは7月入学が一般的である。前期が2月下旬〜6月下旬までで、後期が7月中旬〜11月下旬までで12月に卒業式が行われる。大学への進学は英語レベルにかかっており、もし高校卒業時に希望大学の入学条件に達していれば、同年の7月に入学することができる。一方でもし条件に達しなかった場合でも、翌年の2月入学に向けて動くことができる。オーストラリアでは浪人という概念がないため、焦らず目標に向かい条件を達成する学生も多い。

 

日本への関心

外務省が公開している「令和3年度オーストラリアにおける対日世論調査結果」によると、日本に対して78%が「友好関係にある」と回答。また日本との信頼関係に対しては74%が「信頼できる」と評価している。イメージの面に関して、ひらがな・カタカナ・漢字と3種類の文字が複雑に混ざり合う日本語を、子供でも普通に扱えるというのが驚いたや、自動販売機がどこにでもあるという、日本の防犯・安全性について自国と比較し驚く点が上がっていた。一方で、サラリーマンやOLの服装は、みんな同じスーツを着て色も黒、紺、グレーなどのベーシックカラーが多く「退屈」という印象が持たれている。オーストラリアでは、カジュアルな服装での出勤が当たり前のため、比較したときに前述のような印象を持たれたのだろう。

 

就職事情

オーストラリアでは、コミュニケーションや人間関係を非常に大事にしており、知人や繋がりからの紹介で仕事を得る人が多い。新規で人材を集めるよりも関係者から紹介された人材の方が、比較的信頼できるからであると考える。また、欧米諸国に多いように入社後から成果を上げることができる、即戦力が求められる傾向にある。そのため、オーストラリアの学生は、在学中にインターンへの参加や、知人の会社でアルバイトとして働き、経験を積んでから希望の職に転職する人が少なくない。また、正社員となる場合ネイティブレベルの英語を使えないと、面接の段階で落ちることが大半だそう。

 

主な大学

■メルボルン大学(The University of Melbourne)

■オーストラリア国立大学(Australian National University)

■シドニー大学(The University of Sydney)

 

>>大学一覧ページへ(※現在作成中)

(脚注)
・(参考)外務省 (オーストラリア)
・(参考)JICA(第 7 章 オーストラリアの教育課程)
・(参考)外務省(海外における対日世論調査)

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