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中華人民共和国香港特別行政区(Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China)

目次

 

1.基本事情と特徴

首都 ※特別行政区のため無し
人口 約733万3200人(2022年香港政府統計処)
言語 法律上公用語は「中国語」と「英語」。
その他に一般的に使用されているのが「広東語」である。
宗教 香港は宗教の自由が法律で保障されており、 仏教・道教が大半を占める。その他にキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、シーク教、ユダヤ教などがある。

国民性としては、効率性と正確性を重要視される傾向にある。そのため、行動も早く無駄を極力なくした動きをするため、せっかちに見える一面も表裏している。香港は、中国の特別行政区であるが、1997年までイギリスの植民地であった関係もあり、外国人にも慣れており、さらにイギリス文化が入り交じる特殊な国民性を持つ。

2.教育事情

香港では、6-3-3-4制(小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年)を用いている。義務教育は、小学校6年間と中学校3年間の合計9年間である。公立校であれば義務教育の期間の間は無償で授業を受けることができる。
教育システムで特徴的なのが、使用する言語が学校によって分かれるという点だ。まず香港には、EMIとCMIの2種類のシステムがある。
◼︎EMI:中国語や歴史以外の教科を英語でおこなう学校(English-medium instruction school)
◼︎CMI:英語以外の教科を中国語(普通語もしくは広東語)でおこなう学校(Chinese-medium instruction school)
EMIは、香港のエリートを育成するために設立され、香港全土の学校のうち25%を占めている。一方CMIは、英語・広東語・北京語の3か国語で教育を受けることになるため、授業を受けた学生の多くがトリリンガルとなっています。CMIの方が多言語に特化しているように思いますが、EMIでも国語や歴史は北京語、それ以外は英語の授業、そして私生活では広東語を使用しているため、語学に対してはそこまで差はない。

香港は、超学歴社会と言われるほど受験戦争が激しい。親は妊娠中から学力に差をつけるため幼稚園を探し、その入園のために受験を2歳児が面接を受けるくらいだ。そして小学校は、学区制ではなく、公立私立どちらも関係なく受験が行われる。希望校に受からなかった場合は、政府によるコンピューター抽選で学校を振り分けられる。
中高は、基本的に一貫校であり大学の進学率の高い学校の人気が高い。
香港には、全部で11の大学があり、そのうちアジア大学ランキングにも名を連ねている。どこも高レベルであるが、受験者数に対し大学の数が限られるため受験倍率がとても高い。
学生は、高校卒業後に「香港中学文憑(DSE)」を受験し、事前登録された志望大学・学科と、大学とのマッチングをこの試験の結果を基に自動的に行われる。
日本と異なるのは、入学通知を受け取ると第何志望であっても入学することとなる。
大学の年間スケジュールは9〜12月が前期、1〜5月が後期で、卒業式は6月に行われるのが一般的。

3.日本への関心と日本語環境

香港の人たちは、日本や日本人に対してとても友好的だ。主に、「安全・清潔」「自然が美しい」「経済大国で豊か」「日本人は他人に親切で礼儀正しい」「ショッピング天国」「おいしい食事が楽しめる」「近代的な国」「アニメ・漫画」「おしゃれ」「日本製品は高品質」など好印象がありつつも、「物価が高い」「言語障壁がある」という生活面に対しての悪印象を持っている。

4.就職事情と仕事観

香港の学生の就職活動時期は定められていない。そのため、大学卒業前に就職先を決める人もいれば、卒業後に就活を行う人がいるなど様々だ。また、企業が採用を行う時期もバラバラであるため、就職活動を行うタイミングによって出会える会社が変わる。
応募先は採用サイトで探すのが一般的である。特に新卒向け、中途向けで分かれておらず、採用要件と自分のスキルを照らし合わせての応募となる。基本的に就職できないことはないが近年は就職活動期間が長期化の傾向にある。
日本では、企業が新入社員を見極める期間として試験期間を設けているが、香港では試用期間を異なった捉え方をしている。新入社員の見定めだけでなく、「企業、個人の双方のための試用期間」という意味合いが強い。そのため、入社後数週間で個人から退職を申し出ることも珍しくない。学生もまた、「実際に入社し、社内の様子を見るまでを含めて就職活動」という考えを持っている。
就職傾向として、香港内の大学に進学する学生の多くは国内で就職する傾向にある。一方で、海外就職を希望する学生は、大学選びの時点で国外の大学に進学する傾向にある。

5.主な大学

■香港大学(University of Hong Kong)

■香港理工大学(The Hong Kong Polytechnic University)

■香港中文大学(The Chinese University of Hong Kong)

 

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(脚注)
・(参考)外務省 香港基礎データ
・(参考)H.S. Planning 香港の教育制度について
・(参考)せかいじゅうライフ

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