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インドの平均年収|中国を抜き、世界人口ランキング1位に君臨したインドの平均月収とは?

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インドの平均年収|中国を抜き、世界人口ランキング1位に君臨したインドの平均月収とは?

世界各国・地域別の平均年収をまとめた資料はこちら

2023年、国連人口基金(UNFPA)が公表した世界人口推計にて、世界の1/3の人口を占めるインドは、長年1位に君臨した中国を抜き世界最多となりました。
また、国としてIT化が進んでいるインドですが、果たして毎月いくら給与を稼いでいるのでしょうか。
今回はこのインドの、平均年収、新卒者の初任給、そして業界ごとの給与事情について詳しく見ていきましょう。

 

【インドの平均年収と平均月収 

※インド通貨:INR(インド・ルピー)※1INR:約1.8円(2023年8月時点でのレートで換算)

Salary Explorer」によるとインドの平均年収は、384,000INR(約68万円)で、現在の日本の平均年収が443万円なのでおおよそ1/7ほどの年収です。
平均月収は、高収入帯と低収入帯で差が開きますが、中央値で言うと約32,000INR(約5.7万円)と日本の平均月収に比べてはるかに少ないことがわかります

インドは、収入格差が大きく開いています。その要因の一つが、今も深く根付いているカースト制度です。
すでに国としてこの制度を否定していますが、深く根付いた文化はそう簡単に消えることはありません。そのため、いまだに身分階級によって働ける場に制限がかけられているため、低所得者層はなかなか高所得の仕事に就くことができないなどの問題を抱えています。

実際にどれほどの差があるかというと、高所得層の平均年収は1,716,600INR(約303万円)で、低所得層の平均年収は97,760INR(約17万円)と全体の平均年収の1/4しかありません。

そんなインドですが、給与は仕事での経験もそうですが、学歴も収入に大きく影響します。その中でも3つの特徴をご紹介します。

・学士号(論文提出者)を取得している場合は、証明書または卒業証書レベルまでしか取得していない人よりも約25%高い収入を得る傾向にある
・修士号そ取得した専門家の場合、給与は学士号取得者よりも約30% 高い収入を得る傾向にある
・博士号を取得した場合、同じ職務で修士号を取得した人よりも約 22%高い収入を得る傾向にある

実際に、インドでは名門大学に入るため、毎年熾烈な受験戦争が行われています。その大学というのが、国家的重点機関として設置され、国内に23校ある「インド工科大学(IIT)」です。毎年受験者が約100万人に対し、合格できるのがそのうち約1.6万人と倍率100倍と超が付くほどの難関校です。この大学は、世界的企業の「GAFAM」の重役を担う人材も輩出しています。
学歴も収入に大きな影響を与えるため、学生は大学受験に必死となるのです。

【インドの物価 

インドの物価について生活する地域にもよりますが、日本の約60%ほどと言われています。総務省統計局公表の「家計調査2022年度」によると東京で一人暮らしをすると、家賃込みで大体20万円と報告されています。そのため単純計算になりますが、インドの都心で暮らすとなると、大体12万円ぐらい費用がかかるという計算になります。年間約144万円かかると考えると、インドの平均年収で生活をするのはなかなか難しいということがわかります。

【新卒の初任給 

インドの大卒初任給は、どこの大学を出たのか?どれだけの成績を収めたのかによって金額が変わります。そのため、こちらも平均になりますが、約25,000INR/月(約4.4万円)です。日本の大卒初任給が22万5,400円なので、比較すると1/5ほどになります。

 

【業界ごとの給与事情

業界別 平均年収(INR) 業界別 平均年収(INR)
医療関係 572,172 メディア / 放送 / 芸術 / エンターテイメント 352,346
企業経営 518,239 出版と印刷 347,367
製薬およびバイオテクノロジー 514,986 石油/ガス/エネルギー/鉱業 345,091
科学および技術サービス 513,168 電気通信 337,853
法律上の 461,972 エンジニアリング 323,080
不動産 438,558 フィットネス / ヘア / ビューティー 315,884
マーケティング 429,570 ファッションとアパレル 315,125
カウンセリング 424,025 輸送業 313,327
政府と防衛 418,652 スポーツ 312,344
販売 小売および卸売 418,289 ペットケア 310,424
銀行業 416,402 法執行/警備/消防 304,734
事業計画 406,983 写真 299,700
環境 406,454 介護・育児 288,156
教育・教育 406,221 製造関連 261,730
会計と財務 392,422 カスタマーサービスとコールセンター 258,239
航空会社 / 航空 / 航空宇宙 / 防衛 390,481 食品 / ホスピタリティ / 観光 / ケータリング 255,515
翻訳関連 387,343 自動車関連 252,214
広報 385,271 設備・メンテナンス・修理 249,115
情報技術 384,748 電気・電子貿易 244,012
保険 384,353 非営利団体 242,744
購入と在庫 370,605 園芸・農作業・釣り 230,789
人事 362,454 事務・受付・秘書 227,311
広告 / グラフィックデザイン / イベント 361,268 建設・建築・設置 221,249
建築 356,052 運送関連 149,843
品質管理とコンプライアンス 354,829 掃除とハウスキーピング 138,699

※左列より年収が高い順に記載

※参考:WORLD SALARIES(Average Salary in India for 2023)

上記を見るとインドでは、医療関連や製薬など科学技術など、専門知識や技術を持った職業が収入が高い傾向にあり、運送やハウスキーピング、建設など肉体労働をメインとした職種は、低い給与であるということがわかりました。前述した通り、カースト制度の名残があるということとは別に、学歴というのが卒業後の人生に大きな影響を与えるという点で重要だということがわかります。

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【まとめ 

インドの平均給与は日本の給与に比べて1/7ほどと差があります。そして、根深く残る文化的な仕組みも収入に影響を及ぼすことがわかります。一方で、大手企業で重役を担える人材も豊富であることがわかっています。今後のインドの動向にも注目すると良いでしょう。

また、この記事をご覧になって頂いた方の中には、インドの理系新卒外国人材を採用するために、平均年収を調査していた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
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(脚注)
・(参考)WORLD SALARIES
・(参考)平均年収.jp

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