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外国人留学生を採用しようと検討中の企業必見!採用難易度について解説します

目次

外国人留学生を採用しようと検討中の企業必見!採用難易度について解説します

外国人材を採用する際、日本に来ている外国人留学生をターゲットにしようと考える日本企業は多いでしょう。
日本語が話せる人も多く、日本での生活や文化に慣れていることから日本企業に馴染みやすい傾向にあり、これから外国人材採用を始めようと考える企業にとって魅力的な人材です。
 

 ただ、日本語ができる外国人留学生の採用は狭き門であり、実は日本人の新卒採用と難易度はほとんど変わらないと言えるでしょう。

外国人留学生の人数推移 

国(地域)別の留学生数推移

まず、留学生の人数を見ていきましょう。日本学生支援機構が毎年発表している「外国人留学生在籍状況調査結果」を経年比較すると、コロナ前の2019年の外国人留学生数が約31万人だったのに対し、2022年の最新調査結果では約23万人とおよそ25%減少しています。  

(出典:JASSO 令和4年度 外国人留学生在籍状況調査結果をもとにASIA to JAPANが作成)

 

現在は外国人留学生を増やそうと国が動いており、また円安の追い風もあって近い将来にはコロナ以前の水準に回復することが予想されます。ただ、激増するとは考えにくいでしょう。
コロナ以前も留学生数は右肩上がりでしたが、毎年3万人前後の増加にとどまっており、国がいくら力を入れようとせいぜい倍になる程度でしょう。
  

大学・大学院に在籍する留学生数の推移

また、実は大学院の外国人留学生数はコロナ前後でほとんど変わっていません。一方、大学はコロナ禍を経て留学生数が減少していますが、これはコロナ禍の影響ではなく、出稼ぎ目的で大学に籍を置きビザを取得するケースに対し、国が審査を厳格化したことが影響していると考えられます。ベトナムなど一部の国の留学生数が大きく減ったのも同様の理由です。 

(出典:JASSO 令和4年度 外国人留学生在籍状況調査結果)

 

  つまり勉強を目的とした正規の留学生数はコロナ前後でさほど変わっておらず、コロナ禍が明けたからといって大幅に増えるとは考えにくいです。2040年の目標GDPに向けて外国人材を約500万人増やそうとしていますが、たとえ国が積極的に外国人留学生の受け入れを推進したとしても、不足している500万人のうち留学生が占める割合は1割程度にしかならないのです。 

そこから専攻分野や国籍など絞り込んでいくと、採用対象者はさらに限られます。

専攻分野別の留学生数の推移

2022年の調査結果によると工学、理学、農学を合わせた理系専攻の留学生はおよそ4万6,000人と、全体のわずか約20%です。東京大学を例に挙げると、同大学には学部生と大学院生を合わせて約4,000人の外国人留学生がいますが、それは全学年・全学部の総数であり、単純計算で一学年の人数は700人ほどとなります。

理系比率が20%と考えれば、一学年あたりの理系留学生の数は140人であり、新卒採用の対象となる大学ないし大学院卒業年次の学生は280人しかいません。 

(出典:JASSO 令和4年度 外国人留学生在籍状況調査結果)

 

 

また、理系学部では英語で授業が行われることも多く、日本語が話せない学生も少なくありません。

採用を支援しているASIA to JAPANの時間では、面接ができるレベルの日本語力を持った理系留学生は3人に1人程度の割合です。そうなると日本語力を求める場合、理系留学生の多くが採用対象外となってしまいます。さらに研究室経由で就職したりアカデミアの道に進んだりといった人もいることを考えると、採用対象となる日本語が話せる理系の外国人材はごくわずかであり、競合となる日本企業も多いことから内定を出しても辞退になりやすいと言えるでしょう。 

外国人留学生の採用難易度 

つまり日本語ができる外国人留学生の採用はレッドオーシャンなのであり、留学生だけで外国人材採用を完結させるのは現実的ではありません。日本語を勉強している海外在住の外国人材にまで範囲を広げる、日本語要件を緩和させるなどの対応が必要です。 

逆に言えば、外国人材採用では日本語要件さえ緩和できれば、スキルや経験など他の要件を諦めずに済みます。国内採用の場合、採用ができない際はスキル要件を緩和せざるを得ませんが、外国人材採用に関してはそれをせずに済むのです。  

特に理系職種は社外との接点が少なく、日本語のニュアンスを汲み取って仕事をする場面もほとんどありません。プログラミング言語は世界共通でもあり、多少コミュニケーションが取りにくくてもどうにかなりやすい面もあります。また、日本語は入社前・入社後の日本語教育のサポートや、仕事をする中で伸ばしていくこともできます。 

繰り返しになりますが、日本語要件さえ緩和できれば外国人留学生はもちろん、海外在住の外国人材も含め全世界が採用ターゲットになるでしょう。
本当に採用時点で高い日本語力を求める必要があるのか、今一度考えてみていかがでしょうか。

外国人採用に迷った時は

ASIA to JAPANでは、高度外国人材の採用をサポートしています。日本語が話せる優秀な学生と東京で出会える『FAST OFFER』を毎月開催しており、採用に関するノウハウを持っています。

外国人材の採用や、対応方法について気になる事がありましたら、気兼ねなくお問い合わせください。

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