EN

タイ王国(Kingdom of Thailand)

タイのビーチにある船

目次

 

1.基本事情と特徴

 

首都 バンコク
人口 6,641万人(2018年)(タイ内務省)
言語 公用語はタイ語。
宗教 仏教 94%、イスラム教 5%

LGBTに寛容な国としても知られるが、自由を謳歌している国であり、素直で優しい人が多い。ルールで縛られたり過度にプレッシャーがかかったりする環境に慣れていない傾向にあるため、日本企業で心を崩してしまうことも。社員として迎える場合は適度にガス抜きを意識するといいだろう。

2.教育事情

日本と同様、小学校に6年間、中学校に3年間、高校に3年間、大学に4年間通うのが一般的。小学校から中学校の9年間が義務教育となる。中学、高校のほとんどは一貫教育で、中学校に進学する際に入試を受け、そのまま同じ高校に進む人が多い。

大学進学率は49.29%。 T タイの大学入試制度はThai university Central Admission System (TCAS)と呼ばれていて、以下の5通りに分かれている。 1.ポートフォリオ 2.クォータ 3.直接入試 4.Admission 5.Independent、受験しなければならない筆記試験は方法によって異なる。
タイの大学は5月に授業が終わり、10月に卒業式を迎えるのが一般的だが、著名校は皇族から直接卒業証書を授与するため、皇族のスケジュールによって各大学の卒業証書授与式の日程が決定する。つまり毎年卒業証書授与式の時期は変動し、大学によっては1月になることも。タイの大学に通う学生を採用する際は、毎年必ず卒業証書授与式の時期を確認する必要がある。

3.日本への関心と日本語環境

多数の日本企業がタイに進出しており親日家も多い。ただし、日本語とタイ語は言語としての違いが大きいため、日本語習得の難易度は高い。日本語学科の学生であっても卒業時のレベルはN3程度であることが珍しくなく、日系企業の数に対して日本語を話せるタイ人が不足している。日本語ができるタイ人を探すというよりは、内定後に日本語学習を支援するという考え方で採用を行う方が現実的だ。

4.就職事情と仕事観

就職活動は4年生の後期にあたる1月ごろから開始する人が多いが、特定の就職活動の時期はなく、卒業後にスタートすることも珍しくない。仕事探しはリクルート会社にレジュメ送って選考を進めたり、大学のジョブフェアに参加したりするのが一般的。他に理系学部の場合は企業が直接大学を訪れてスカウトをしたり、共同研究をしている企業に就職したり、教授から企業に推薦してもらったりすることも。失業率は低く、有名な大学の学生が卒業後に就職先に困ることはほとんどない。

就職先として人気があるのは国内の大企業。大企業ほどボーナスの条件が良く、中には年間で月給の8カ月分が支給される会社も。初任給は1万5000〜2万バーツ、日本円にして約5万〜7万円程度だが、ボーナス額が大きいため年収はそれなりの金額になることが多い。また、タイ国内での日本語ができる人材の需要は非常に高く、日本語が話せるだけで初任給は20万円前後に跳ね上がる。就職後の給与やポジションは基本的に固定であり、キャリアや収入を上げるには転職をするしかないため、離職率は高い。
タイは物価が安く、生活がしやすい国だ。起業や副業もしやすく、会社勤めであっても夜に屋台を出すといったことが気軽にできる。 家族と一緒にいたいという思いも強く、海外で働こうという動機は他のアジア各国と比べて弱い。日本語が生かせる職場が国内に潤沢にあることもあり、日本で就職する理由はなかなか見当たらないのが現状だ。その一方で日本にオフィスを構える日本企業にとっても、日本語が話せるタイ人は採用したい人材であり引き合いは多い。他のアジア各国の場合は文系学生の需要はそれほど高くないが、タイの場合は文系学生であっても国内需要が高く採用が難しくなっている。

5.主な大学

チュラロンコーン大学(Chulalongkorn University)

コンケン大学(Khon Kaen University)

キングモンクット大学 ラッカバン校(King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang)

チェンマイ大学(Chiang Mai University)

 

>>大学一覧ページへ

 

この記事をシェアする!