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韓国大学生のスペックがインフレ中?日本就職を決めた韓国大学生の就活事情

目次

韓国は大学受験の競争が激しいことが有名ですが、大学に続き企業への新卒入社も大変厳しい道のりです。

本記事では、韓国の学生がどのように就活を行なっているのかリアルをお伝えするため、韓国出身学生に取材しました。

 

ASIA to JAPANは、3月6日から3月10日に韓国を訪問し、FAST OFFERのサービス紹介を4校の大学で実施いたしました。

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【韓国】人事のための大学情報まとめ

 

韓国の大学卒の就職率は日本より3割近く低い

韓国の大学卒の新卒就職率は7割に満たない状況が続いています。日本の大学の就職率は95%前後であることを考えると、新卒入社のハードルの高さが伺えます。

今回の記事では韓国の大学に通い、日本就職を決めた韓国の学生Aさんに就活の実態をインタビューしました。

ASIA to JAPAN:韓国での就職は日本よりも厳しいという話を聞いたことがあります。Aさんの視点からは、どう感じましたか?

韓国人学生Aさん:私も韓国の就活は大変厳しいと感じます。就職を希望する韓国の大学生の割合は日本と同じ程度ですが、就職の成功率は日本よりも低い印象です。

関連記事:韓国の就職活動は厳しい?〜韓国人学生と日本人学生の就活事情の違い

 

韓国と日本の就活の違い

ASIA to JAPAN:韓国と日本の就活の違いはなんだと思いますか?

韓国人学生Aさん:日本の就活は資格に縛られない定性的なもの、韓国の就活は資格やTOEICなどのスペックも必要で定量的という印象があります。
そのため、資格取得やインターンのために浪人する人も多くいます。

ASIA to JAPAN:韓国では資格を取る人も多いんですね。

韓国人学生Aさん:韓国の就活では、スペックインフレーションが起きていると言われています。TOEICや会計士の資格など、スペックを積むことも就活の一環とされています。
みんなが資格取得をしておりハイスペックすぎるため、いまいちなスペックでは書類審査も通らないような状況になっています。

(中略)

ASIA to JAPAN:韓国と日本、採用面接の違いは何かありますか?

韓国人学生Aさん:個人的な意見ですが、基本的な流れや質問は同じだと感じます。日本の場合は、ひとつのトピックについて深掘りし、深掘りが終わると次のトピックに移ります。一方、韓国の場合は、いろいろなトピックの質問を次々にしていく印象があります。

 

韓国の学生文化スタディ(勉強会)で就活

ASIA to JAPAN:Aさんは、日本就職をどのように進めたのですか?

韓国人学生Aさん:私は初めから日本で就職することを目指していたので、日本就職のスタディに参加しました。スタディは日本語で言うと勉強会のようなものです。

スタディ(勉強会)とは?

スタディとは、韓国の学生にとっては一般的な文化。大学内のスタディもあれば、大学を問わず参加OKのスタディもあり、仕組みとしては日本のサークルと近い印象です。

  • 就活全般
  • 日本就職
  • 資格取得
  • 外国語習得

など、スタディは目標をもとに学生が集まります。

Aさんが参加していたスタディは外部の企業が開催する日本就活に特化した勉強会です。

6週間に渡って、外部講師による2時間の講座を受講しました。講座では下記のような日本就活の基本を学びます。

  • エントリーシートの書き方
  • 適性検査
  • 面接などの講座

スタディ内で仲間と切磋琢磨し就活成功

Aさんが参加したスタディは、定員20名。講座での勉強をふまえて、スタディ内で少人数のグループを組みます。グループ内で自主的に週に1、2回集まって、勉強会や面接の練習を行いました。

講座により日本就職の仕組みを理解した上で、実践的な面接練習を行なった結果、Aさんは日本大手メーカーへの内定を獲得しました。

Aさんが交流していたスタディ内の仲間もほぼ日本企業への内定が決まったそうです。

日本就活を目指す韓国人学生に人気の企業は?

ASIA to JAPAN:Aさんが参加していたスタディでは、日本のどんな企業が人気でしたか?

韓国人学生Aさん:人気や年収ではなく、それぞれ自分の目指したい業界を選んでいたので、バラバラでした。私の周りではメディア、広告、コンサル、商社を志望する人がいました。

 

韓国での就活は自分のタイミングで進める

ASIA to JAPAN:日本では、就活のスケジュールが決まっていて大学3年生から多くの人が就活を始めます。韓国の大学生はどのようなスケジュールで就活をしますか?

韓国人学生Aさん:韓国では各自のタイミングで就活を始めます。就職したい企業のスケジュールに合わせて動くため、時期がきて一気に就活を始めるということはありません。
自分が就職しなきゃと思ったところから、動き出します。大手に入りたいと思ったら、資格取得するなど準備して動きますし、随時採用の企業でもいいと思ったら、それなりの動きをとります。

就活のタイミングはバラバラなので

  • 3年生で休学して長期インターンをする
  • 学校に通いながら資格をとる
  • 4年生の前期で就活を始めて就職が決まったら、後期は単位認定の申請をして卒業前に働き始める

など、日本に比べ就活スタイルにバリエーションがあることが特徴です。

 

就活の状況次第で卒業の調整をするケースも

ASIA to JAPAN:日本の大学では、卒業時に就職先が決まってない人は少なく、かなり焦る状況ですが、韓国ではどうでしょうか?

韓国人学生Aさん:韓国でも卒業から就職までに空白期間があるのは、避けたいという人が多いです。韓国の大学では、休学が自由なので休学して資格取得したりインターンをしたり留学したりすることも多いです。そのため同じ年に入学した同級生とも卒業時期はバラバラ、周りのプレッシャーはないですし、自分が納得できる就職を目指す人が多いです。

ASIA to JAPAN:そうなんですね。確かに韓国の大学生は休学して留学に行く人が多いイメージがあります。

韓国人学生Aさん:韓国で就職がギリギリできる年齢は30歳と言われています。それまでは興味あることを勉強したり、自分が目指す就職に向けてスペックを上げたりします。

韓国の大学は2月卒業です。入社日を決めて入社する場合もありますが随時採用の企業に就職が決まる場合もあります。随時採用が決まった場合は、卒業をしていない状態のため、学校に就職した旨を伝え単位認定を調整することもあります。

※ ただし、単位認定されるかどうかは大学や教授によって判断されます。

 

今回、Aさんに話を伺い韓国での就活の流れ自体は日本と似ているものの

  • 韓国国内での就職ハードルが高く競争が激しい
  • 学生が就活に向けて自主的に動いている

ことが分かりました。
日本の大学生と比べ、学生時代に留学、資格取得、長期インターンなど豊富な経験を積み、経験から自分の軸をもった学生が多くいると推測できます。

 

韓国の4大学を訪問しFAST OFFER説明会を実施

韓国には日本就職を目指す学生が多くいます。優秀な学生、日本就職へのモチベーションが高い学生を集客するため、韓国を訪問しFAST OFFERの説明会を実施しました。

  • 延世大学(Yonsei University)
  • 東国大学(Dongguk University)
  • 高麗大学(Korea University)
  • 漢陽大学(Hanyang University)

上記大学の訪問のほか、韓国全土の学生を集めWebセミナーも開催。多くの学生にFAST OFFERについてを伝えることができました。

 

優秀な海外大学生の採用にご興味のある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください!

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