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ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam)

ベトナム社会主義共和国

目次

 

1.基本事情と特徴

首都 ハノイ
人口 約9,762万人
言語 公用語はベトナム語。
宗教 仏教、カトリック、カオダイ教他

社会主義共和国であり政府の権力が強いことから、リーダーシップを取るよりはトップに従順な人が多い傾向にある。

2.教育事情

小学校は5年間、中学校は4年間、高校は3年間、大学は4年間であり、小中学校の教育年数こそ異なるが、中学校までが義務教育であることは日本と同じ。高校に進む場合はテストを受ける必要があり、こちらも日本と同様、学校ごとに用意されたテストを受ける。

大学入試では全国の受験生が同じテストを受け、その結果によって選べる大学や専攻が決まる。成績優秀者しか進めない難易度の高い専攻は、医学系と警察。また、日本でいう推薦入試のように、高校の成績によって大学が決まることもある。大学進学率は28.54%。

3.日本への関心と日本語環境

ベトナムではバイクのことを「ホンダ」と呼ぶなど、日本製品に対する信頼が厚い。1990年代から多くの日本企業が進出し、現地で投資活動を行うなどしてベトナムの発展に貢献したことも日本への関心や信頼を集める要因となっている。食を中心とした文化やアニメに関心を持つ人も多く、日本びいきの層は増加傾向にある。

近年は日本に留学したり技能実習生として就業したりする人が増えている。ベトナムと比べて給与水準の高い日本で働きたいと希望する学生も多数。英語が話せない人が多いぶん、日本語学習への意欲が総じて高いのがベトナムの特徴と言える。

来日前の日本語学習を目的とした日本語学校は増加しており、日本語教育機関数は2015年度調査から219機関増え、世界12位から2018年度には7位にまで浮上。日本語教師の数も2015年度調査から5235人増え、中国、韓国に続きベトナムは世界で3番目に日本語教師が多い国となった。日本語学習者数も10万9598人増加し、2018年度時点で3年前から169%増となる17万4461人もの人が日本語を学んでいる。日本語教育の環境は整っており、大学の日本語教育も質が高い。上位大学では卒業までにN1、N2レベルまで日本語力を伸ばす学生もいる。ただ、日本語学習者の大多数は技能実習を目的とする人であり、日本語ができる高度人材の数が多いわけではない。

4.就職事情と仕事観

企業が大学の成績を重視するため、卒業後に仕事を探し始めるのが一般的。インターネットで探したり、知人から紹介してもらったりすることが多く、他のアジア各国と比べて大学のジョブフェアはそれほど盛んではない。上位大学の学生は仕事を見つけやすいが、そうでない場合は数年間就職ができない人もいる。就職先はベトナム国内で探すことが大半で、海外就職は稀。

就職先を探す際に重視するポイントは、自分の能力や専攻が生かせること、そして給与。ベトナムの大卒初任給は約300ドル、日本円にして3万円強と、ベトナムと日本の給与水準の差が大きく、日本での就業を希望する人は多い。初任給にこだわる傾向にあるので、採用時は昇給や賞与、手当を含めた年収を提示するなど、給与に関しての丁寧な説明をすることを推奨する。また、ベトナムはオフショア開発が盛んであるため、IT人材の中には日本で働いてる間に顧客を獲得し、ベトナムに戻って起業する人も。退職を防ぐためには能力に応じて給与を上げることが肝となる。
なお、多くの日本企業はホーチミンに拠点を構えるが、日本語を話せる学生はハノイに集中しており、採用活動を行うならハノイが狙い目だ。

5.主な大学

ハノイ工科大学(Hanoi University of Science and Technology)

FPT大学(FPT University)

 

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