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ベトナムの教育&就職事情 ~ハノイ工科大学・機械工学専攻の学生にインタビュー~

国によって異なる教育システムや就職の仕方。今回はASIAtoJAPANの無料日本語学習プログラム「Study Go Work JAPAN」受講生のベトナム人学生に、ベトナムの教育事情と就職事情について尋ねた。

「Study Go Work JAPAN」受講生のベトナム人学生が教えるベトナムの教育事情と就職事情

【学生プロフィール】
ハノイ工科大学(Hanoi University of Science and Technology/HUST)と長岡技術科学大学のツイニングプログラム生。機械工学専攻で、CNC機械設計を研究。独学でも日々日本語勉強を欠かさず、約2年間でN2を取得。

 

ベトナムの教育事情

ベトナムと日本の進学の仕方は似ている。小中学校の教育年数こそ以下の通り異なるが、小学校、中学校、高校、大学と進学していく点、中学校までが義務教育である点は同じだ。
小学校:5年間 中学校:4年間 高校:3年間 大学:4年間(技術系専攻の場合は5年間が多い)

シンガポールやマレーシアなど、中学校に進学する際にテストがある国もあるものの、ベトナムの場合、進学時にテストを受けるのは高校と大学に進む時だけ。高校入試は日本と同様、学校ごとに用意されたテストを受ける。

大学入試では全国の受験生が同じテストを受け、その後、成績によって選べる大学や専攻が決まる。成績優秀者しか進めない難易度の高い専攻は、医者と警察。警察というのは少し意外な気もするが、「ベトナムの警察官は優秀」と学生は話す。また、日本でいう推薦のように、高校の成績によって大学が決まることもある。

>>参考:諸外国・地域の学校情報(外務省)

 

ベトナムの就職事情

就職活動の時期や方法は人によって異なるが、企業が大学の成績を重視するため、卒業後に仕事を探し始めるのが一般的。インターネットで探したり、知人から紹介してもらったりすることが多いという。いい大学の学生は仕事を見つけやすく、採用が決まり、卒業後すぐに働き始める人もいるが、そうでない場合は数年間就職ができない人もいるのだとか。
就職先はベトナム国内で探す人が大半で、海外で就職をするのは珍しい。だが、最近では日本、韓国、台湾で仕事探す人が増えつつある。それぞれの国の言語を学ぶ必要があるが、「英語圏は仕事が少ないイメージがある」という。なお、ベトナムで有名な日本企業を聞くと、トヨタ自動車やホンダの名前が上がった。
就職先を探す際に重視するポイントは、まず自分の能力や専攻が生かせることが大前提。加えて給与、そして場所が重要とのこと。結婚するまでは家族と暮らすのが一般的であるため、国内就職の場合は家から通える距離であることが勤務先の条件となる。

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