インドの有名大学ランキング2025|インド政府教育省が発表する「NIRF」を解説(ダウンロード資料付き)

インドの有名大学ランキング2025|インド政府教育省が発表する「NIRF」を解説(ダウンロード資料付き)

14億人を超える人口を抱えるインドでは、優秀な大学への入学はほんの一握りの学生にしか許されない狭き門となっています。

特に、インドを代表する理系名門大学IIT(Indian Institutes of Technology)は、入学試験が「世界で最も難しいテスト」と称されるほどの超難関校です。

そこを突破した学生たちは、高い専門性と問題解決力を備え、GAFAMをはじめとする世界的企業で活躍しており、世界の採用市場がインドの有力大学出身者に注目しています。

インド政府教育省は毎年、国内の大学を対象に「NIRF(National Institutional Ranking Framework)」を発表しています。

2025年版の最新ランキングも公開され、今年もIITを中心とした理系大学の存在感が際立つ結果となりました。

本記事では、NIRF 2025のランキングから、総合部門トップ10とエンジニア部門トップ25をご紹介し、採用戦略のヒントとなる考察をまとめています。

最後には、エンジニア部門トップ100校の一覧データをダウンロードできるExcelファイルもご用意しましたので、ぜひご活用ください。

 

■インド大学ランキングNIRFとは?

NIRF(National Institutional Ranking Framework)を解説

出典:National Institutional Ranking Framework

インド国内の大学に関する指標はいくつかありますが、中でもインド政府教育省が制作に関わるNIRFは信頼性の高いランキングです。

NIRFとはNational Institutional Ranking Frameworkの略で、インド政府教育省とインド国内トップの大学が共同で作成しています。

ランキングは毎年更新されており、公式ページから2016年以降のランキングを確認できます。

NIFRでは以下の部門ごとのランキングを発表しています。

  • Overall
  • University
  • College
  • Research Institutions
  • Engineering
  • Management
  • Pharmacy
  • Medical
  • Dental
  • Law
  • Architecture and Planning
  • Agriculture and Allied Sectors
  • Innovation
  • Open University
  • Skill University
  • State Public University
  • Sustainable Development Goals

大学ランキング上位の大学はインド国内でも有名大学として認知され、優秀な学生たちが集まります。

 

■NIRFのランキング指標

NIRFは偏差値のように単に大学の学力レベルを示したものではなく、教育資金、研究、卒業成績、多様性、大学のイメージなどいくつもの側面から大学を評価した指標です。

具体的には、以下5項目のパラメーターの総合スコアによりランキングがつけられます。

  • 教育・学習資源(Teaching, Learning & Resources: TLR) – 30%
    – 教員数や博士号保持率
    – 学生と教員の比率
    – インフラ設備やICT環境
    – 学生満足度
  • 研究・専門性・イノベーション(Research and Professional Practice: RP) – 30%
    – 論文数・引用数
    – 特許出願やライセンス件数
    – 外部資金による研究プロジェクト
  • 卒業生の成果(Graduation Outcomes: GO) – 20%
    – 就職率・進学率
    – 国家試験(医学・法学など)合格率
    – 起業や社会的インパクト
  • 社会への浸透度(Outreach and Inclusivity: OI) – 10%
    – 地域・性別・経済状況など多様な背景を持つ学生の受け入れ
    – 留学生の受け入れ状況
    – 社会的弱者への奨学金制度
  • 知覚(Perception: PR) – 10%
    – 企業や学術界での評価
    – 国際的な認知度
    – 雇用主や専門家による評判

これらのパラメーターは、5年に1度行われる教育機関として品質認証(アクレディテーション)を受けた大学から提出されるデータをもとに計算されています。

提出されたデータは、インド政府教育省により事実にもとづくかチェックが行われます。

ただ、この内訳は、総合ランキング (“Overall”) に適用される内訳のため、部門別ランキング(たとえば、Engineering、Management、大学カテゴリー別など)では、若干比重が異なる場合があります。

 

■インド大学ランキングNIRFトップ10にIIT6校がランクイン

トップ10

出典:India Rankings 2025: Overall

ランキング上位は毎年ほぼ固定化しており、特にIIT Madras・IIT Delhi・IIT Bombayの3校は、世界的にも評価が高い理系総合大学として知られています。

注目すべきは、研究力・産業連携力・卒業生の就職実績のいずれも突出している点です。
中でもIIT Madrasは、産業界との共同研究件数やスタートアップ支援の実績で他校を圧倒しており、日本企業からの採用ニーズも年々高まっています。

IIT以外にも、2位には理学系研究で世界的評価を得ているIIScや、人文学・社会科学分野で評価の高いJNUがトップ10に入っており、インドの高等教育が多様な分野で国際競争力を高めていることが分かります。

 

■インド大学ランキングトップ25(エンジニア部門)

エンジニア25

出典:India Rankings 2025: Engineering

NIRFのエンジニア部門のランキングを見てみましょう。

インドのエンジニア教育は、世界でも高い評価を受けており、NIRF「Engineering」部門でもIIT勢が上位を独占しています。

IIT以外で注目したいのがNIT(National Institute of Technology)です。

なかでもNIT TiruchirappalliとNIT Surathkalは、IITに次ぐ難関校として知られ、即戦力エンジニア人材の供給源となっています。

また、民間大学ではVITやBITS Pilaniなどがグローバル企業との連携プログラムを積極的に展開しており、日本企業との接点を持つ学生も増加傾向です。

近年では、民間大学や私立工科大学の存在感も徐々に増しており、さらに企業と共同で設立した研究センターを持つ大学も増え、即戦力となる人材の育成環境は年々整ってきています。

こうしたトップ校出身者は、専門知識だけでなく課題解決力・英語力・グローバルマインドにも優れ、採用後も高いパフォーマンスを発揮する傾向があります。

■圧倒的存在感のIITとは

IITはインド全土に23校、合計で約10万人の学生が在籍しているインド最高峰の理系大学です。

最高峰と言われる理由は「約100万人の学生が目指し、約1.6万人の学生のみが合格」と受験人数に対し約1.6%の枠を勝ち取った優秀な学生が通っているためです。

IITへの入学は、インド国内での統一テストJEE-Main (Joint Entrance Examination-Main)と、JEE-Advancedの成績によって入学の可否が決まります。

インドにおける18歳の人口数は約2,500万人おり、そのうちの約1/4が大学に進学します。インドの大学進学者全体で考えるとIITに進学できる学生の割合は約0.26%のため、入学することがいかに難しいかが分かります。

 

■NIRFランキングとQS/THEランキングの違い

世界には複数の大学ランキングがありますが、代表的なものは「QS World University Rankings」や「Times Higher Education(THE)World University Rankings」です。

これらは研究論文の国際的評価や留学生の割合など、グローバルな視点で大学を比較しているのが特徴です。

一方、インド政府が発表するNIRFランキングは、国内の教育環境や就職実績を重視しています。

たとえば、指標の中には「卒業生の就職率」「国内での評価」「社会的多様性」などが含まれており、インド国内の人材市場を反映したものになっています。

そのため、QSやTHEでは上位に出てこない大学でも、NIRFでは高く評価されるケースがあります。

逆に、国際的には高評価でも、インド国内の就職市場での強さが見えにくい大学はNIRFでは順位が伸びないこともあります。

採用を検討する日本企業にとって重要なのは、「インド国内でどの大学が信頼されているか」を知ることです。

その意味で、NIRFランキングは国際ランキングとは異なる「現地採用市場の地図」として活用できることが大きな特徴といえるでしょう。

 

■採用に直結するNIRFの指標とは

日本企業の人事担当者にとって注目すべき点は、「就職やキャリア成果」に直結する評価指標を含んでいることです。

ランキングの大きな柱の一つとして「卒業生の就職実績」や「キャンパスからの求人件数」「平均給与水準」などが数値化されており、各大学がどれだけ学生を社会に送り出しているかが可視化されています。

さらに、社会的・経済的に多様な背景を持つ学生への教育機会を評価する「アウトリーチとインクルージョン」も特徴的です。

これは、日本企業が多様な価値観を持つ人材を採用するうえで参考になるポイントといえるでしょう。

研究力や国際性に重点を置く国際的なランキングと比べ、NIRFはより「インド人材採用の現場」で役立つ実態を示しているといえます。

 

■まとめ

NIRFが発表した2025年度の大学ランキングはいかがでしたでしょうか。

今回のNIRFランキングからは、IITを中心とした理系教育機関が依然として圧倒的な存在感を持つ一方、私立大学や新興校も実力をつけ、裾野が広がっている様子がうかがえます。

特にエンジニアリング分野では、学生が在学中から実務経験を積める環境が整っており、理論だけでなく実践力を兼ね備えた人材が多数輩出されています。

これは、日本企業が求める「入社後すぐに戦力となるグローバルエンジニア」として極めて魅力的です。

今後、日本企業がインドから人材採用を進める際には、IITやIIScといったトップ校だけでなく、急成長を遂げる私立大学や地域拠点大学にも目を向けることが、より多様な人材獲得への近道となるでしょう。

ASIA to JAPAN は、インドの理系大学生の日本語話者育成を目的とした「日本語プログラム」をオンラインでの無料開講や、IITのプレースメント担当者とのリレーションを活かし、どこよりも早いIIT採用を実施するなど、インド学生の採用支援を創業当初から続けており、多数のインド学生の日本就職を支援した実績があります。

インド人学生の採用について気になる方はご相談を随時受け付けていますので、お気軽にASIA to JAPANへお問い合わせください