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台湾の平均年収|業界によって大きな給与格差がある台湾の給与事情

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目次

台湾の平均年収|業界によって大きな給与格差がある台湾の給与事情とは?

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日本よりも物価が安いと言われている台湾ですが、はたして社会人は月にいくら平均で貰っているのでしょうか。
また、月当たりの収入が高額な業種はなんでしょうか。
今回は、台湾の平均年収、新卒者の初任給、そして業界ごとの給与事情の調査を行いました。台湾の給与事情について詳しく見ていきましょう。

※台湾通貨:TWD(台湾元)※1TWD:約4.43円(2023年5月時点でのレートで換算)

【台湾の平均年収 

台湾の人材バンク「104人力銀行」によると2022年における台湾の平均年収は、67万7千台湾元(約300万円)と直近7年間で最高額でした。前年比3.1%増で、過去5年で最高の増加率となりました。現在の日本の平均年収が443万円なので、143万円ほど差がありますが、日本との物価差を考慮するとそれほど変わりがないでしょう。しかし、これは全ての業種を合わせた平均額になります。実際は、業種によってだいぶ差があります。高収入職業として挙げられるのが、パイロットの276万1千台湾元(約1,223万円)、医者の185万3千台湾元(約815万円)です。業界として平均的に高いのは半導体業界で、平均年収は96万9千元(約440万円)でした。

【台湾の平均月収 

平均月収は、約5万4千台湾元(約23万7千円)です。台湾の給与事情で特徴的なのは、台湾では40代の年収が1番高く、若い世代や65歳以上の収入は40代と比較すると低収入になる傾向があるたことです。データは少し古いですが2018年の行政院主計総処の調査によると、25歳以下の平均月収は約2万6千台湾元(約11万4千円)で、40〜49歳は約4万5千台湾元(約19万8千円)でした。そのため、台湾では20代や30代の年収は40代よりも約90万円低いと言えます。

では、なぜ年収の平均値が上昇傾向にあるのか。その鍵となるのが女性の未婚率が関係していると言われています。こちらも前のデータになりますが、2017年の台湾女性の平均年収の中央値は約43万8千台湾元(約192万円)で、上昇傾向にあります。それと比例しているのが女性の未婚率で、2021年の段階で過去最高の43.2%と約半数の女性が未婚であることがわかりました。

【新卒の初任給 

台湾の新卒初任給は、業種や企業によって異なりますが、平均として約10万円で日本の約半分程度です。台湾での生活は月に10万円ほどあればなんとか暮らすことができるレベルと言われています。しかし、入社したてでは給料が低いため、物価の高い都市部で1人暮らしをするとなると、現状の収入では家賃や食費で可処分所得が圧迫され、苦しい生活を送っている人も多いのも現実です。ただし、これは台湾の物価が日本に比べて低いという点、また生活に必要な固定費が日本ほどかからないということで成り立っていることであり、さほど日本の新卒と変わらないかもしれません。

【業界ごとの給与事情 

業種別 給与(台湾元) 年間成長率(%)
金融業、保険業 100,390 1.53
電気・ガス供給業 95,603 2.11
出版業、音楽映像制作業 79,142 4.70
通信および情報通信サービス業 79,142 4.70
専門的、科学的、技術的サービス業 67,728 3.44
医療および社会福祉サービス業 66,543 3.94
輸送および倉庫業 62,232 8.08
製造業 60,451 5.18
鉱業および土壌抽出産業 58,625 4.50
不動産業 57,200 -0.23
卸売業および小売業 52,038 1.15
建設業 48,545 2.27
水道および汚染修復産業 45,955 1.61
芸術、エンターテイメント業 39,886 3.20
レジャーサービス業 39,886 3.20
サポートサービス業 38,528 0.96
宿泊・ケータリング業 36,099 3.04
教育
(小学校以上の公立・私立学校等を除く)
32,236 2.70
他のサービス業 37,565 4.32

※参考:行政院主計総処(2022年の従業員一人当たりの月給データ)

上記の一覧を見るとわかるのが、業種によって月にもらえる金額に大きく差が出ていることです。金融系、電気・ガス系などは月に約44万円近くもらっているのに対して、教育系の仕事となると約14万円と30万円近くの差が開く結果となった。ただし、不動産業を除く全ての業種において前年に比べ右肩上がりで成長していることがわかる。
電気・ガス系のエネルギー産業は、準国営的企業と呼ばれます。これは、株式会社などの一般企業とは異なり政府が介入しているため外資の競合企業がありません。そのため、そもそもの産業構造が異なるため、高利益となり平均月収も他の業種に比べて高いと言えます。
ちなみに、台湾で年収500万円を得ると、上位10%の高所得者層になれます。

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【まとめ 

台湾の平均給与は日本の給与に比べて差があります。しかし、日本の年収は下降傾向にあるのに対して、台湾の年収は上昇傾向にあるため、差は徐々に縮まってくることでしょう。そして、IT業界の需要が高く、半導体やエンジニア、電気通信業の給与は台湾で最も高い位置にあり、それに比例して就職を希望する学生も多いのが現状です。

また、この記事をご覧になって頂いた方の中には、台湾の人材を採用するために、平均年収を調査していた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
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(脚注)
・(参考)行政院主計総処 各行業受僱員工每人每月薪資
・(参考)Career-World 【2022年】台湾の平均年収は日本円で約271万円!30代や女性など年代や性別の年収も紹介
・(参考)フォーカス台湾 今年の平均年収、約300万円 過去7年で最高=人材バンク/台湾

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