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ベトナムの平均年収|平均年収は約46万円、業界によって大きな給与格差が

ベトナム給与事情

目次

ベトナムの平均年収|平均年収は約46万円、業界によって大きな給与格差が

ベトナムにおける平均年収や新卒者の初任給はどの程度でしょうか?
ベトナムでは、業界や職種によっては給与が異なるでしょうか?
需要が高い職種はどのような職種でしょうか? 

そこで、ベトナムの平均年収、新卒者の初任給、そして業界ごとの給与事情の調査を行いました。ベトナムの給与事情について詳しく見ていきましょう。

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【ベトナムの平均月収 

※ベトナム通貨:VND(ドン)※1VND:約0.0058円(2023年3月時点でのレートで換算)

ベトナム人の平均年収や初任給については、地域や業界、職種などによって異なりますが、ベトナムにおいては多くの人が持っている経済力に対して平均給与が低すぎるという問題があります。これは、地域格差、教育格差、社会格差などが関係していると考えられています。
JETROによると、ベトナム統計総局が公表した、2022年第2四半期のベトナム全国の平均月収は660万ドン(約38,280)、年収にすると79,200,000ドン(約459,360円)です。
平均月収は660万ドン(約38,280円)ですが、全国の1世帯当たり月間支出額は約290VND(約16000)に達し、労働者は生活に必要な物を買うのに苦労していることが分かりました。ただし、都市部では生活費が高く、平均的な支出額がそれ以上になります(都市部の月間支出額は380VND(22040))。また、支出の内訳としては、住居費や食費、交通費などが大きな割合を占めます。また、近年ではスマートフォンやインターネット利用料など、情報通信関連の支出が増えている傾向にあります。 

また、インフレ率と比較すると、現在のベトナムの最低賃金は非常に低いと言われています。インフレ率とは全体的な物価水準が持続的に上昇する状態を表す指標のことです。最低賃金がインフレ率に追従しない場合、労働者は商品価格の上昇に追従するために支出を削減したり、収入を上げるために多くの苦労をしたりすることになります。 そのため、ベトナム政府は低い収入の問題を解決するために様々な政策を推進しています。
JETROによるとベトナム政府は、「
最低賃金に関する政令38号(38/2022/ND-CP)」を公布し4区分の地域別に設定されている最低賃金を202271日から月額で平均6%引き上げる対応をとりました。これにより、国民所得が向上し、生活水準が向上することが期待されています。 

ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市を含む地域1は現行から5.9%増の月額468万ドン(約27,144円、1ドン=約0.0058円)、地域2(ダナン市、バクニン省など)は6.1%増の416万ドン、地域3(ハナム省など)は6.1%増の364万ドン、地域4(地域13以外)は5.9%増の325万ドンに改定します。

 

【新卒の初任給 

人材大手ジョブストリートによれば、ベトナムの新卒の初任給は、業種や地域、企業によって大きく異なりますが、大学新卒社員の平均月額賃金は300米ドル(約3.9万円〜)とされています。ただし、外資系企業や大手企業などであれば、より高い初任給を提示することがあります。また、就職市場の競争が激しい分野では、初任給が上がる傾向にあるとされています。 

ベトナムで新卒社員の賃金水準の高い上位5分野は、不動産、金融サービスIT、秘書、食品技術です。このうち、最も高い不動産分野は平均が378米約4.9万円、最高が629米ドル(約8.1万円〜);金融サービスは平均が350米ドル(約4.5万円);IT分野は平均が325米ドル(4.2万円);秘書分野は平均が279米ドル(約3.5万円);食料品分野は平均が205米ドル(約2.6万円)です。

 

【業界ごとの給与事情 

上記に述べたように、ベトナムの給与が日本と比べれば非常に少ないことが分かりました。ただし、それは平均値であり、業界や職種によっては異なる可能性があるため、全ての人の給与が少ないとは限りません。 

現在の雇用市場において需要が高い職種はIT業界金融業界不動産業界コンサルティング業界医療業界です。そのうち、IT業界の給料は500米ドル~1500米ドル(約6.5万円~19万円);金融業界の給料は300米ドル~1300米ドル(約3.9万~16.9万円);不動産業界の給料は430米ドル~940米ドル(約5.6万円~12万円);コンサルティング業界の給料は410米ドル~1000米ドル(5万円~13万円);医療業界の給料は340米ドル~1100米ドル(約4.4万円~14万円)です。 

また、ベトナムには多くの日系企業があるため、日本語能力試験のN1N2を取得している人など、日本語が堪能な人材も需要が高いです。

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【まとめ 

日本とベトナムの平均給与には大きな差があります。ベトナムの平均月収は660万ドン(約38,280円)であり、最低賃金がインフレ率に追従しないため、ベトナム人の生活費は非常に高いと言えます。ただし、業界や職種によって給与が違う場合もあり、特にITやビジネスに関連する企業は他の企業より給料が高いようです。 

また、この記事をご覧になって頂いた方の中には、ベトナムの人材を採用するために、平均年収を調査していた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
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