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企業が求める理系人材の採用。外国人材が魅力的なその理由とは

目次

企業が求める理系人材の採用。 外国人人材が魅力的なその理由とは?

IT分野のレベルアップ、社内コンテンツのアップデート、デジタル化の推進など、多くの企業が理系人材に期待を寄せて採用を行ってみると思います。採用が難しいと感じている担当者も多いのではないでしょうか。

この記事 では、何故理系学生が取り合いの状況になっているのか?その解消方法はあるのか?についてご紹介します。

理系人材が必要とされる背景

それはズバリ「テクノロジー分野の急成長」です。 急成長し続けていくのは「DX(※)」が加速しているからと言えるでしょう。
※DXとは…デジタルを効果的に活用し提供ができるよう、ビジネスや組織の活動・内容・仕組みを戦略的、構造的に再構築していくこと

簡単にいうと「人からITへ代替する動き」が加速しているので、テクノロジーやITに対して専門的な知識を大切に理系人材を企業は必要とするのです。 

 

何故、特に「理系人材」の採用に苦戦するのか

採用枠が増える一方、年々採用が難しくなる理系学生。その原因を見ていきます。

文系に比べて少ない母数

まず、理系学生の数が、文系学生に比べて少ないということが挙げられます。


※文部科学省「文部科学統計届(令和5年版)」を参考にASIA to JAPANが作成

 

文部科学省が公表する「文部科学統計改正(令和5年版)」によるとその割合は、文系が6割で理系が4割ということがわかりました。
ニーズが高い4割を、多く企業で競合する必要があるため、文系に比べて母数の面が不利ということがあります。

主流が進む大手企業の存在

理系に限らず、大手企業に人気が集中するのは当然と言えそうですが、理系学生は特に大手企業を志望する傾向があります。

HR総研×楽天みん就による2022年卒学生の就職活動動向調査によると、「できれば大手企業に行きたい」人の割合が最も多く、「絶対に大手企業に行きたい」人と合わせると全体の75%を占める結果となっています。文系の同項目の占める割合は47%であることと比較しても、理系学生が大手企業志望なことがうかがえます。

実際に大手企業は多額の研究費を費やしており、研究者にとって魅力的な研究環境に感じるなどの理由があるのではないでしょうか。大手企業に人気が集中すると、中小企業では希望する人材に出会える確率が低くなってしまうかもしれません。 

(参考サイト:研究ネット 研究開発費データベース

 

文系に比べて少ない就活時間

理系学生は研究室に入るため、文系学生と比べて就職活動に割く時間が少ないといえます。大学3年または4年生になるタイミングで研究室に入り、授業と並行して研究を行う忙しさから、就職活動に割く時間が少なくなります。 企業は、インターンシップや就職説明会で理系学生と出会いたいと検討していても、参加人数が少ないため、なかなか難しいことが考えられます。 

 

理系学生の採用を成功させるには?

では、このような特徴を持つ理系学生の採用を成功させるためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。いくつかの重要なポイントをこれからご紹介します。 

 

就職活動のスケジュールを把握して並行を行う

理系学生は、研究でなかなか就活に時間を費やせません。まずは、理系学生のスケジュールを把握し、施策を練りましょう。

施策の一つとして提案できることは、「理系学生へのアプローチ」です。コロナ禍以降、オンラインでの活動が日本全体でも一般的となりました。今までであれば、企業が指定する日時に合わせて現場に移動するオフラインが当たり前のため、研究の時間を削ってまで長時間を就活に割くという行動が困難でした。

オンラインでは、まず移動時間がなくなります。また、場所も選ぶ必要がありません。これだけで、理系学生にとっても研究に費やせる時間が生まれます。そして、企業側も会場準備などの負担がなくなります。オンラインであれば、自由度がきくメリットに加えて、参加場所が指定されない分、各都道府県だけでなく、海外からの参加も可能になるため、母数を増やすことができるのです。

企業から、大学や研究室へ積極的にアプローチする

二つ目の対策として、大学や研究室に積極的にアプローチすることがあげられます。繋がりをつくることができれば、企業名が学生に認知されやすくなるため、積極的に企業側からアプローチしたいところです。

また、理系学生の採用に関して特徴的な、推薦応募から採用の機会を掴めるかもしれません。 

●自由応募と推薦応募 

日本において理系学生が就職するには、ルートが主に二つあります。一つは、通常の自由応募ですが、理系学生において特徴的なのが推薦応募というルートです。 

推薦応募とは、大学に寄せられた求人に、教授や学校の関係者からの推薦状とともにエントリーする方法です。大学や教授と企業の間で信頼関係が築かれている必要があり、それ故に自由応募と比較して合格率が高いこと・内定辞退ができないに等しいことがあげられます。 

学校推薦の一般的なスケジュール感をみていきましょう。説明会や概要の開示が学部3年・修士1年の12月頃に行われはじめます。
次に、推薦制度についての説明会や学内選抜・選考等が実施され、最終的に企業への推薦が行われます。これらのスケジュールに合わせて、大学側にアプローチをかけてみてはどうでしょうか。 

新規で関係値を築くのが難しい場合は、既存社員の母校や研究室との関係を維持することも一つの手段です。
ただし、短期だけであると、社員が部署移動や退職をしてしまった際、以後の関係を保つことが困難となります。そうなる前に、早めに行動して中長期を見据えた関係値構築を意識しましょう。
 

 

研究内容を自社事業で活かせることを伝える

理系学生で大手企業を志望する学生の志望理由として「学生自身の研究内容と親和性があり、さらに研究設備が整っている」という点があげられます。

学生は、自身の研究を活かせる仕事を探しているケースが多いです。そのため企業は、社の事業と研究内容との親和性をアピールすることが重要です。学生に情報を開示する際、この点を意識したアピールを行うことで、学生にとって魅力的な企業として認識してもらえるでしょう。

また、学生が自身の研究テーマを発表できるような場を設けるのも手段の一つです。発表内容によって学生の考え方や価値観を垣間見ることができます。理系学生は自身のアピールとして、企業は理系学生の人となりを知ることができる場となるでしょう。

 

理系の学生に特化したインターンやイベントを開催する

理系学生に向けて、短期インターンシップの実施やオンラインイベントの開催を検討してみましょう。

理系学生は、研究との兼ね合いでインターンシップにあまり参加することができません。もし、一定期間予定が空いていたとしても、1週間以上参加が必要であれば参加を見送らなくてはなりません。

もし、1〜2日だけの参加であれば、学生にとって検討の余地が出てきます。ただし、短期の場合インターンシップとして機能させるのは難しいかと思いますが、最近ではオンラインの短期インターンシップが増えています。そのため、企業として通常とは異なる、「オンラインインターンシップ」のプログラムを考案しても良いかもしれません。

 

理系外国人の採用も視野に入れる

最後が、理系外国人材の採用を検討することです。

日本国内の母数が減少していることについて、前述しました。この母数を増やすには、少子高齢化が逆転するか、多くの学生が理系になるかという非現実的な方法しか思い当たりません。
しかし、採用範囲を日本だけでなく世界に向けた時、その母数は急激に増加します。さらに、日本で働くことで最先端の技術に触れ、学ぶことができると興味を示している外国人材も少なくありません。

 

日本就職を希望する理系外国人材とは?

理系外国人材も採用対象範囲に入れるということは、単純に母数は増えますが「日本人とどのような違いがあるのか?」具体的に想像出来ない方も多いかもしれません。ここからは、日本での就職を希望する理系外国人材について紹介します。

理系外国人材の特徴

まず、多くの外国人材が日本の最先端技術に興味を持っています。海外では、今でも「made in Japan」という文字に「安心・安全・高品質」というイメージが含まれており、その技術に憧れを抱いている人が多いです。

アメリカやインド、中国などITに力を入れている国では、ITに特化した人材育成にも余念がありません。特に、インドのIIT(インド工科大学)では多くのエンジニアを輩出しており、世界的な企業であるGAFAMや某外資系銀行などのトップを担う優秀な人材も育てています。

企業にとっての魅力

外国人材は、努力を惜しまない人が多い傾向にあります。

日本で働くにあたり必ず立ちはだかる壁が「言葉」です。日本でスムーズに仕事をするには、現状、日本語の習得が必要なケースが多いのが事実です。日本語の意味を理解できるか否かで、働ける間口が大きく変わります。そのため、日本での就職を希望する学生の多くが、自国の教育機関や日本語学校、もしくは独学にて日本語を学ぶ傾向にあります。さらに入社後も、日本語のレベルアップを目的に引き続き勉強を続ける人が多いです。このように、目標に向けて努力を惜しまない人が多いのです。

他にも、社内のイノベーション向上やグローバルネットワークの構築など、企業にとって魅力的な点を挙げることができますが、こちらの記事に詳しく書いていますのでご覧ください。

 

まとめ

理系人材の採用について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。優秀な人材を逃さないためには、国内だけではなく海外に目を向けて見るのも一つの手だと思います。

外国人材を採用が初めてでノウハウがない場合は、専門家に相談をするのもひとつの手でしょう。
ASIA to JAPANでは、外国人材と初めて関わる企業や、検討している企業にも安心して採用していただけるサポートを行っています。
アジアを中心とした海外の有力大学と提携し、毎月面接イベント『FAST OFFER』を実施。2023年は年間で300名の海外大生の採用をサポートした実績があります。

外国人材の採用で不安なことがありましたら、お気軽にお問い合わせください

 

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