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外国人社員の受け入れにおける、必要な研修内容とは?外国人材側・受け入れ側についてそれぞれ解説。

目次

外国人社員の受け入れにおける、必要な研修内容とは?外国人材側・受け入れ側についてそれぞれ解説。

外国人材を採用する時に気になることの1つに「入社時の研修」が挙げられます。採用する外国人社員側と、受け入れる既存社員側、それぞれに適した研修を行うことで、その後の職場環境へ溶け込むこともスムーズになるでしょう。

この記事では具体的な研修の内容も含め、解説していきます。

外国人受け入れ研修の重要性

外国人材と受け入れ部署の双方に向けて「日本と海外の違い」を理解するための研修を行う必要があるでしょう。 なぜならば、外国人材採用におけるトラブルの大半は「知らない」ことが原因だからです。

ほとんどのトラブルは知っていれば防げることであり、それゆえに日本と海外の価値観のおおよその傾向をお互いに知っておくことが重要です。

「外国人材」と言っても感覚はそれぞれ違う

前提として抑えておきたいのは、同じ外国人でも感覚は人それぞれ、ということです。
例えば「相手に失礼のないビジネスマナー
」といっても、国によっても個人によっても感覚は大きく異なります。一般的にドイツ人は厳格だと言われるが、ドイツ人もジャマイカ人も日本人にとっては同じ外国人であり、一概に「海外はこういうもの」と決めつけることはできません。

ただし、時間への厳しさや報連相の感覚、上下関係など、日本独自の特性や風習のようなものはあります。そういった点を事前に共有することは、現場配属後のトラブル軽減につながるはずです。 

 

対象別の研修方法

外国人材に対する研修 

●研修で伝えたいこと「日本企業で働く上での心構え」

外国人材に向けた研修では、日本企業で働く上での心構えを伝えるイメージを持つといいでしょう。 

例えば、時間の価値観。「約束の時間に遅れてはいけない」という考え方自体は万国共通ですが、その温度感は国によって大きく異なります。そして日本の場合、時間に対してはかなり厳格です。

国によっては「時間に遅れてはいけないけど、遅れることもある」という感覚ですが、日本の場合は額面通り「時間に遅れてはいけない」のです。 

研修で伝えたいこと「報連相」

他に外国人材が戸惑いやすいのが報連相という文化です。報告、連絡、相談の重要性もまた全世界に共通するものではあるものの、日本企業はチームの意識が強く、海外と比べて報連相を強く求める傾向にあり、こういった違いが外国人材の混乱の元となることは非常に多いでしょう。 

なお、日本に憧れと敬意を抱いている外国人材の場合、日本の感覚に合わせようとする人も多いのも事実。たとえ出身国が時間にルーズであったとしても厳格に時間を守るなど、「日本人と同じようにしたい」という意識は強い傾向にあります。 

受け入れ部署向けの研修 

文化の違いや個人の事情によって生じる細々とした対応は受け入れ後にすり合わせていけば十分ですが、日本と海外の大まかな違いは事前に押さえておいた方がいいでしょう。

国籍や宗教によって考え方や価値観が異なるため、基本的な知識を習得しておかなければ大きな混乱を招いてしまう可能性が高まります。 

例えば宗教への基礎知識があれば、ムスリムの女性に対して「ヒジャブを取るように」と指示したり、「あなたの歓迎会なのだから飲まないと」と言ってしまったりすることが、どれほど非常識なことかがわかるでしょう。

(関連記事を読む:日本企業がイスラム教徒(ムスリム)社員を受け入れるときにできること) 

(関連記事を読む:【セミナーレポート】社員の外国籍率約32%のゴーリスト様に聞く海外採用のきっかけ、気をつけたことは?

研修で伝えたいこと「日本人と外国人の仕事への価値観」

もちろん国や個人によって違いはあり、「外国人材だからこうである」とひとまとめにして言い切れるものではありませんが、一例を挙げると、日本人と外国人材では仕事への価値観が異なることが多いです。 

日本では自己実現や自己成長など「自分のために働く」傾向にありますが、他のアジア各国は「家族のために働く」が色濃いです。

そのため家族が病気になった場合、日本では仕事で穴を空けないことを考え、極力休まない選択をする人が多いですが、他のアジア各国ではほぼ100%が休暇をとって看病をします。こうした違いを知らなければ、外国人材の言動を非常識に感じやすくなってしまうでしょう。 

外国人受け入れ研修の実例

以降は、具体例として、当社ASIAtoJAPANの受け入れ研修の内容をご紹介します。
外国人材向け、受け入れ部署向けの双方とも、グループワークでのディスカッションと、その内容の共有をセットに進めていくのが基本です。
 

外国人材に対する研修 

外国人材向けの研修は、まずは日本での仕事や生活のイメージを膨らませ、そこで違いを感じた時にどうすればいいのかを理解し、その上で具体的な日本企業の特徴や他の外国人材の経験談を紹介する流れで行います。

一番重要なのは「違いの受け止め方」を理解してもらうことです。

外国人材は入社後あらゆる違いに直面するからこそ、まずは違いだらけであることを前提ととらえ、違いがあった時の対処法をこのワークショップを通じて理解することが本研修最大の目的です。 

●研修実施のタイミング

入社してから現場に配属されるまでの期間が良いでしょう。入社前に行ってしまうと、外国人材の不安をあおることになりかねません。また、人事が同席することで本音の発言がしにくくなってしまうこともあるため、外国人材のみで行う方が効果的です。 

●研修を通じて伝えたい「対話を通して違いを理解する」こと

そもそも外国人材の新卒社員は日本企業への入社に際して、「母国から日本への生活環境の変化」「学生から社会人への変化」「言葉の変化」と、一気に複数の変化が起こります。

さまざまな違いから壁にぶつかることになるが、その原因がどこにあるのかが見えにくくなりがちです。

その際に仕方がないと諦めたり周囲に怒りを向けたりするのではなく、「なぜこのような状況になっているのか」を周りの人との対話を通じて理解していかなければいけません。 

そのための基本の考え方が、「もっと⾒る(to see more)」です。当社では違いに対して「戦う」「逃げる」以外の視点として、対話を通して、違いの背景をお互いに理解することの重要性を伝えています。 

受け入れ部署に対する研修 

受け入れ部署向けの研修も基本の内容は同じですが、外国人材が感じる違いは出身国や個人による差が大きいのに対し、受け入れ部署が直面する違いやそれによるトラブルはある程度共通点があります。

起こりえることが想定しやすい分、具体的な事例やノウハウを交えた構成となっています。

大きな違いは、外国人材の紹介パートがある点です。

日本人の新卒社員を受け入れる際に部署で履歴書を共有することがあるが、この場合はもっと人物像が伝わる内容にできるといいでしょう。

出身地や趣味、家族構成などの情報や本人からのメッセージがあれば、受け入れ部署のメンバーが外国人材とコミュニケーションを取るきっかけになります。同時に、宗教をはじめとした配慮事項も共有できると安心です。

個人情報なので本人に許諾が必要ですが、喜んで情報や写真を送ってくれることがほとんどです。

まとめ

いかがでしたか?外国人材を採用している企業にとっても、採用を検討している企業にとっても気になる受け入れ時の研修。

特に外国人材をこれから始める企業にとっては「外国人材を受け入れる環境が整っていないから採用は見送る」という考えに陥りやすいでうすが、むしろ最初から自社の仕組みを変えてまで採用をするのは現実的ではありません。

お互いの違いをまずは知ること、そしてその違いに直面した際に対話し、解決策を見つけていくことが重要です。

終わりに

ASIA to JAPANでは、高度外国人材の採用支援を中心に、日本企業のダイバーシティ化のサポートを行っています。
外国人材の採用や、対応方法について気になる事がありましたら、気兼ねなくお問い合わせください。

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